企業の最大な「見えない価値」

弊社コモンズ投信が10年前に運用を始めたとき、企業の「見えない価値」に投資することを掲げました。数値化できる財務的な価値が「見える価値」だとすれば、数値化できない非財務的な価値が「見えない価値」です。

「見える価値」とは氷山の一角であり、いままでの「見えない価値」の結果として見ているものであり、したがって、これからの企業の持続的な成長は「見えない価値」に潜んでいると考えています。

この「見えない価値」を一言で表すとすれば、それはその企業で働く「人」です。

どの会社も「わが社の最大な財産は人財」と言います。財産=資産ですが、企業の貸借対照表の資産側を見ると「人」の面影が全くありません。財務諸表で「人」が現れるのは損益報告書の人件費。つまり、最大な財産を削り取ることで、企業の利益が高まり、財務的な「見える価値」が高まります。

これは、明らかに変です。

企業の最大な財産が人財であるならば、企業の最大な「見えない価値」とは、そこで勤めている経営者、幹部、管理職、一般社員の「心」ではないでしょうか。

長期投資家が企業の「心の資本」に着眼することは、当たり前のことです。

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