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BUMP OF CHICKEN「you were here」/魔法の時間はすぐ過ぎた


昨日、BUMP OF CHICKENの東京ドームに行ってきました。「BUMP OF CHICKEN TOUR“WILLPOLIS 2014」のツアーファイナル。そこで、本編の最後に披露されたのが、この曲。聴けばわかる通り、ライヴで受け取った感動の余韻をそのまま閉じ込めたような曲。

行った人はわかると思うんだけど、今回のBUMP OF CHICKENのツアーは、最先端のテクノロジーと「物語」が深く深くリンクしあっていて、そのことがバンドの表現をさらに一段上へと押し上げていた。

まずオープニングの映像。主人公たちが果てしない冒険を経て辿り着いた場所、すなわち「WILLPOLIS」がライヴの行われるその場であることを示す山崎貴監督の渾身のCGは、「東京ドーム仕様」にバージョンアップ。長い長いイントロを経て始まった「stage of the ground」で、紙テープに花火がドーンと炸裂して、数万人のザイロバンドが一斉に点滅する。

そこからの「firefly」「虹を待つ人」の展開が、もう「音楽の桃源郷」みたいな感じ。5万人のザイロバンドがいろんな色に点滅する。同じくいろんな色に光る沢山の巨大なチームラボボールが、オーディエンスの上を跳ねる。紙吹雪がドームの天井近くまで噴き上がる。無数のカラフルな光の真ん中に音楽があるという、魔法のような時間。そういう演出や効果が、ちゃんと曲の雰囲気とリンクしている。

そして中盤。やっぱり個人的に一番グッと来たのは「ray」だった。この日歌ったのは、初音ミクとのデュエットのバージョンで、ステージ後方の宝石型のスクリーンの中に、ちゃんとミクがいた。ドームに声を響かせていた。やっぱりミクの声ってハイが強いから、ドームでも上のほうから声が聴こえるんだなあ、とか。スクリーンはA4Aの東市さんの新開発だろうな、とか。いろいろ追ってきた身なので、何と言うか、感無量だった。

「white note」も印象的だった。この曲、背後のスクリーンにまるで音ゲーのような演出で、手拍子や足踏み、「♪LA〜」などのコーラスのタイミングが表示される。数万人がそれに同期する。そのことがすごく象徴的だったんだけれど、彼らがやり遂げたのは「スタジアムバンド」という言葉の意味の更新でもあったのだと思う。圧倒的なスター性とか、カリスマ性とか、そういうものを発露して数万人を魅了するというよりも、むしろ一人一人が音楽に参加する回路を作ることで、巨大な求心力を生む。「参加」というのは一つのキーワードだったはず。

で、本編ラスト。「天体観測」「ガラスのブルース」で最高潮に盛り上がったあと、「いつもはこの曲が最後の曲だったんだけど、今日は新曲やってもいいですか」と披露したのが、「you were here」。

信じられないくらいにすぐ過ぎた
魔法みたいにすぐ過ぎた
拾った紙吹雪一枚
触れたら化石みたいに喋る

こういう歌詞。あの場にいた全員が、きっと「自分の歌」だと思ったはずだと思う。

こういう曲が、7/31のツアーファイナルを経て、8/1の深夜0時に配信開始された。同じ頃にニックネーム「shiba710」で登録してたBUMP OF CHICKEN公式のスマートフォンアプリ「BOC-AR」からこんな写真が届いた。

完璧だね。(75/100)


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