さらば、たすき掛け! AC method!

今回は2次式の因数分解をするときに使えるAC methodを紹介します。

YouTubeでAC methodを検索すると次の動画が上位に来ています。
動画の方が分かりやすいという方は、こちらを参照ください。(英語です。)

それでは、上の動画に出てきている問題を解いてみましょう。

$${9x^2-12x-5}$$の因数分解です。

通常、このような式の因数分解では「たすき掛け」と呼ばれる方法を使いますが、今回はそれを使わずに「AC method」を使います。

整数$${\alpha , \beta}$$で、

$$
\alpha + \beta = -12,    \alpha \beta = 9\times (-5)=-45
$$

を満たすものを探しましょう。

例えば、$${\alpha =-15,   \beta = 3}$$です。

このとき

$$
9x^2-12x-5=9x^2+(-15+3)x-45=(9x^2-15x)+(3x-5)
$$

となります。ここで、左のカッコの中を共通因数でくくると

$$
9x^2-12x-45=3x(3x-5)+(3x-5)=(3x+1)(3x-5)
$$

と因数分解できました。これが、AC methodです。

AC methodの要点をまとめましょう。
2次式$${ax^2+bx+c}$$に対して、整数$${\alpha, \beta}$$で

$$
\alpha + \beta = b,   \alpha \beta = ac
$$

を満たすものが見つければ、

$$
ax^2+bx+c=ax^2+(\alpha+\beta)x+c=(ax^2+\alpha x)+(\beta x +c)
$$

となり、それぞれのカッコの中身を因数分解すれば、共通因数が出てきて、それでくくると因数分解が完了します。

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