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車校の応急救護って何するの?

 7月6日に、自動車学校で応急救護の授業を受けてきた。
あぁ、一人だったらどうしよう。あぁ、皆の前で一人ずつやらされるのかな。と心配の渦に巻き込まれていたが、受講者は私合わせて四人で、皆女の子だった。
 原簿を穴があきそうなくらい見ていた応急救護の担当の先生は、二度目の修了試験(1回目、脱輪して不合格)の時にお世話になったジェラードンの角刈り頭の人に似た先生で、その時一人しかいなかったので私のこと覚えてた。
 あとの3人は、準中型免許を取ろうとしている子1人、私と同じくAT普通免許の2人で、先生が言っていた、「平成13、14、17、18の子が今日はいる」から、私が年上だということが分かる。しかも、中に生後6か月の男の子がいる子もいたのでえっ⁉と心の中で驚いてしまった。そのメンバーとジェラードン角刈り似の先生と一緒に3時間、応急救護の時間を過ごした。

 堅苦しいのかなと思ったけど、そうではなかった。1限目は、ビデオを見ながら、応急救護の知識を身に着けるのだが、見せられたビデオは、ツッコミどころ満載のビデオで、一人ずつツッコミを入れていった。
 そのビデオの場面は、車が脇に突っ込み、人が気を失っていて、それを車を降りて助けに来た人だった。

こんな感じの場面。後ろのもくもくは木🌲


「この場面、おかしいところがあります。それはどこでしょう」という質問を投げかけられ、えっ⁉となる私たち。しかし、冷静に考えてみれば、確かにおかしい所が何カ所かある。先生は「あと、この場面は都合がよすぎる」と付け加えて言った。

 正解は….
1. エアバッグが作動していない。
2.窓が開いたまま
3.車両が脇にあるので、他の車の邪魔にならず、助けやすい(心臓マッサージがしやすい)
4.重病者が一人
5.重病者がそこまで大きくない
6.夜じゃない
7.血が出ていない

 先生が言っていたのだが、過去の受講生で「どうしても分からない」と頭を抱えて、頑張って捻りだした回答が、「助けに入った人がココリコのあの人に似ている」「後ろに立っている木の形が何か変」……

 言われてみれば、確かにそうだ。


 次に、傷病者を見つけた時の対応のビデオを見た。
「このビデオも、おかしいところがあります」
「え、また⁉」となる。

こんな感じの場面。

 正解は……
1.救急車を呼んでくださいと頼まれた男の人、帰ってこない。
2.AEDを持ってきてほしいと頼まれた女の人、AEDを持って戻って来たが、すぐにどこかに行ってしまう。→頼んだ人、助けてと呼び止めるべき。
3.AEDのパッドを適切な位置に貼って、電気ショックを流すとき、「離れてください」と言うが、誰もいない。

 動画を見たあと、復習で先生から問題出される。
「もし、僕がこの場で倒れたら最初にどうしますか」
「放置とかやめてよ。悲しいから」

 回答権が最初に回ってくる。私は、やることは分かっているが、最初にどうしようと悩む。でも、いざとなったら考える暇がない。辿り着いた答えは、「助けを呼びに行く」で、合っていた。私はドアがある一番端っこで授業を受けていたから、その解答でいいと言われた。助けを呼びに行ったら、もっと知識があって、適切な対応をしてくれる人が出てくるかもしれない、その間に他にいるメンバーの一人がAEDを持ってきて、残りの二人が心臓マッサージをしたら、生存率はあがると言われた。

 二限は、実践で、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行った。私の通う自動車学校は、3体の人形がいた。皆、ジャージ姿で、先生は、「皆長身、小顔、羨ましい」と嘆いていた。受講生の笑い声が漏れ出る。二体の人形で、先生のアドバイスを受けながら、胸骨圧迫を交代で行った。先生が「交代」と言うまで、やり続ける。これがかなりきつい。一人当たり、約2分、二人で計4分10分行ったが、手の付け根が真っ赤になるほど大変だった。今回は、クーラーがついている部屋で行ったが、実際は救急車が到着するまで約9分の間、意識を失っている場合、行い続けなければならない。炎天下の中で、ましてや変わってくれる人がいなければ、一人でやらなければならない。年々、救急車をタクシーの代わりに使う人が増えているとよく耳にするが、そのせいで助けることが出来る命が助けられないのは心が痛くなる。

 3限では、AEDのASUKAモデルについての話があった。2011年9月29日にさいたま市の小学校で6年生の桐田明日香さんが、走った後意識がなくなり、呼吸があるからと行われなかった心臓マッサージ、そしてAEDがあるのに、AEDが使われず、命を落としてしまった事故を教訓に、作られた究明のマニュアルである。私の通う小学校にもAEDがあったが、いざとなった時に使える大人、子供は限られてくるし、知識がなく使ってもいいのか分からない人が多いのが現実である。そのせいで、生存率が下がり、助ける命が助からないということもあるので、しっかり知識を身につけ、いざとなった時に躊躇わず行動することが大切だと思った。

 長いんだろうな、応急救護と思っていたが、思った以上に時間が過ぎるのが早かった。そして、担当の先生が挟む雑談、特に受講生の担当の指導員の先生について裏話、学科(私の学校はオンデマンドなのだが、その時の苦労話)などの話が面白くて、退屈せずに授業を受けることができた。私は、今までに学校の授業で何度か応急救護を学んだことがあったが、抜け落ちているところもあったので、今回、改めて学ぶことができてよかったし、いざとなった時に、学んだことを行動に移せれるようにと心の底から思った。


 最後まで読んでくださりありがとうございました。


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