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ジェネレーションギャップと日本の凋落

2020年6月7日

「若者の保守化と教育」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n567e3adeac62
からの続きです

私が懐かしがっているのは、団塊の世代の前の人達ですね。戦前戦中教育を受けた人たち(現在の年齢で言うと80才以上)です。
私の印象では、団塊世代(現代の年齢で言うと70才くらい)と我々バブル世代の性格や行動パターンはだいたい同じですね。
違うのは、団塊世代の方が恵まれていたということ。

例えば高卒以上であれば、今のGAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)のような世界のリーディングカンパニーにいつでも終身雇用で就職出来ました。嘘のようですけどこれ本当です。1960年代、職安(ハローワーク)に行くと、求人は一部上場の大企業ばかりで、求職者はどれでも選びたい放題だったそうです(経験者が話してくれました。職安のおばちゃんに言われたそうです「あんた!こんなにいい勤め口がいっぱいあるんだから、失業手当てなんか貰わないで就職しなさいよ!」と)。現在と違ってその頃の日本の大企業は世界のリーディングカンパニーです。社員になると公的年金の他に企業年金というものが貰えました。退職金もたんまり。リタイヤした団塊世代がマンションを複数持ってたり、高級車持ってて毎年海外旅行へ行けたりする理由も分かりますね。😅

何しろあの頃アメリカもヨーロッパの国々も不調にあえでいる中、日本だけが快進撃を続けていました。中国、韓国、台湾は、まだお話にならないくらいの後進国でした。1980年代の日本は、経済規模でもう少しでアメリカを追い越しそうだったのです。嘘のようですが。。
当時のアメリカのレーガン大統領は「我々の本当の敵はソ連(東西冷戦時のアメリカの敵国)ではなく日本だ」とまで言ったのです。そして日米貿易摩擦が始まり、日本はアメリカの様々な攻撃に会い、徐々に勢いを失い、どこまでも落ち続け、そして今の姿があります。

「落ち続け」って書くと坂道を転げ落ちて行くようなイメージがあるのですが、実感としては同じところにずっといて何も変わらないなあ、でもある時落ちていたことに気付くという感じです。
それは周りの国々が経済発展して行く中で、日本だけが経済発展してなくて取り残され感があるからです。

2000年から2018年までのGDPの伸び率を日本と他の国で比較してみると分かります。

アメリカ 2.0
中国 11.0
日本 1.0
ドイツ 2.0
イギリス 1.7
フランス 2.0
韓国 3.0
オーストラリア 3.6
スイス 2.6
台湾 1.8
ノルウェー 2.5
イスラエル 2.8
シンガポール 3.8
デンマーク 2.1

出典・参照:IMF
参考サイト:グローバルノート https://globalnote.jp/post-1409.html

孫正義が言っている「停滞は後退である」という奴ですね。

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戦前戦中のファジズム賛美みたいになっちゃって嫌なんですけど、私はどう見ても戦前戦中教育受けた人間の方が立派で、我々戦後教育受けた人間がダメな感じがしてしょうがないのです。でも安倍トモが言ってるみたいに、子供たちに教育勅語読ませたり、下らない道徳やらせても意味はないと思いますけど。

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(2020年5月18日のTweet)
台湾の李登輝元総統はかつてこう言った「私は日本で教育を受け、公に尽くすということを徹底的に教えられた。だから台湾の民主化のために私利私欲を捨てて力を尽くすことができた」。俺はこれを聞いて、なぜ日本の戦後レジェンドたちが、戦後の奇跡の復興と繁栄を築くことが出来、その後に続く我々の世代がそれを壊してしまったのかが分かったような気がした。

「日本を愛し日本に誇りを」と唱える国士気どりの保守論客やウヨの中に一体どれほど公のために身を犠牲にして尽くす気概のある者がいるだろう。
保守論客たちは売名や小金稼ぎのため、いたずらにナショナリズムを煽り、ウヨたちは己の惨めで孤独な境遇を忘れるために「美しく素晴らしい日本」という幻影に醜く肥大した自我を支えて貰っているだけではないのか。

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(2020年5月18日のTweet)
台湾の李登輝元総統や松下幸之助、本田宗一郎らの戦後レジェンドたちは、戦前の全体主義教育を受け、公に尽くすことを自らに果たして奮迅し、国の民主化や経済的繁栄を成し遂げた。従順さだけがとりえのような国民を量産する現在の日本の教育が間違っているのは確かだ。

しかし自民党の一部議員が言うように、戦前回帰して子供たちに教育勅語を読ませれば良いという短絡的な方法では何も改善されないと思う。社会背景が当時とは全く違うのだから。では何が解なのかと問われれば、自由、人権、民主主義に対する深い理解から生まれてくる教育だと思う。

残念ながら私にもそれに関しての素養が欠如しており、自分の中に確固たる理論の構築がされていない。ただ短い期間だが海外で暮らし、働いた経験や海外の友との会話などから、肌感覚として持っているものはある。SNSも民主主義を勉強する大事な機会だと思っている。