ちょっとした拠り所

友人から不意に連絡が来ることがある。

『ちょっと愚痴を聞いてほしいんだけど』

そんな感じの連絡。

私はこの連絡が結構嬉しい。
私の好きな友人たちはみんな自立心が強い人たちだから、そう簡単に弱音をこぼしたりしない。
何か問題があっても、自分で解決する力を持っている人たちばかり。
そんな友人が苦しかったりしんどかったりした時、一人では抱えきれなくなった時、誰かの力が必要だと思って、その時に私を思い出してくれることがとても嬉しい。

相手は大変な最中なのだから「嬉しい」なんて言葉はとても失礼だとは承知の上で、それでも『この人になら弱音を吐ける、吐いても大丈夫』だと思って貰えることって、すごくいい関係を作れてる証明のような気がして、やっぱり嬉しいと思ってしまう。

そうやって頼ってくれたのだから「どんとこい」という心持で話を聞く。
上手く聞けているかは分からないけれど、なるべく本人が話したいことをすっからかんになるまで話せるように、聞く。

話を聞いていれば、みんな自ずと答えを見つけ出す。
不思議なものでアドバイスなんて必要なくて、それぞれがただひたすら思ったことを思ったように話していれば勝手に『あぁ、こうすればいいのか』って答えを見つけ出していく。

最後には少しすっきりした顔で『ありがとう』って言ってくれる。
私はただ話を聞いて、たまに思ったことを言うだけなんだけれど。
それでも、少しは力になれたんだなってホッとする。

私は人の人生に介入的になることがあまり好きではない。
逆に、介入的になられることも好きではない。

だから基本的には「あなたの好きなように生きたらいいよ」って思ってるけど。

誰かの支えがちょっとでも欲しいと思った時、ちょっとだけ支えになれるような存在でいれたらいいなって思った。

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