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【インド旅行記】マニプール(一日目)

今日はコヒマからマニプール州のインパールに移動します。ネットなどで調べるところによるとナガランド州のバスが一日一便直通運転をしているとのことでしたが、バス停で聞くと現在は休止しているとのこと。なのでほぼ行き当たりばったりでの旅になります!こえぇ〜

実はマニプールでは一年ほど前から州都インパールで多数を占めるメイテイ族と、郊外に住むクキ族との間で民族紛争が起きており、これまで多数の人が殺害されたり家を燃やされたりしています。実は僕がインパールに向かう三日前にも2人殺されたとのニュースを目撃しました。その影響で直通バスも運休しているのです。

絶対に行くべきタイミングではありませんが、インパールは第二次世界大戦(インパール作戦)の舞台で、日本人俳優としては知っておきたい場所。なので今回渡航に至ったのですが、こういう話を聞くと危険がかなり身近にあることに気づき急に怖気付きました。

結局コヒマからインパールまで乗り換え計2回、トータル8時間かかりました。しかも山道かつ道路環境は劣悪で、車揺れまくりです。めっちゃ疲れた〜(泣)

途中恐ろしい光景も目にしました。マニプール州に入って道中ぼんやりと窓から外を眺めていると、ふとある看板が目に入ってきました。「Outsiders are not welcome(よそ者は来るな)」…怖すぎ!!!!!マジで背筋が凍えました。

どうやらここは紛争中のクキ族の村だそうで、他にも「No Peace(平和などない)」「We want seperation(独立させろ)」などの言葉が家の壁などに書かれています。本当に引き返そうかと思いました。

そんな気持ちとは裏腹にバスはインパール市内に到着。胸のバクバクが止まりませんが「まあ着けばなんとかなるだろ!」と自分に言い聞かせ、最初の目的地であるインパール戦争墓地に向かいます。

インパール戦争墓地

ものすごい管理の杜撰さです。人も地元の子供達が遊びに来ているだけ。てかもはや墓なんかどこにもありません(笑)

ちゃっちゃと見終わると、急に尿意を催してきました。なにせ出発からずっとおしっこをしていなかったのです。墓地の奥に入り茂みの中で立ちションをします。終わって後ろを振り返ると、そこには銃を持った男が立っていました!!!

「何をしているんだ?」

僕は「あぁ、俺ここで死ぬんだ」と思いました。インドに来たり、芸人になったり色々あった人生だったけど、最後は立ちションして殺されるんだと。

「お前何族だ?」
「日本人です!」

すると彼は日本のアニメが大好きだそうで大喜び。その後ベンチに座って一緒に雑談をしました。日本アニメの世界での影響力の大きさをこれほど実感したことはありません。ありがとう、日本のアニメ!!!彼は警官だったそうです。

このようにインパールでは銃を持った軍人・警官があらゆる場所に配置されています。アメリカよりよっぽど銃社会です。本当に怖い。

おちおち観光もできないので、早速ホテルに向かうことに。電話して安いホテルを探し当てました。向かっている途中にイマ・マーケットという売り手が女性のみのマーケットに通りかかりました。ふらっと立ち寄ってみることに。すると屋台もあるではないか!飯ってやっぱテンション上がります!おばちゃんにおすすめを聞き、パゴダ(野菜かき揚げ)とチョウメン(焼きそば)を注文。

パゴダ(20ルピー)&チョウメン(20ルピー)

パゴダは揚げたてで美味しい!チョウメンも安定の美味しさ。千切りキャベツが乗っているのがマニプール州独特の文化だそうです。最近はレストランでの食事が多かったですが、屋台には屋台の良さがあるなと実感。地元の人と心を通わせる感じがたまりません。

大満足してお会計へ。するとおばちゃんからまさかの一言が飛び出してきました。

「君はクキ族かい?顔がそれっぽいけど」

この地で紛争中の民族と間違えられたら終わりです。至急明日帰ることにしました(笑)

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