後藤まりこ「sound of me」/「お前ら、全員死ね! それで、もう一度ボクと生き帰ろう」
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後藤まりこ「sound of me」/「お前ら、全員死ね! それで、もう一度ボクと生き帰ろう」

柴 那典


昨日は、後藤まりこのワンマンライブ@SHIBUYA-AXに行ってきました。

チケットの半数以上が売れ残っていたことが逆にスポーツ新聞のニュース報道にもなっていたこのライブ。

後藤まりこ、チケット半数以上売れ残り - 音楽ニュース : nikkansports.com

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20140527-1307845.html

でも、行ってみたら当日券売り場に列が並んでました。フロアに入ってみても、もちろん満員ぎゅうぎゅうというわけにはいかなかったけれど、7割くらいは埋まっている感じ。本人のツイートによれば1000人以上は入っていた模様。「どうなることかと思ったよ!」とMCでも言ってたけど、動員ヤバいという状況から、足掻いて、注目を集めて、一人一人にチケットを売っていった。そういう、いろんなことが、ちゃんと実を結んだんだと思う。

で、ライヴは、これはもう、すごくよかった。ちゃんとフロアが一つになってた。たぶん、今の後藤まりこが持つ率直さがちゃんと届いて共有されていたんだな、と思う。何度も何度もフロアに飛び込む後藤まりこを、集まったお客さんが受け止めていた。お客さんの中には白いサイリウムを振っている人も普通に混じっていて、その辺のボーダーのなさも良かった。

個人的にグッときたのは「さ、行こか。みんなで向こう側に行こか」からの「sound of me」でダイブした瞬間。


蔦谷好位置さんがブログにこんなふうに書いてた。

後藤まりこ:蔦谷好位置オフィシャルブログ

http://blog.oricon.co.jp/ko1/archive/1176/0

「凄いものを見た。なんじゃあれ。まりこすげえ。2階の椅子がある席で見てたんだけど、かなり序盤から無意識でずっと立って見てた。なんかわからんけどすげえ笑って涙が出てきた。まりこ行けーって拳あげて叫んでしまった。泣き笑いはストーンズ以来だけどだいぶ意味合いが違う感じだ。音楽は不思議なもんだ。バンドの演奏も素晴らしかった。ASEくんのギターはもちろんマシータのドラムが凄くかっこよかった。圭作君は相変わらず鍵盤がうまい」

この日の「後藤まりこフルバンドセット」のメンバーは、後藤まりこ(Vo)、 AxSxE(Gt)、 仲俣“りぼんちゃん“和宏(Ba) 、マシータ(Dr) 、 坂井キヨヲシ(Key) 、 中村圭作(Key)。

AxSxEさんはNATSUMENのリーダーで、マシータさんはその元メンバーで、この「sound of me」にも、NATSUMENが鳴らしてた”感情の雪崩”っぽい感じにつながる感覚がある。どこに向かうかわからないまま駆け出して、そのまま「向こう側」にいっちゃうような感じがある。ちなみに蔦谷好位置さんもNATSUMENの元メンバーですね。

アンコールのラストは「あたしの衝動」。

またしてもダイブし、もみくちゃになりながら、沢山のお客さんの上を歩き、泳いでいく。そして遂に客席最後方、PAブースまでクラウドサーフまで到着。

そして最後に、笑顔と充足感いっぱいの表情で辺りを見回して、中指を立てて、この一言。

「お前ら、全員死ね! それで、もう一度ボクと生き帰ろう」

最高でした。(40/100)


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柴 那典
a.k.a シバナテン。ライター/編集者/音楽ジャーナリスト。著書に『平成のヒット曲』(新潮社)『ヒットの崩壊』(講談社)『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(太田出版)、共著に『渋谷音楽図鑑』(太田出版)。noteでは気になった曲や現象について書いていきます。