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キャプテン渡辺

R-1ぐらんぷり2011、翌年の2012共にどちらも決勝進出を果たしているキャプテン渡辺さんの、喋りだしを強くする事でそれを取っ掛かりに話を繋いでゆくリズムの取り方は漫談にもフリートークにも応用できる凡庸性と癖になる聞き心地の良さがあります。

実際このやり方は自分のコメントの間合いを引き立つように自分でフッてるという状態なので、他者が居た場合はそちらに進行を任せてそのターンでの回収や間を縫うように一言を挟んだり、返しで落とす等の技術を駆使しやすくなります。この動画ではキャプテンさんが進行していますが割合的にはアシスタントの方にベースラインを乗せている形です。

雛壇的な場所になると完全なるガヤやオチを担当するというよりは、主軸に対しての要約や補強をして分かりやすくする役割が向いているのが確認できます。裏回しの領域にまでは突入はしていませんが、隙間で発するコメントによって勢いづかせたり聞きやすくしたりその場の空気の若干の調整をナチュラルに行っている感じです。

ネタになると自分自体にそのツッコミを行使するので笑わせどころが自虐的になり、その上で開き直り気味に語尾が言い切り型にしているので妙な解放感がありそれが面白さに繋がっています。喋りだしを強くし語尾も言い切り型にする事で話の頭とお尻が延々と繋がっているような錯覚してしまうようなグルーヴ感があり聞けば聞くほど真似したくなるような中毒性が魅力です。

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