オビツ11用スリッポンの作り方
こちらは先に型紙のみ公開しているオビツ11用スリッポンの作り方のメモです。
レザークラフトになるのですが縫い方等はざっくりした説明しかしていないので、初めてチャレンジする方はネット、本等で初心者向けの説明を先にご確認頂くことをおすすめします。
型紙はこちらの生地のPDFを印刷してお使いください。
追加したPDFにスリッポンの型紙が入っています。
《材料について》
材料のレザーはティーポの厚さ1mmを使用しています。
通販で買う場合はこちらの革をよく利用しています。小さいドール用なら充分な量だと思います。
こちらのお店では0.6mmのティーポも販売されてるので、1mmだとちょっと厚いな~と思う時は0.6mmで作成してみても良いかと思います。
もし底に磁石を仕込む場合は、底Bに使用する革は磁石の厚みと同じ厚さの革を準備してください。
磁石は靴の横幅より小さい径の磁石を使用します。
《道具等について》
必須なもの、あったらいいなぐらいのもの等色々あります。
1.目打ち(写真の真ん中辺り)
→型紙の線を革に書いたり、縫い穴を開けるために使用します。100均のものでもOKです。
2.カッター(目打ちの上)
→革を裁ったり削ったりするのに使います。私はデザインナイフを使用しています。
3.ゴム板(デザインナイフの上)
→ちょっとボコボコしてますが…縫い穴開け、穴開けポンチ使用時の土台にします。小さいもので大丈夫ですが、レザークラフト用の硬く厚みのあるものを使用した方が良いと思います。
4.ロウ(ゴム板の左隣)
→縫い糸をロウ引きするのに使用します。
5.型紙(目打ちの下)
→印刷したものを切り抜いて使用します。
6.穴開けポンチ
→今回は磁石をはめるための穴開け用に使います。磁石の直径よりも1段小さい径の穴が開けられるものを使用します。例)磁石が2mm径なら穴開けポンチは1.5mm
7.爪楊枝(型紙・穴開けポンチの右隣)
→接着剤やコバ仕上げ剤をつけるのに使用します。場合によっては綿棒を使ったりします。
8.手縫い糸(爪楊枝の右隣)
→レザークラフト用の糸だと太すぎるので、手芸店や100均にある手縫い用の糸を使用します。
9.木槌(一番下)
→目打ちを叩いて縫い穴を開けたり穴開けポンチを使用する時に使います。金槌でも代用できます。
10.エンボスヒーター(左端)
→ロウ引きした糸を温めてロウをなじませるのに使用します。ドライヤーでも代用できますし、あった方が良い程度なのでなくても問題ないです。
11.革に使用できる接着剤(右上端)
→底を張り合わせたり縫い終わりの処理に使用します。
12.仕上げ剤(接着剤の左隣)
→レザークラフトの仕上げ剤って色々あるようなのですが、こちらは革の断面をコバ処理する時に使用するコバ仕上げ剤です。仕上げ剤はお好みで準備して頂ければ良いかと思います。
13.縫い針
→レザークラフト用の針だと太いので、手芸店や100均で売っている布用の縫い針を使用します。縫い糸の太さに合わせた穴がある針が良いかと思います。
その他、状況によって上記以外の道具を使用することもあります。
《作り方》
1.型紙を革に写します
型紙を革の上に置き、目打ちで縁をなぞり輪郭を写します。縫い穴は目打ちの先を型紙の縫い穴の○に押し付けて写します。
型紙は小さいので、ずれないように頑張ってください!
こんな感じに型紙を革に写します。
写真を取り忘れましたが、磁石を仕込む場合は底Bの革に型紙の上から穴開けポンチを使用してください。型紙の○の大きさや位置は穴開けポンチの使用位置の目安です。靴底の真ん中辺りに磁石を仕込みたい場合は、2つの○の真ん中辺りに穴を開けてください。
2.革を裁つ
カッターで革を切り取ります。小さいので、怪我に気をつけてください。
革が切りづらい時は、線を何度もなぞって少しずつ切ってください。
3.目打ちと木槌で縫い穴を開ける
ゴム板の上に革を置き、革の縫い穴に目打ちを当て、木槌で目打ちを叩いて穴を開けます。
最初から思い切り叩かず、ちょっとずつ様子を見ながら打ち込みます。
目安としては目打ちの先が少し革から出るぐらいです。ただ、革によっては伸縮性があるので、少しぐらい穴が大きくなってしまっても大丈夫な場合もあります。
本体と底Aの縫い穴全部に穴を開けていきます。
4.本体のかかと部分を縫う準備
本体を裏返し、かかとの片一方の厚みを削って薄くします。革が薄い場合や、作業が面倒なら省略してもOKです。
丸で囲んだ部分の縫い穴から端の箇所を削ります。
カッターを寝かせるように革に当て、少しずつ削っていきます。
表に返してとモアモアしたものが出ていたら切り落としてください。
靴の左右で削る側を変えると見栄えがいい感じになります。
かかとの切り口をコバ処理する場合は、ここで処理しておいた方が後々楽です。
5.本体のかかと部分を縫う
※ざっとした縫い方説明なので、詳しい縫い方や糸のロウ引き等は初心者向けに説明してくださるサイトや本で確認してください。
4で削った部分を上にし縫い穴が重なるようにして、かかと部分を重ねます。
ロウ引きした糸を針に通し、かかとの一番上の縫い穴に針を通します。
次に、表側に出ている針を上から2番目の穴に通します。写真のQピンは穴のズレを押さえるために刺しています。
次に裏側の一番上の縫い穴から出ている針を、上から2番目の穴に裏から通して表に出します。
表と裏それぞれに出ている糸を持って引っ張り、縫い目を締めます。
この作業をかかと部分の一番下の穴まで繰り返します。
6.本体と靴底を縫い合わせます
本体の裏側に出ている針を、底Aの表側のかかとの穴(型紙の赤丸の穴)に通します。
次に、本体の表に出ている針を本体の隣の穴を通って底Aの穴から裏に出します。
次に赤丸の穴から底Aの裏に出ている針を横の穴から表に出します。
一目縫ったら糸を引っ張って縫い目を締めます。
これをぐるっと一周繰り返して本体と底Aを縫い合わせます。
一周縫い終わったら縫い糸の処理をします。
表側に出ている針を最初に表目を縫った穴に通して裏側に出します。
糸の根元にボンドをつけてから糸を切ります。
ボンドを伸ばして糸を底にくっつけます。
ボンドが乾くまで、もう片方の靴を作ってしまいましょう。作り方は左右とも同じです。
7.底を張り合わせます
底Aの裏面に接着剤を塗り、底Bの裏面と張り合わせます。
接着剤によっては底Bにも接着剤を塗る場合があります。接着剤の説明に沿って使用してください。
接着剤が乾くまで置いておきます。
磁石は穴に接着剤をごく少量つけてから押し込みます。この時の接着剤は革と金属に使えるタイプのものが良いかと思います。
8.本体の形を整えます
頭の部分が丸みを帯びている割り箸等の棒を使用します。
本体に棒を差し込み、ぐりぐりして靴っぽくなるように形を整えます。
9.底の余分な革を切り落とします
本体の底側の縁に合わせて底の革の余分を切り落とします。
カッターを使うので、怪我に気をつけてください。
ちょっと形が崩れたら、棒でぐりぐりして形を整えます。
後は好みに応じてコバ処理をして完成です!
《おまけ・靴下の作り方》
オビツ11用の靴は靴下を履かせることを前提にしているので、素足に履かせると少し大きめです。
スリッポンの型紙に靴下の型紙も載せてあるので、良かったら靴下も作ってみてください。
靴下の生地は薄手のニット生地(スムスニットや天竺ニット)がおすすめです。
縫い代は私の好みで3mmになっているので、縫いやすさに合わせて増減してください。
また、靴下は丈を短くすればねんどろいどどーるでも使用出来ます。
1.生地を型紙に合わせて裁ち、履き口部分を布用接着剤で仮止めします
履き口の縫い代を裏側へ折り、布用接着剤で仮止めします。待ち針で仮止めでもOKです。
2.履き口にステッチをかけます
生地の下にトレーシングペーパーを敷いてミシン掛けをすると縫いやすくなります。
3.端を縫い合わせます
靴下を中表にして縦半分の所から折り、待ち針でとめてから縫い合わせます。
4.靴下を表に返します
ひと手間ですが、縫い代を割っておくと出来上がりがきれいに見えます。
割り箸の先を靴下に差し込み、指でグニグニして縫い代を開きます。
靴下を表に返して完成です!
スリッポンと靴下の作り方は以上です。
長文にお付き合い頂きありがとうございました!
不明点や誤りがありましたらお知らせください。
ショートブーツの作り方はまた改めて別記事にする予定です。
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