風力発電の必要性について

2020年7月11日 10:36

はじめに

現在、2019年に施行された再エネ海域利用法の影響もあり、日本でも風力発電に注目が集まっています。

大手電力会社も自然エネルギーに関するプレスを続々と発表しています。

■　中部電力

■　東京電力
1. 再生可能エネルギー専業会社である「東京電力リニューアルブルパワー株式会社」を設立

2. Ørsted社と洋上風力事業の協働について覚書を締結

そんな風力発電ですが、どのようなメリット　があるか、ご存知でしょうか？

風力発電で得られる便益は大まかに３つ挙げられます。

１. 純国産のエネルギーの獲得（供給支障リスクの低減）

2. 設備コストが安い（エネルギーコストの安定）

3. 脱炭素社会の実現

特にエネルギー資源に乏しい日本は、設備コストが安い風力発電を活用し、純国産のエネルギーを作り出すこと（国内自給率をあげる取組）が重要だと考えています。

現在の日本は設備容量ランキングで１５位に留まっておます。（※世界風力エネルギーより）

グラフから読み解けることは京都議定書を採択していない中国やアメリカが過半数を占めていること。EU勢が上位を占めていること。

中国やアメリカが積極的に風力発電を取り入れている理由は国際エネルギー情勢の有力なカードであると位置付けているようです。

EU勢はロシアからのエネルギー供給率を下げるため、価格の安定化を目的に風力発電に早くから着手しております。

現在、日本は一次エネルギーを世界中から輸入している状況。長期契約を結び輸入先を分散化しているが、世界的なパンデミックや産油国での戦争、運河を通行できない事象が発生した際に安定したエネルギー供給ができなくなる可能性（コストが高くなる）があります。

出典）貿易統計

日本の発電割合は火力発電が８割り占めている状況。日本はエネルギー資源に乏しいが故に輸入先の突発的な要因（政治、紛争等）によりコストや供給支障のリスクが増加します。そのため、エネルギーの国産化が可能な安価な風力発電を伸ばし、リスクの低減化が必要。

電力会社にとってもSDGsの取組であったり、風力と築農といった別領域の開拓が可能。例えば風力発電を山岳地帯に設置。設備を運ぶ道を有料道路として使用。豚、牛をかう。など。電気意外の領域の開拓が可能である。

出典）東京電力　電源構成（2018年）

2013近年の風力発電は火力発電、原子力発電よりも発電コストが安価となっている。

出典）コスト等検証委員会報告書
　　　※　原子力の上限値は、事故費用が1兆円増加するたびに０．１円/kWhコストが上昇する。

他国と比較して風力発電は遅れをとっているが、発電会社は風力発電技術のノウハウ（設置、運用）を獲得し、日本中のエネルギー供給の安定化（コスト、量）に務める必要がある。

風力発電設備を山岳地帯に設置する場合は道路の建設などを要するが、電気以外の事業領域を広げられる可能性もある。

■　洋上風力発電関連制度｜なっとく！再生可能エネルギー　｜経済産業省
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/yojo_furyoku/index.html

■　事業紹介｜東京電力リニューアブルパワー株式会社
https://www.tepco.co.jp/rp/business/

■洋上風力事業の協働について覚書を締結｜プレスリリース｜東京電力ホールディングス株式会社
https://www.tepco.co.jp/press/release/2019/1512228_8709.html

■　1．どのくらいエネルギーを自給できていますか? | 日本のエネルギー2018 「エネルギーの今を知る10の質問」｜広報パンフレット｜資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2018/html/001/#section3

■　東京電力ホールディングス　電源構成
https://www.tepco.co.jp/ep/power_supply/

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