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蒲田東口おいしい道計画

「蒲田東口おいしい道計画」って素敵な響きですよね。現在、蒲田東口地区では街路とパブリックスペースの活用を通して、エリアマネジメントに取り組んでいます。
今回はさかさ川通りのハード整備をきっかけに、さかさ川通りをおいしい道にする取り組みを紹介していきます。

事の発端は1999年、蒲田東口地区まちづくり協議会で、逆川沿道整備を最優先課題とすることが決まった事からです。それをきっかけに逆川沿道整備準備委員会が設置され、2003年に旧逆川道路の利活用実験イベント「KAMATA おいしい道」が開催されました。その後、計画の話は一旦ストップしますが、2010年に大田区の「蒲田駅周辺地区グランドデザイン」において旧逆川道路の整備が再度確認され、事業は進んでいきます。

翌年、蒲田再開発推進委員会内に旧逆川道路整備プロジェクトワーキンググループが設置され、その後、専門家を交えたデザイン検討専門委員会が設置されました。この委員会がデザインした案を大田区に提出し、受理されたことで2012年に着手、2014年に竣工しました。
本事業では行政のみでは難しい、デザイン性のある通りへと整備した点が特徴です。一般的には歩道の拡幅や無電柱化などまでに留まり、デザイン面での監修はありません。さかさ川通りでは、三角広場の水のオブジェ・約20種類の樹木・小石のベンチなど随所にこだわりのデザインが散りばめられています。

さかさ川通り

竣工後、通りの運営とエリアマネジメントの主体として、官民学の任意団体「さかさ川通り -おいしい道計画-」が設立され、スタートアップ・イベント「おいしい1週間」が開催されました。
このイベントを機に、さかさ川通りを含む蒲田駅周辺街区が、国家戦略特別区域の「エリアマネジメントに係る道路法の特例」の対象となります。

2016年に「さかさ川通り -おいしい道計画-」の法人化にともない、名称を「一般社団法人蒲田東口おいしい道計画」に変更します。
活動メンバーは地元の会社を中心とした約20組ほどおり、蒲田駅東口の歩行者空間全体のエリアマネジメントをしています。
現在では、定番となったおいしい道イベントを毎年開催し、来訪者は2万人以上にもなります。
さかさ川通りを使用した事業の一般募集も実施しており、アートファニチャーギャラリーやマルシェなどが開催されました。

おいしい道イベント

また、現在蒲田では、JR・東急蒲田駅と京急蒲田駅間の800mをつなぐ蒲蒲線2030年代の開通を目指す方針です。もし蒲蒲線が開通すれば、この800mが鉄道で結ばれることとなり、蒲田エリアの価値向上にもつながりそうです。
さかさ川通りを皮切りにますますエリアが盛り上がっていきそうですね。今後のおいしい道計画の発展が楽しみです!

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