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佐野勇斗というアイドルに出会った


 2022年1月4日、私は画面越しに彼と目が合った。

 今思うと、私は物心ついた頃にはすでにオタクだった。というかオタクでなかった時間のほうが短いと思う。
 小学生の頃は当然のようにごくせん2にハマり、中学に入る頃にはジャニーズが地元でライブをやればほぼ必ず入ってた。高校生になるとテニミュに出会い、社会人になってから若手声優にガチ恋もした。推しのためなら東北から九州へも飛んだし先月は推し声優の朗読会、今月はジャニーズのライブ、来月は2.5次元の舞台なんてこともザラ。酷いときは地方民なのにハチャメチャスケジュールで毎週東京にいたので現場でフォロワーに会うと「え!?遠征だったの!?毎週いるのに!?」と言われたこともあった。
 つまり、私は推しがいない生活というのを経験したことがない。

 この沼落ちブログを書く上で重要なのは友人Mさん。彼女はこの浮所飛貴がヤバイ!と私含め数名のフォロワーで勧めた『胸が鳴るのは君のせい』を見に行ったあと当て馬だった長谷部くんを演じた板垣瑞生くんに落ち、その足で数ヶ月間M!LKを履修した結果吉田仁人くんのオタクになった面白い友人である。そのおかげか去年の夏頃から私のTLはM!LK一色だった。「絶対佐野さん推しだよ」と言われたのもその頃。つまり私は約半年で見事なフラグ回収を果たしたのである。

 昨年秋、私はとても落ち込んでいた。ずっと行きたいと思っていたHiHi Jetsの初単独アリーナ公演に落選したからだ。どうしても行きたい、どうしてもアリーナを駆ける担当が見たい。大人気なくのたうち回る私は気を紛らわすために一旦ジャニーズから気持ちを逸らそうと考えた。そんな中Mさんが勧めてくれたのが今や有名コンテンツとなった「佐野飯」だった。
 彼女と通話しながらみたそれは 料理コンテンツとしてはかなりアクロバティックな表現が多く、いつも頭の中が「???」でいっぱいになりながら完成を迎える。その配信に(失礼ながら)毎度大爆笑していた。そして日々芽生える感情は、

 ふーん…………かわいいじゃん…………

 だった。しかし私はまだ足掻いていた。公式YouTubeを見て、MVを見て、いいじゃん…………いいじゃん……………とその時すでに頭の中は佐野さんに占拠され始めいることに私は気づいていなかったのだ。

 きたる2022年1月4日。私は絶望していた。冬休みが終わり明日から仕事、こんな憂鬱な夜はない。日付が変わり焦る私はその瞬間もM!LKのYouTubeを見ていた。ツイッターでグズるアラサー女に、Mさんは突如YouTubeのURLを貼った。


 それがこの「M!LK ONLINE CHU!?」のダイジェストである。そして00:24を見た私がこちら。

これが
こうじゃ

 自分でもびっくりするくらいストン、と納得した。あぁ、今日から私は佐野推しだ、と。
 翌日には速攻キラリへの入会、2ヶ月後にはFC入会、そして今月。初めて現場に入ってきた。感想はもう、一言。

あ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
すっごく顔が良い!!!!!!!!!

 いや、だって顔が良い! 体は大きいのに頭が豆粒みたいに小さい! 本当に同じ人間か!? そんな語彙力の欠片もない言葉しかでてこない。いや推しを目の前にしたオタクはみんなそう!!!!
 遠征して来てくれたMさんの隣で私はただただ呆然とした。何もいらないくらいとんでもなく近い席を当ててくれたMさんには頭が上がりません。本当にありがとうございます。そして今週末も彼に会いに行きます。

やっぱりオタクってサイコーだ!!!!!!!

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