使用される電話番号は 050(IP電話)から 010(国際通話)に変化 ~ IPA「サポート詐欺レポート」
こちらのnoteは、セキュリティ専門家松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を一部抜粋しご紹介します
今回の解説ニュース
サポート詐欺の相談内容などをまとめたレポートが公開されています。チャットを使ったサポート詐欺の対策と、サポート詐欺で国際電話が使われる理由について説明します。
今回のレポートは、情報セキュリティ安心相談窓口に寄せられたサポート詐欺の相談内容や、IPA独自の調査・検証等で把握した内容をまとめたものです。結果として、サポート詐欺の相談件数は、2023年度は4,521件と年度最高を更新、2024年4月は828件と月間最高を記録しています。
2023年に見られた変化として、ダイアログに電話番号を入力させ送信させる手口や、チャット画面が表示される手口を紹介しています。また、サポート詐欺でこれまでに確認されている電話番号は、2023年からは050のIP電話だった番号が010の国際通話に変化しており、現在は010がほとんどを占めています。なお、080で始まる国内携帯電話も2024年4月22日に確認されています。
チャットを使ったサポート詐欺の対策
チャットを使ったサポート詐欺の対策として、慌てず落ち着いて、ブラウザを閉じたり、再起動したりすることが必要です。
サポート詐欺では、「今すぐ対応しないとパソコンが壊れる」などと焦らせるような言葉が使われたり、専門用語を並べて、あたかも本当のことを言っているように見せかけたりするなどして、金銭を要求したり、個人情報を入力させようとしたりします。さらに、電話で話すよりも、チャットの文字の方が、言語の問題が露呈する可能性が低いため、より被害にあいやすい可能性があります。今回のレポートでも、チャットの手口では、有人対応のアダムと名乗るチャットオペレータが正確な日本語で、放置していてもしつこく語りかけてきて、電話番号を聞きたがるなどの特徴があったと発表されています。
チャットを使ったサポート詐欺の対策として、怪しいと感じたら、直ちにブラウザを閉じることが挙げられます。もし操作ができない状態になっている場合は、パソコンを再起動してみるのも一つの対策となりますが、まずは冷静になった上で、相手の指示には従わないようにしましょう。