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生鮮のイベリア(2)


石畳の緋き悪魔



イントロ

降りしきる雨が肌に刺さって
焔の爆ぜる音にピアノはしっとり濡れる 
聞き覚えのあるメロディを支えるアルペジオは
水中を気泡がポコポコ昇っていくような
暗く静かな同棲契約後の沈黙


そこに業火のようなうねりが聞えて
歌唱が始まり
新たな悪魔が目を覚ます みたいな!


残酷な「永遠」

残酷な『永遠』という苦い毒を、
喰ラウ覚悟ガ在ルナラバ、共ニ生キヨウ

今度は少女と一緒に歌っているッ、、、、、

覚悟を決めたから


決めたのね、、、、くうううううううう



間奏


ここがよい

Roman 焔 のテーマ?の動きもそうだけれども

一番初めの一音に重心を置いて
似た旋律で尾を上下に振る
最後の音は伸ばさずすぐ重心に還るを繰り返す

というのを言いたいのだが
語彙力がなかったので もうヤケクソで描いた

上:イベリア 焔のテーマ
下:Roman   焔のテーマ

こう、、、、なんか
重心というか 原点というか 
最初の一音に重みがある
厳密に同じ音ではないけど 近くて
確かにそこに旋律のアクセントがある

続くメロディーは揺らめきを繰り返して
何度も其の原点に還ってくる

人間の鼓動と蝋燭の炎の揺らめきは
同じ1/fゆらぎだとは言いますが

志田の知能では理解しかねるので
どうでも良いんです

人間の生命と焔がなんたる置いておいても
なんとなく 旋律の雰囲気が

嗚呼、焔みたいだな と

この絶妙な規則的で不規則的な重なり


弦楽器の力強い弓引きの摩擦が
揺るぎない芯に灯したの焔は
揺れる旋律

まごうことなく
今、ここで焔が燃えている


、、、、とかいいながら

一音目に重心があって
韻を踏むように繰り返す旋律は
進撃の作品群にもよく出てくるので

別に焔ではない!

なんかそういう音楽理論があるのか
たまたまか
Revoさんの癖かわからないが

文頭にアクセントを持ってくるときとか
韻を踏むときは
アクセント同士、韻同士が
近い音だと志田は
言葉で韻を踏んでいるだけじゃなく
音楽でも韻を踏んでいる気がして
素敵だ、と思う



風は彼の地に

風は彼の地に《支配者》を運び続けたが
刹那の瞬きの間に誰もが皆立ち去った
歴史が騙らざる戦火の叙事詩を詠いましょう
敗は大地に倒れ幾度も花を散らす
千の孤独が蝕む檻の中から
朽ちゆく其の身を解き放った緋き《焔》

盛者必衰の理を、、、、、

朽ちゆくその身!?
おシャイさんは朽ちゆくの?!

その身は永遠じゃなかったんだ、、、、!?


????????



孤独にむしばまれるのは精神だろうから
石の器に閉じ込められた精神を
「その身」と言っているかな


時は彼の地に

時は彼の地に《観測者》を廻し続けたが
刹那の輝きを手に季節は唯過ぎ去った
歴史が語らざる戦渦の叙情詩を詠いましょう
灰は大地に環り幾度も花を咲かす
千の責苦が苛む檻の外へと
朽ちゆく其の身を解き放った緋き《焔》

時が支配者を運んで
風が観測者を廻すんじゃないんだな

前詩との対比が本当に美しい、、、、

少女と終身契約して千の孤独が終わったとしても
千の責苦はあるのか



”朽ちゆくその身”が
悪魔型の身体のことなのか
秘石そのものなのか
秘石に閉じ込められた精神のことを言うのか

よく分からないけれども

シャイターンさんは
封印から出られても
少女と一緒でもまだつらいんだ、、、、


由々しい

ライラ

《美シキ夜ノ娘》、君ガ愛スモノ全テ、
其ノ腕ヲスリ抜ケル
流レル《雫》が、河ニナル前ニ、契約ノ接吻ヲ

ライラさん、、、、だと
申し訳ない、、、レイラさんだと思っていた

おい 待て待て待て 聞いてないぞ



契約ってキッスだったんかい





じゃ「争いの系譜」の
最後のバイオリンの強火転調はキッスの、、、、、




へえ

志田を差し置いて
あそこでキッスしてたんだ



激アツじゃん 


ライラ2

《美シキ夜ノ娘》、君ガ望ムモノ全テ、
其ノ腕ヲ振リ払ウ
哀シイ時代ト諦メ顔デ、無力ニ嘆クノカ?
君ニ今、敢エテ問オウ―

なんだろう
「腕をすり抜けて 振り払われてきた少女」が
すり抜ける 振り払われる恐怖を超えて
手に取ったのがおシャイさんの手っていうのがね

ジャケット絵 もう一回見ようぜ
シャイターンさんはその手に花を
ライラさんはその手に焔を

なんだぜ

花には焔を 焔には花を

んふふふふふ

ジャケット絵はいつ舐めても味がするね

至極満悦



ギターの弾かれる爪の
キャリキャリ音まで聞こえてきて

火種の弾けるような
シャイターンさんの爪の鋭さのような
力強く燃え上がる この間奏


はあ 美味


時間に置き去りにされた

時間ニ置キ去リニサレタ、
長過ギル闇ノ中デ
名前サエ忘レテイタ、
君ノ《焔》見ル迄ハ、君ガ呼ンデクレル迄ハ―

時間に置き去りにされているのは
いつからなんだろう

「置き去りにされる」ということは
かつては彼も
時間と共に歩んでいたのかもしれないし
ここが封印中の回想だとしたら
封印されてから時が止まったように読める

ということはいろんな仮説を立ててみよう

・元々「永遠の存在」だから封印されたわけではない
・封印中に肉体の時間は止まるが意識や精神は止まらない
・封印されている事よりも意識下封印よりも孤独がつらい
・封印を永遠ではなく「長過ぎ」と思っている「永遠」これから
・封印によって止まっていた時間が
 解放によって再び動き始めると肉体は朽ちていく
・契約によってシャイターンさんも「永遠の存在」になった
・ライラさんと一緒でも永遠は千の責め苦

かもしれないのか

うーん 

謎深まれリ

そしてこのlalala…はなんだろう
とても純粋で 透き通っていて
焔感が一切ない 切ない 元気ない

消えかけの焔というより
口から漏れた煙がすぅと昇るような吐息?

人魚姫みたいに
「いつの日か石の外にいきたい」
みたいな思い馳せる旋律でも

封印前に聴いた
懐かしい詩とかでもない感じがする

極めて内的なメロディで
何も映さないうつろな目と無表情
薄く乾いた唇から紡がれる
諦念と脆さが重なった絶妙な切なさと
退屈とさみしさが入り交じった幼さ

これが
時の秒針と 雨?水音?を裏に
焔を見つけて溶け始めて
君を呼ぶように
君の呼ぶ名に返事をするように
歌い方が変化するのも

この数小節に
物語が 彼の心情が
ぎゅぎゅっと詰まっている
何とも言えない巧妙さ

何処ぞの彼は
こういう細かい表現を
計算でやってらっしゃるのか
素で出てきちゃうのか

恐ろしい人だ

ダ・カ・ラ

ダ・カ・ラ―
君ヲ害スモノ全テ、此ノ腕デ退ケヨウ
流レル《滴》ガ、河ニナル迄ニ、
全テヲ終ワラセヨウ
《美シキ夜ノ娘》、君ガ憎ムモノ全テ、
此ノ腕デ滅ボソウ
其レハ異教徒カ?同胞カ?
其レトモ『聖戦』其レ自体カ?
君ニ今、敢エテ問オウ―

君を害すもの全ての「ガ⤵︎イ」がね!
牙がありそうな 息の混ざり方


こういうのはどうやって編み出しているんだ


害す、、、苦い毒は害には入りません
バナナもおやつには入りません

いや、、、、他人のご家庭に
口出しは野暮でしたね!

「誰を憎めばいい」と言う少女に
「憎むもの全てを滅ぼそう」ときましたか、、、、

BIG LOVEですね

聖戦に元々関係なかった
終わらせるだけの力を持った男の
「全てを滅ぼそう」は

もう愛でしかない

でもこの男が言う「全てを滅ぼそう」は
まごうことなき「全てを滅ぼそう」

その問いになんて返すのか
ライラさん

異質な存在の彼が
参戦するのか 
どうやって聖戦を終わらせるのか

全ての終わりに
彼らの終わりは含まれているのか


そしてこの焔メロディで締めるとは!


いやぁぁ
まるで二人が踊っているみたいじゃないか



緋き悪魔の腕の中で

これは根拠のないこじつけなのだが

少女に「君の腕では大切なモノを守れなかった」
と言うのは

今度はおシャイさんがすり抜けず振り払わない存在に
なってくれようとしているから、、、、、ではなく

「この腕の中で君を守ろう」と言わないのは
むしろ
彼女を腕の中で
彼女を傷つけるのが怖いからで

彼女が腕を振り払ってすり抜けていくのが怖い

のではないかなと思った

シャイターンさんは焔属性男性の中でも恐らく
かなりの実力者であると思うし
ご本人も強いと言う自覚がある

だからこそ彼の強さは 
外界から少女を守れる強さではあるけれど
少女を傷つけかねない強さであって

その 鋭い爪 も 大きな角 も 熱い大胸筋 も 
君を害すモノになり得ると知っているのに

少女を守る方法が
外界から守る 退ける しか分からない

臆病


だから必死

守りたいから
少女を失わないために
千の責め苦を背負ってまで契約を持ちかけて
少女に死なない効果を付与する
全部滅ぼすと宣言する

優しさが強さで出力されてしまう不器用さ

そしてまた臆病に

「君が望むならば」

と付け加える
振り払われるのが怖いから

歌い方も 必死さ 不器用さ が
表れているように感じて

進撃の喉から叫んで血出る系の
歌い方と似ているけれど
血は出さない

強いから☆


どちらかというと
吸気を全て使い果たすみたいに
歌声だけで風車を回そうとしているような
息が切れるような歌い方をされる
暑苦しさがしっかり伝わってくる

人間ではない者と人間の
越えられない溝と不器用な愛情の描き方は
王道ファンタジーの構造に近いかもしれないが
そこに史実を持ってくるところが
Revoのヤバいところ  





シャイターンさんが不器用なのは 鋭い爪のせい



次回「侵略する者される者」を産地直送!



余談

何処ぞの彼が
毎度歌い方を変えてくるのがエグすぎる
どれだけ引き出しがあるのか、、、


でも今回はあまり 奇跡の御滑舌を感じないぞ


まさか、、、、御滑舌さえも彼の手の内、、、?

クソッッ、、、、、

御滑舌が恋しい


そんな時はパッシャライを聞こう⭐︎


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