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【読書メモ】トレードマーケティング 売場で勝つための4つの実践/井本悠樹さん著 vol.1

ブランドマーケティングに関する書籍はたくさんあるのに、現在の担当領域であるトレードマーケティングに関する書籍は1つも見つからない…。そんな悩みを抱えていたところに登場した待望の1冊です…!
 
<読んだ本>
井本悠樹さん著 「トレードマーケティング 売場で勝つための4つの実践」
P&Gジャパン、ジョンソン・エンド・ジョンソンで、トレードマーケターとして20を超える新製品開発や流通戦略策定に携わってきた方の書籍です。
 
<簡単に言うと…>
簡単に言うとこんなことが書いてあります
・トレードマーケティングは、日本ではまったく体系化・言語化されていない
・その原因は、トレードマーケティングをこれまで営業活動の延長線上で捉えており、「経験則重視」のプランニングを許容してきたため、「トレード」におけるマーケティング実践という概念を正しく持てていなかったためである
・今後は、常に「バイヤーの隠れた無意識的な判断軸」であるバイヤーインサイトや、ショッパーインサイトの変化を正しく捉え、それに基づき柔軟に流通戦略や新しいアイデアを構築する「インサイトベースプランニング」を実行していくべきである
 
<より具体的な内容の要約>
・「バイヤーが無意識的にYES/NOを決めてしまう、心理的な判断軸」であるバイヤーインサイトの深い理解が、トレードマーケティングのすべての出発点になる
・「なぜバイヤーは、あるブランドを贔屓したいと思うのか」 それは、「『売りたい』と思えるし、かつ『売れる』と信じられるから」であり、この「売りたいか」「売れるのか」が、トレードマーケティングのすべての本質であり、「バイヤーの隠れた無意識的な判断軸」となる「バイヤーインサイト」である
 
■「売りたいか」
・バイヤーが「売りたい」と思えるかは、その「提案」が、バイヤーの「困りごと」を解決してくれる期待感を持てるかどうかにかかっている
・バイヤーの「売りたい」というインサイトを刺激するには、まず「売上・利益」についてのバイヤーの視界を改めて正しく理解することが重要
・ひとえに売上といっても様々な構成要素の掛け算でできており、ある特定のカテゴリーを担当するバイヤーはこれをカテゴリー軸で捉えている
・「売上を上げたい」という漠然とした課題は、単純な「売上自体」への課題感というよりも、その強弱はあれど「無意識的」に、売上の構成要素である「カテゴリー客数」「カテゴリー客単価」や、さらに場合によってはその下の「来店者数」「カテゴリー購入率」「カテゴリー購入数量」「カテゴリー平均単価」に紐づく課題感として存在していることを理解する必要がある
 
■「売れるのか」
・「売れるのか」を簡単に表現すると、バイヤーにとってその商品が「売れると信じるに足る理由があるか」ということ
・それでは、「売れるのか」の証明で一番重要なことは「消費者やショッパーインサイトの言語化」である
・可能であれば「インサイトの証明・一般化」まで実施することで、バイヤーはその確実性をより実感でき、結果として「売れるのか」というインサイトを満たすことができる
 
<所感>
「売りたいか」「売れるのか」というバイヤーインサイトを起点とすることで、活動の質が変わってくると思いました
・例えばよくありがちな「ブランドAは競合ブランドよりも1人あたり年間購入金額が高い」といった情報に対しても、「それは1品単価が高いからなのか?1回あたり購入個数が高いからなのか?購入頻度が高いからなのか?」と深掘りできるようになると思います
・「売れるのか」というインサイトについても、一番重要なことは「消費者やショッパーインサイトの言語化」だとわかっていれば、よりアンテナを張りながら敏感に情報を読み取れると思います
 
今回要約した内容は、まだ全体の半分ほどです。
有益な情報が盛りだくさんだったので、vol.2・vol3・vol4…として再度まとめたいと思います!
 
#読書メモ
#トレードマーケティング

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