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IT古典良書を読み解く《第17回》あらゆる方向にアンテナを張る

第17回 できないとは言わない、できると言った後にどうやるかを考える 

「あらゆる方向にアンテナを張る」


アンテナの向き 

こんにちは。スクラムマスターの伊藤です。 

以前、先輩が念願だったベンツを買ったときに言っていました。「ベンツってこんなに走っているんだな。」と、そして続けて「実はベンツは前から同じぐらい走っていて、自分がベンツを買ったことによって見る目が変わって増えたように見えるんだ。」 

これと同じ経験がある方、多いのではないのでしょうか。車でなくてもバックでも、ワイヤレスイヤホンでも何でもいいのですが、これは自分の意識が変わって敏感になっているため発生する事象のようです。先輩はアンテナの向きが変わると表現していました。そして、このアンテナの張り方が仕事で成功する上でも重要だと。 

今回は、やや躊躇したのですが、弊社の代表丹下の著書である「できないとは言わない、できると言った後にどうやるかを考える」からアンテナの張り方について読み解いていきたいと思います。 

《よもやま話》 

冒頭に出てくる先輩は学生時代に知り合った方で、郵便局の窓口で保険などを売る仕事で好成績を収めたあとに生命保険会社に転職、売上日本一などを達成し今は独立しています。○歳までにこうなるといった目標ノートを作成していて(大谷翔平選手も作成していましたね)、その中にベンツに乗るというものもありました。ほとんど達成していたと思います。私も目標を達成できてきてはいるのですが、どれも5年ぐらい遅いです…。 R34スカイラインに乗るは達成できたが、テスラに乗るは達成できるか…? 

インデックス作り 

 本書の中で私が一番共感したのは「インデックス作り」です。丹下は「インデックス作り」について以下のように触れています。

アイディアは誰でも思いつきます。街を歩いているとき、友だちと飲んで盛り上がっているとき、トイレにこもっているとき――。僕も無類の妄想好きということもあり、毎日、無数のビジネスアイデアを考えています(そのためにつねに新聞、雑誌、ウェブ、人の話からたくさんのキーワードを仕込む努力もしています)。  

頭の筋トレも欠かしません。そのひとつが「インデックス作り」。新聞記事で気になる単語を拾い上げたら、今度はそれらを引き出し、結びつけたり集めたりする。 

P6、P11 まえがき より

このインデックス作りには、まず「キーワードを仕込む」というインプットが大事ということが分かります。このインプットに大事なことがアンテナの張り方だと考えています。 

特に現代では情報がフィルタリングやレコメンドされることが多くなっているため、偏ってしまう危惧があります。例えばTwitterを愛用している人がいて、キーワードの仕込み先をTwitterのフォロー先に頼るとどうなるでしょうか。 

自分にとって興味がある人をフォローしているため、入ってくる情報は同じような考え方のものが多くなってしまいます。SNS全般に言えることかもしれませんし、最近はネットニュースも興味がありそうなものが表示されるようになっており、やはり偏りが発生してしまいます。 

また、日常生活からインプットも大事になりますが通勤、買い物、特定の友人との交流といったいつものルーティーンですと、必然的に視野も狭くなり、気付きが少ない状態になってしまいます。 

それではインデックス作りに欠かせないインプットは、どのような手法を実施するのがいいのでしょうか。 

《よもやま話》 

「まえがき」からの引用なため、全部読んでないんじゃないかと邪智されそうですが、ちゃんと読破しています。巻末のアスリート塾でもインデックス作りおよびその脳の筋トレ方法に付いて詳しく書かれています。 


効果的な3つのインプット方法 

ブレーンストーミングをやったことある方も多いかと思いますが、これは複数人でアイディアを出し合い、他人のアイディアからヒントを得て連想的に新しいアイディアを出すことが期待されています。 

自分では思いもつかないようなことをインデックスに入れることで新たな気づきがあり仕事にも活かせるということになります。 

そこで、普段は入らないような情報を意図的にインプットさせる方法について3つほど紹介します。 

 

様々なメディアに触れる

 丹下も新聞からインデックスを作ることを触れていますが、新聞は優れたメディアです。 

昨日のニュースが1日遅れで届くと揶揄されていたこともありますが、興味の有無に関わらず様々なニュースや特集を組んでくれます。ニュースは重要度によって大きさが異なるところも面白いです。業界紙ではなく俗にいう一般紙を紙面が読める電子版でもいいので試してみることをおすすめします。 

また、ラジオの流し聞き(通勤など移動中のradikoが便利です)、雑誌といったメディアも知らない情報に溢れていたりします。そこで興味を持ったことをインデックス化し深堀りしていけば良いわけです。雑誌はサブスクリプションに入っている方は、普段読まないような雑誌を流し読みしてみたり、美容院、銀行、病院といった場所での待合室でも読まないような雑誌を手にとってみることが実行しやすいです。興味を持ったら図書館に行くとバックナンバーも読めます。 

ちなみに新聞で、やや大きめに書かれていて感心した記事が宇宙線によってシステムエラーが起きるというものでした。
※紙面は貼れないのでリンクをどうぞ 

https://news.yahoo.co.jp/articles/d1f0b25b8ef61461db9c278c4f7def44bf3d2a54 


 何事にも挑戦してみる 

本書の中で、丹下がトライアスロンに挑戦する話が出てきますが、この姿勢がとても大事です。 

自分にはできっこないと思っていたことにも、あれこれチャレンジしてきました。 

P.191 「誰の言葉か」で他人の反応は変わってくる 

私も運動音痴なのに誘われたスノボで、スタッドレスタイヤを買うほどになったり、スキューバダイビングに挑戦するために免許をとってみたり、英語を何とかするために会社を休職してアメリカに留学したりと様々な挑戦をしてみましたが、どれも自分の知らない世界に行くことで視野が広がった、友人が増えたといったメリットがありました。特に視野を広げることはアンテナの張り方、インデックスの作り方にも良い影響を及ぼすと考えています。誘われたら苦手でも挑戦してみることを心掛けることで、失敗したかなと思っても良い経験を積んだと思えます。 


世代間コミュニケーションを行う 

自分の世代では常識でも、他の世代では全く知られていないことは多々あると思います。ジェネレーションギャップですね。逆手にとれば、様々な気付きを得ることが出来ます。 

こちらは昔から行われている手法ですが若手と飲みに行って、どういったことに興味があるのか何が流行っているのかというインプットを自然と行われていました。 

また、夜の街に繰り出すこともそういった効果が少なからずありました。こちらはハマるとお金がかかって仕方がないので注意が必要ですが、例えばお子さんがいる方は、子供世代では何が流行っているのか、親世代はどうなのかといった身近な家族からインプットを入れてみたり、様々な社会人サークルもありますので、そちらに参加するという手もあります。 


《よもやま話》 

何にでも挑戦のうち、社会人サークルへの参加は注意が必要です。はい、マルチの勧誘です。あと不動産投資とかも多いです。BBQに誘われて参加すると一定数はいる気がしますのでご注意ください。簡単に儲かる方法は無いですし、あるとしたら、簡単に儲かるという情報商材を売ることですしね。 

アンテナを張ることの効果とは

本書ではインデックス作成で脳を鍛えることが事業を起こすことに役立つとされていますが、もっと身近なこと、簡単にいうと仕事が出来る人になると考えています。 

 

視野が広がる 

仕事が出来る人の特徴として、なかなか気付かない視点から物事をみることが出来るという点が挙げられると思います。 

それには広い視野が不可欠です。アンテナを張ることで、今までに無い考え方に触れ 必然的に視野が広がることになります。

IT業界でも様々な分野の組み合わせサービスが活発になっています。金融✕ITのFinTech(フィンテック)や農業といったものにまで進んでいますが、これらも広い視野から生まれたサービスと言えそうです。

 

背景(仕組み)を知っている 

どんなことにでも、背景や仕組みがあり、仕事が出来る人はそこまで理解している人が多いです。 

例えば「今、若者に○○が人気」といった新聞記事があった場合、以前はスルーしてたかもしれませんが(そもそも新聞を読まないかも)、アンテナを張ることで意識が向いて、記事を読む。→ 更に分からないので実際にそれを試す。→ なぜ人気なのか。どのように収益を上げているのか。プロモーションはどういったことをしたのかといった仕組みも知りたくなる。 

こういった思考になることはビジネスにおいてとても重要で、こういった癖が身につくことが必ず仕事で活きてきます。 

アンテナを張って意識的にインプットを増やすことで、今まではスルーしていたようなキーワードに意識がいきます。「これ、面白そうだな」「何かに使えないかな」「もう少し、調べてみよう」等々… 

まず、この変化が第一歩で継続していくと徐々に拡大していくはずです。そして、最後は無意識に実行するようになります。思い立ったら頭の筋トレを是非始めてみてください。 

IT古典良書を読み解く

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執筆者プロフィール:伊藤 慶紀
大手SIerにて業務用アプリケーションの開発に従事。
ウォーターフォールは何故炎上するのか疑問を感じ、アジャイルに目覚め、一時期、休職してアメリカに語学留学。
Facebookの勢いを目の当たりにしたのち、帰国後、クラウド関連のサービス・プロダクト企画・立ち上げを行う。
その後、ベンチャーに転職し、個人向けアプリ・WebサービスのPM、社内システム刷新など様々なプロジェクト経験を経てSHIFTに入社。趣味は将棋、ドライブ、ラーメン、読書など

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