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デニス

デニスの植野行雄さんはアンジャッシュの児嶋さんと同じうっすらとしたフリによって自分が面白く見える状況を作る能力に長けてます。それが児嶋さん的な演技力より若干喋りに比重がある感じです。

関西弁の中でも特に「なんでなん?」とか「どゆこと?」みたいな短めでコミカルに聞こえる言い方を乱発します。声も若干高めに設定して警戒心を下げさせています(小杉さんの様な矢継ぎ早にフレーズで畳み掛けることで間を埋めて自分のペースにするのも得意です)。外人ネタのみの飛び道具的な印象がありますがマテンロウのアントニーとかと比べるとキャラ芸でアイコン化させているのではなくネタ自体がしっかりしてて喋りの技術で笑わせているのがわかります。

特に松下さんがポンコツに見える天然キャラっぽい感じがベースにありますが(声質と張り方がロンブー亮さんみたいなお人好しぽさが出てます)割りと何でも器用に出来る上で雰囲気作りや死に役もこなす相席スタートの山添さんとアンガールズの山根さんを足して2で割った能力の持ち主です。アンジャッシュ渡部さんやダブルブッキング黒田さんの様なツッコミやまわしよりもアシスト的です(その分行雄さんに掛かってる比重もある)。なので進行力の高い行雄さんが実質話は引っ張っていて長文になりがちなのだと思います。

デニスは漫才もコントも作り込んでて「外人ネタ」縛りが多いですがそれをバリエーション豊かにいろんな角度からアプローチした上でボケツッコミもネタによって変化させており(これが特に松下さん側の役割の人はけっこう難しいのに)二人ともクオリティ高くどっちも出来ます。その点が「勘違いネタ」縛りのアンジャッシュとシステムが近いところです。

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