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あなたはパンケーキなのか

ばばさ菓子の持ち味といえば、やはり他ジャンルにはない渋さ。

例えば、パッケージといえばこんな感じ。

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渋い。商品名が漢字だ。(ちなみに桃山は白餡と卵黄をベースにした、いわゆる黄身餡のお菓子で、いろいろなメーカーから出ているかなりポピュラーなもの。和菓子専門店にもある)渋い色合い、筆文字、ゴールド使い、このテイストを見ると「ばばさ菓子だな」とピンとくる。

でも今実際にばばさ菓子売り場に行くと、この渋い文脈にないパッケージのものもけっこうあるな、と感じる。私の母はもうすぐ70歳で、一般的にはおばあさんと言われる年齢だが、好みがめっちゃ渋いかというと、そうでもない。なんなら、私も40の坂が見えて確実におばあさんに近づいているわけだけど、あと20年30年経ったらめっちゃ渋いものが好きになるかというと、そうではないと思う。ばばさ菓子のシーンも、その時代のその世代に合わせて、だんだんと変化する部分も多いのかもしれない。

そんなばばさ菓子のニューエイジの中でも、かなりニューな感じのものを見つけた。

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パンケーキアソート。かわいいパッケージ。

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中はミニチュアのパンケーキの詰め合わせ。個包装も、カタカナ文字にちょっとばばさ感の味わいを残しつつ、かわいい。

チョコレート味を食べてみると、しっかりと食べ応えのある甘いガワ、チョコのクリームもネッチリとして甘く、カカオ風味がそれほど強くないからか、なんだか「チョコの羊羹」みたいだ。

パンケーキというか、これはどら焼きだ。

それもそのはず、パンケーキアソートを作っている「天恵製菓株式会社」の定番商品のひとつがどら焼きなのだ。

こちらのどら焼きはスタンダードなばばさ菓子として前述のパーティに持っていって何人かの人に食べてもらったら「どら焼きをこのサイズで食べられるのは何気にうれしい」「甘さがしっかりしてておいしい」と好評だった。

元々作っていたどら焼きの皮に、洋風のフレーバーの餡を挟んで「パンケーキ」と言い張…もとい、視点を変えた発想で時代に合った商品を作る試みは、ばばさ菓子を次の世代につなげる意味でとても重要なことではないか。

この感じを姉にも味わってほしくてすすめたら、一口食べて「これどら焼きだね」とのことで、「もうひとつちょうだい」と付け加えた。蜂蜜味クリームは本当にはちみつの香りがして、これもまたネッチリと甘く、小さいけれど食べ応えがある。

このまま食べると確かにどら焼きっぽいけど、バターをのせてみたらどうだろう。見た目もかわいいし、と思ってやってみた。

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映えていないのは我が家に気の利いた小皿がなかったからだ。

メイプル味のクリームのしっかりした甘さにバターの塩気と脂っ気があう。これはバターどら焼きだ。

やはりパンケーキよりもどら焼き感が勝ってしまうけれど、このしっかりとした味がコーヒーや紅茶に合って、「ちょっとだけ甘いものが食べたい」という時にちょうどいいボリューム。

ちなみに、イオンのばばさ菓子コーナーでこんなものを見つけた。プライベートブランド「トップバリュ」のばばさ菓子セットだけれど、天恵製菓の製品がちょっとずつ食べられる。もちろん「パンケーキアソート」も入ってる。(カスタード以外)

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昔風のポフポフしたマドレーヌやオレンジ風味のしっかり香るオレンジケーキなどもおいしかった。ひとつ50kcal 前後なので、カロリーを控えたい人にも管理しやすい感じだと思う。

前回のサラバンドを作ってる小宮山製菓も、今回のパンケーキアソートを作っている天恵製菓も、長野県の会社だ。(小宮山製菓は安曇野、天恵製菓は下伊那郡)たまたまかもしれないけれど、もしかして長野県はばばさ菓子を作ってる会社が多いのかもしれない、とこの時なんとなく思った。




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