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てきとうに暮らす日記 13

雨は昨日の夜遅くには降り出していて、夜中も激しい雨の音で何度も目が覚めた。午前中はずっと薄暗くて、もともと曜日の感覚が薄かったところに今回の状況でますます曜日感覚が混乱し、この荒天では時間感覚さえあやふやになっていく感じがする。
 昼過ぎに荷物が届いて、こんなときにほんとうに申し訳なくなる。こんなときに限って事前に指定とか変更とかできない荷物で、配達の人はめっちゃ濡れてはって、荒天のときは配達休みでもいいんちゃうかと思う。アメリカに滞在してるときに、通販でなにか買おうとしたら到着が二週間先とかで、マンハッタンとかやとまた違うのかもしれないけど、アイオワの片隅ではアマゾンプライムの商品でも翌日配送なんてあり得ず、買った品物の追跡番号でときどき確認して、あー、ケンタッキーまで来てるんやー、などとのんびり待っていた。さらに、ユニクロや無印など日本発祥の会社でもアメリカのサイトでは物を買うほど高くなる仕組みなのもびっくりした。日本だといくら以上は送料無料なのに、逆やん、と思ったけど、ようさん買うと荷物も大きくなるからそれはそうなのかも。「送料無料」でなく「送料は当社負担」と書いてほしいというツイートがあったけど、無料とか翌日配送とか、便利なことは、なんでもすぐに慣れて当たり前に思ってしまう。
 パンを焼いてみた。といっても、炊飯器で簡単に焼けるパンというのをしばらく前からやってみたくて、1月に炊飯器を買って、3か月も経ってようやく実行した。てきとうにごはんを作るのはできるんやけど、材料が余るのが苦手でにんじん2分の1本と書いてあっても1本全部入れたり調味料も目分量のなんとかなるやろな性格なので、お菓子系は作れない。お菓子は化学反応で、分量も時間もきっちり計り、手順も当然守らなければならない。人と話していて、たとえば食べものを作るのがめんどうというときのその「めんどう」の中身が違っていることはよくあって、書いてあるとおりにきっちりやることが「めんどう」な人もいれば、てきとうにとか「少々」とかあいまいなわずらわしさが「めんどう」な人もいる。揚げ物は片付けるのが大変やから誰でもめんどうなものと思い込んでいたけど、とりあえず衣つけて揚げとけばなんでもおいしいから楽、というのを聞いてまさに目から鱗だった。だから、人と話すとき、特に手順とかやり方を教えるときは、その人がなんのことを「難しい」「わからない」と思っているか知ることが重要、というわたしは、きっちりするのが難しくて当然パンも見本の写真となんかちゃうものができた。いちおう計りで計ったのやけど。それなりにおいしかったけど、パンと蒸しパンの間みたいなものやった。インターネットで検索すると、発酵や材料や室温の管理がと書いてあり、え、そんなん無理無理、温度計ないし。それと、作る過程で手とか道具に付くのがもったいなく、それも向いてなさそうな気がする。ということでパンの写真はありません。
 てきとうに料理作ってると2、3割はいまいちなものができるのやけど、そんなときはこないだ紹介した「生七味」か「麻辣ペッパー」「オリーブ香草塩」をかけとけばどないかなります。「オリーブ香草塩」は小豆島のお土産で買ってきたもの(インターネット通販でも買えます)。父親の出身が小豆島で、今ではその父の墓参りや法事くらいでしか行けてないのですが、子供のころから小豆島の食べものよう食べてるので馴染みがある。醤油もずっと小豆島のやし、かどやのごま油は小豆島産の胡麻やし(土庄の港の近くに工場があるよ)、それと数日前に書いたそうめん。うどん県そうめん島ルーツの、粉もん&うどん府で育ったので、毎食うどんかそうめんで全然いい感じです。「オリーブ香草塩」は、肉でも魚でも野菜でも、焼いてこれをかければおいしい料理になります。すごい。
 雨が思ったより早く上がり、日が差して、そしたら街の景色の中に新緑がいくつも見えた。今の部屋に住んでまだ季節が1周してないので、あんなとこにもこんなとこにも木があるんやな、と新鮮に思う。

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