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【過去の社内メッセージより】投資家としての丹下

2010年より、SHIFTの社内向けブログにさまざまなメッセージを書いてきました。そのメッセージをより多くの方たちに読んでいただきたいと、noteに転載したいと思います。今回は投資家として得た学びについてのメッセージです。

(SHIFTの社内向けブログ2017年4月6日)
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友人が経営する会社が、本日上場しました!!

1年半前に、弊社の株主であるQさんから「創業者の方にお金を預けるのも、投資としてのパフォーマンスがいい」と言われ、少しのお金を預かり、VCをやらせていただくことになりました。

欧米人は考えることがスマートですね。こういうところからも、チェスをするように仕事もする彼らの思考性が伺えます。

自分は事業家であり、事業を創るのは得意ですが、投資家の立場として事業を見るという経験もありだと思い、引き受けることにしました。

当然、SHIFTとしても数社投資していますが、これはテストに関係のある業務しかしません。また、僕個人で14社投資していますが、投資はリスクマネーなので、基本投げ銭しています、w。

そして、このアメリカのお金というのは、焦げつかせると僕の名誉にも関わるので、かなり吟味して、しっかりと投資判断をして、100%行けそうだと思わないと投資しません。

そこで、この1年半で4社に投資をしました。昨日、とあるVCの人と食事しましたが、そこは年間50社に、2年間で100億円のお金を投資するそうです。

僕の4社がいかに少なく、そして厳選されているかおわかりいただけると思います。

当然SHIFTの仕事が忙しいので、僕の人脈でこれだと思うものしか動きませんので、数は少ないです。

ただ、その投資した会社での上場第1号が、なんと冒頭の、本日上場した会社でした。

ちなみに、ほかの3社も増資をしておりますので、含み益はすべて出ておりますが、w。

ファンドの期限というのは大体10年でして、最初の5年くらいで投資をして、それから10年かけて回収していくというのが一般的です。それをたったの1年半でリターンが得られるというのは、奇跡です。

そして、10社で1社当たればいいというこのVC業界で、既に打率は2割5分。ほかの3社も増資していることを考えると、いまのところ打率10割です。

どーだー!!(笑)

僕が打率10割を狙えるのは、投資のポイントが明確だからだと思っています。

・30歳以上であること(さまざまな経験をしていること)
・会社が苦しい時に自力で立ち上がれること(営業ができること)
・シードを超えるかどうかの時、僕のノウハウがピースとして合って、
 シリーズAラウンドができそうなこと

という基準にしています。これ、本当に重要です。

最近スタートアップ業界を賑わすVCファンドは、4社くらいで、この5年くらい運用していると思いますが、僕の知る限り、まだ上場は1社も出てません。

まあ、そんな自慢なんて聞いてもしゃーないよって感じだと思いますが、ここからが伝えたいことです。

当然ながらVCですので、投資資金回収というのがあるのですが、この得た利益を、若い子たちに引き継いで投資しようと思っています。

お金のリターンという単純な話ではなく、お金は世代を繋ぐことができるということを、はじめてやった投資家の仕事を通して学ぶことができました。

人生、食わず嫌いをするもんじゃないですね。いろいろと経験をすると、人生が豊かになるものです。そういう学びがあったという話です。

SHIFTでは、今年売上が80億円になろうとしています。そして、そのほとんどがコスト(費用=投資)です。つまり、その80億円くらいの予算を、経営者である僕は意思決定をして、未来に向けて投資しています。

みなさんの給与も、会社の福利厚生も、会社が向かうべき仲間集めも、会社が飛躍的に成長するための技術開発も、すべて投資です。

今期は80億円の買い物をしたということになります。

そして、その80億円が、未来の1,000億円のリターンを生みますし、その間に当然リターンがありますので、それをさらに投資していく。

つまり、みなさんが稼いだお金があるから、新卒や中途でも、自己成長の為に使うことができるんです。

お金は世代を繋ぐ、ありがたい役目をしてくれています。

僕はそのみなさんが一生懸命汗水流して働いて得た利益を、預かっています。1日に直すと、2,000万円位の買い物をしている感覚ですし、非常に責任の重い意思決定をしていると思って経営しています。

そして、繰り返しですが、みなさんの利益が次世代に繋ぐ架け橋になっています。

今日も1日、頑張って汗流しましょうね!!


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