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(6)時間の枠を外す:タイムシフト

 先程の「観察者のワーク」を体験していただいたら、コツは分かってもらえると思いますが、タイムシフトは相手の未来にアクセスして情報を引き出す技術です。具体的にいうと、相手に未来の特定の時点に意識を変えてもらい、その未来の相手と対話するという形です。最初に相手に「イメージの中で、カレンダーを何年何月にめくってください。そして心の中で、私は何年何月の私ですと強く念じてください。」と伝えます。そして、その準備ができたら次に、「何年何月の何々さんに質問します。何々については今どうなっていますか」と質問します。相手は、それにスッと出てくる言葉で答えます。
 これは答える側というより、質問する側のマインドセットが重要であり、マインドセットが上手くいっているとかなりの確率で情報が取れます。誰か相手を見つけてぜひ試してみてください。
 私は心理学のプロではありませんが、これは心理学的にいうと催眠誘導みたいなものだと思います。エリクソン催眠という催眠では普通の言葉で相手を催眠誘導するといいますが、同じような形になっているのかも知れません。質問される側は軽いトランス状態という形になっているかも知れません。そのあたりは専門家でないので分かりませんが、本当に良く情報が出てきます。スッと出てくる人はトランス状態に入りやすい人かも知れません。
 こういうと自分が思っている情報しか出てこないと思われるかも知れませんが、多くの場合自分が思ってもいなかった情報が出てきます。そして、その情報を自分で言いながら、びっくりされるケースも多々あります。
 例えば、大阪でご主人が会社に辞表を出したのでどうしようと言われていた女性に、1年後にタイムシフトした時のことですが、「主人が会社を辞めていない」と言われてビックリされていました。あとで事情をお伺いしたら、上司の方が辞表を会社に出さずに、ご本人を説得されて、結局会社を辞めないで済んだということでした。
 また東京の年末の集まりでタイムシフトした時に「会社をやめる」という情報が出たのですが、ご本人的にはそういうことがあるはずがないと思っていて無視していたら、翌年の春に本当に辞める話になりそうでと、相談に来られたこともあります。
 このタイムシフトは、予言ではなく「自分の意識が未来をどう考えているか」ということを体験してもらうためのものです。自分の意識がかなり先のことまで分かっていたら、不安は、かなり少なくなります。また自分の未来の意識から情報を取ることにより、現在で何をしたらいいかも明確になります。
 例えば、何月ぐらいから上手く行き出すとかの情報をとればあまりジタバタせずに済みますし、どういう要因で良くなったかを聞くと、良くするために何をやったらいいかもわかります。
 ただしこれは自分の意識が思っている未来ですので、必ずしも未来がそうなる訳ではありません。未来は多くの人の意識が集まって作り上げます。ですから、多くの人が関係するものでは違う未来が実現する可能性も高いのです。

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