2022.2.28
ウクライナ情勢は連日緊迫している。
大学で政治を専攻している身なので途中まで経過を追っていたが、精神が蝕まれる感じがしたのでやめた。
なんとなくずっと疲れを感じる。
就活が終わったことに付随する焦燥感なのか。
去年は一年間、就活に学業、アルバイト、趣味と何かと時間のない日々を送っていただけに、突如として現れた空白期間に上手く対応できずにいる。
就活前のテンションに自分を戻したいのに、なかなかギアが下がりきらない感覚がある。
かといって、何かするわけでもないのでそわそわした気持ちだけが充満している。
何をしてても邪念がよぎる。
趣味で時間を潰そうとするものの、趣味をしよう!と思って趣味をしているような強制感からあまり楽しめていない。
結局、Youtubeで時間をつぶしバイトへ向かう。
電車に乗ると必ずボックス席を選ぶ。
なんとなく特急に乗っているような気分になる。
車窓からの眺めを何度見たかは分からないが、飽きもせず、新宿駅までの50分余りをぼ―っと外を見て過ごす。
アパートのベランダが目に入る。
微風に揺られる女性下着に数秒視線を奪われる。
視線の先の下着の持ち主を知る間もなく、気づいたら目の前は線路沿いの道になっている。
高校生が学校から帰宅している。
雑談を交わしているようだが、視線の先には薄く平たい精密器具がある。
目の前に人がいようが、彼らの世界の中心は目の前にはない。
薄く平たい精密器具の画面の向こう側こそ、彼らの世界の中心。
画面の向こう側の世界が彼らの思考を動かし、行動させる。
気づけば次の駅につく。
多数の路線が乗り入れるこの駅では、乗客がどっと増える。
ボックス席に座りながら、乗り入れてくる人々に視線を向ける。
とはいえ、まだラッシュ前だからそれほど人は多くない。
新宿に着くころが一番多いだろう。
バイトへ向かうまでの間、音楽を聴く。
1時間と少しの時間がかかるので、アルバムを一枚聴くのにはちょうどいい。
バイト先へ着く頃には空の色が薄暗くなっている。
風もまだ肌寒い。
春になればバイトへ向かうまでの景色も変わってくる。
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