TKA後に重度な可動域制限をきたした患者さんを経験したことはありませんか・・・?②
前回の投稿の続きです。
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今回、紹介するのは術後の可動域制限に関連する、術前の動きを調査した論文です。
術前の股関節可動域はTKA後の膝屈曲可動域に影響するか?
(Nakano, Knee Flexion Angle Following Total Knee Arthroplasty Relates to a Preoperative Range of Motion of the Hip, Indian Journal of Orthropedics, January 2021)
TKA患者(PS型)21名を対象に、術後3ヶ月時の膝屈曲可動域と術前の股関節可動域の相関を見ています。
結果
術後3ヶ月の膝屈曲可動域には、下記に正の相関を認めています。
・股関節屈曲可動域
・股関節外旋可動域
筆者は大腿筋膜張筋や中殿筋、大殿筋は腸脛靭帯を介して膝関節の動きに影響する可能性があるため、術前より股屈曲・外旋可動域を確保しておく必要があると述べています。
私が経験したTKA患者では…開排肢位が取れなかったり、大腿が内転・内旋位をとってしまうような方が、上記に当てはまるような印象があります。
ただ、可動域が拡大しても動作時に反映できない方も多いため、動作場面でも活かす事ができるように機能的なエクササイズを組み合わせる必要性を日々感じています。
術前より取り組めることがベターですが、術後は炎症状態など局所の状態を見極めながら、過負荷にならないよう取り組まないといけないですね。
お読みいただきありがとうございました。
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