見出し画像

五家宝

だいぶ間が空いてしまったけれど、この間にもばばさ菓子のことを考えたりそうでもなかったり、でも四季折々にばばさ菓子の売り場をウォッチしてみたり、それなりにやっていた。
どれだけ間が空いても、何くわぬ顔をして突然喋りだす感じでやっていこうと思う。

ばばさ菓子といえば

ばばさ菓子の売り場を見ていると、ばばさ菓子の代表格であるゼリー菓子やミニ和菓子アソート、えび満月や瓦せんべいなどは健在だけれど、以前にも増して大袋入りのバウムクーヘン(健康に配慮した低糖質タイプなどもある)、ベルギーワッフル、ドーナツ、ロールケーキなど、ぱっと見ただけでは、ばばさ菓子という印象がないようなものが売り場に増えている気がする。

ばばさ菓子の棚にも低糖質の波がきている 低糖質のお菓子のちょっときな粉っぽい素朴な感じ、逆に好きと思うこともある きな粉が好きだから…



気付いてみれば私の母も本格的におばあさんと言われる年齢になってきたが、あんこ玉も好きだがキャラメルコーンも好きだ。お年寄りが好むものも移り変わって当然だと思う。余談だけれど、なぜかマシュマロもばばさ菓子売り場に置かれていることが多い。

なので、ばばさ菓子という物を説明する時に「おばあちゃんの家で出してくれるようなお菓子」というと、お若い方だと「ブルボンのお菓子とかですか?」と言う方もいる。「えっ……!ブルボンはお年寄りだけでなく幅広い年代から親しまれるお菓子では……!?ルマンドは他の追随を許さない超一軍のお菓子、ルマンドといい勝負ができるのはエコルセだけ、定番商品だけでなく近年発売の商品もいいですよね『マイリーフ』食べた?あれはなかなかの名作」と隙あらばブルボン語りをしてしまいそうになる、ブルボン早口オタクの新潟県民(ブルボンは新潟県柏崎市に本社がある)の私としては少し複雑な思いになるが、ばばさ菓子はそれぞれの思い出がベースになっているのだから、ブルボンの定番袋入りビスケット類がばばさ菓子ということもあるだろう。

私と同世代(40代前後)くらいの方にばばさ菓子を説明すると、「五家宝(ごかぼう)は知ってる」「五家宝はたまに食べてたよ」と教えていただいたことが何度かある。五家宝は私世代のばばさ菓子の代表格のひとつと言ってもいいのかもしれない。しかし、恥ずかしながら、私はまだ五家宝を食べたことがなかった。インパクト大の名前と、何となくの見た目くらいは知っているが……

いざ五家宝

五家宝は最寄りのスーパーになく、そのスーパーよりも売り場面積の広いイオンで入手した。パッケージに「さくっと食感のパフを香ばしいきな粉生地でやさしく包んだお菓子です。」とある。パフというのは原材料にある「五家宝種」(小麦粉、米粉、食塩から作られている餅状の物を乾燥させ細かくしたものと予想)を炒るなどしてあられのような感じにしたものだろう。雷おこしにきな粉がまぶさっているような感じと予想していたけれど……


パッケージの潔いシブさ、売り場でも輝いていた

食べてみると、予想とは少し違い、周りについているエメラルドグリーンに着色されたきな粉ペーストが「きな粉ねじり」のようにかなりネッチリとしていて濃厚。そしてライスパフ部分は雷おこしのようにザク、とかガリ、ではなくややしっとり柔らかい。きな粉の濃厚な味とライスパフ部分の薄甘さで、安心の親しみやすい美味しさだ。きな粉味が好きな人は絶対好きだと思う。食べ応えがあるから小腹が空いた時にも良さそう。

製造者は埼玉県熊谷市の有限会社 西倉製菓。
熊谷市のwebサイトにはこういうページがあって、五家宝が公式に「熊谷三大名菓」の一つとされていることを初めて知った。江戸時代の文政年間(1818~29)からあるという、歴史のあるお菓子なんだな……

待てよ、ここで紹介されてる五家宝の見た目、私が買ったものとけっこう違うな…?
と思って上記のwebサイトで「五家宝の名店」と紹介されている「花堤」のをググってみると、こちらは着色されていない生成色のきな粉を使用していて、美しく包装されていてハイエンドな印象。コーヒー味やチョコ味もあって、お土産にも良さそう。眺めていたら取り寄せたくなってくる。http://www.hanatutumi.co.jp/

私が食べた西倉製菓の緑の五家宝はもっと日常のおやつ的な感じのものだろう。ハイエンドなものと庶民的なものが同じ名前というのもなんだかいいなと思う。

かなり歴史がある五家宝だけれど、後日さらにそのルーツかもしれないというお菓子を教えてもらうことになる。次回に続きます!


おまけ

今年、近所のスーパーのひな祭りコーナーにあったお菓子「ひめごころ」。
まずパッケージがはちゃめちゃに可愛らしいが、味もマシュマロの中にいちごゼリーが入っていて、そのゼリーがいちごジャムのような濃厚さでとてもおいしい。

買わずにいられないこのパッケージ

パッケージの美しいイラストを全く邪魔しない形でお菓子の断面図が入ってるのが何気にデザインの豪腕を感じる。
製造者は「株式会社 エイワ」。長野県安曇野市の会社だ。
おいしいばばさ菓子はたいがい長野県産、ばばさ菓子あるあるだ。
webサイトをみると「マシュマロのことなら任せろ」という気概が伝わってくる。https://www.eiwamm.co.jp/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?