マガジンのカバー画像

それもあなただ(小説まとめ)

25
自作の小説をまとめたマガジンです。
運営しているクリエイター

#ホラー

なんか生きてたってみんな言うんです(小説)

 その夜は妙に客入りが悪かった。  隣町で祭りがあるからそれなりの売り上げを見込んでわざ…

110
柴田彼女
13日前
2

おいしい隣人(小説)

 その、本当に言い出しにくいんだけどさ、最近極端に痩せてきている気がするんだけど……だい…

110
柴田彼女
2週間前
4

完璧な恋人(小説)

小説  マッチングアプリで知り合った、と他人に告げることに、なんとなく抵抗があるのは私が…

110
柴田彼女
1か月前
5

みんな私の邪魔をしている(小説)

 周りの人たちは因習だとか時代遅れだとか犯罪だとかいろいろ言っていたけれど、私は別にそれ…

110
柴田彼女
1か月前
3

そしてまた一年後(小説)

 暗闇の中もがいている。  頭の先を引っ張られるような、掴まれるような感覚があって、次の…

110
柴田彼女
1か月前
1

悲しくておめでとう(小説)

 まだ上手に一人で歩けなかったころ、膝をすりむいて泣いてしまったある日の夜、父は家族三人…

110
柴田彼女
3か月前
3

偽物の朱夏(小説)

 教室の隅で、ずれた眼鏡を直しながら一人きりで人間関係に重きを置くライトノベルを読んでいる。  そういう、孤独な学生時代を過ごした人にばかり好かれてしまう。答えは簡単だ。私が、彼らに人気の作家の、人気作のヒロインに、どこか似ているから。彼らは私の中にヒロインの面影をみて、現実世界にも彼女がいたのだ、とひどく馬鹿げた妄想をしてしまう。  大人しくて、でも堂々としていて、常に淡々としていて、ひどく暗い過去があって、年より少し幼く見える外見。派手さこそなくとも、よく見ればそれなり

¥110

そこにあるもの(小説)

 カロリーメイト、インゼリー、エナジードリンク、時々、カップ麺。  昼時の綿野くんの食事…

110
柴田彼女
4か月前
1

指が立つ、火が灯る(小説)

 小指を立てる。小さな火が灯る。ほんの一秒か、それ以下か。  私に使える魔法は、たったそ…

110
柴田彼女
4か月前
1

しおりちゃんの家(小説)

 しおりちゃんの家はなんだか少しおかしい気がする。お母さんがいつも笑っている。突然遊びに…

110
柴田彼女
4か月前

ここから真っ直ぐに切り取ってください(小説)

 母はそれを「パズル」と称していた。  父と、母と、私と、祖母と。四人で暮らす私たちは、…

110
柴田彼女
4か月前
1