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英語を上達するたった5つの方法を3000字でまとめる

個人的に英語がそんなに得意なわけではないが、僕は毎日のように英語で書かれた論文を読んで、英語で友達と会話して、英語で講演したりしている。だから英語が得意なわけではないが「できない」というわけでもない。

僕は専門の英語教育を受けていない。家に英語の家庭教師がいたことはあるが、彼女から習った英語はほとんど全く役に立たなかった。しかし、英語の「学び方」だけは役に立った。僕は子供の頃の家庭教師の英語勉強法を今も真似しているだけである。

僕の前には時々、「英語を勉強したい」という人が現れる。または「英語が苦手なんです」という人が現れる。それは本来おかしい。イギリス人は英語を「勉強」したりしない。我々が日本語を「勉強」したりしないのと同じだ。同様に「英語が苦手」というのも変である。我々が「日本語が苦手」という言葉は変だと思うのと同じだ。

しかし色々な人にあまりにも頻繁に聞かれるから、英語が手っ取り早く上達できる方法をまとめておく。こんなものは、本にするほどのこともない。ごく当たり前のことだ。

方法1. 英語の歌を歌う

最初の作戦は、英語の歌を歌うことだ。これは驚くほど簡単である。どうしても苦手意識があったら、まずは誰でも歌える可能性が高いミッキーマウスマーチを歌うと良い。

歌詞はググれば出てくる。

なぜミッキーマウスマーチなのかというと、アメリカの子供も歌うからだ。こどもは歌で言葉を覚える。日本人も実はそうなのだ。音痴でも構わない。とにかく歌を歌えばいい。

上達してきたら、洋楽を歌ってみる。家で一人でいる時にこっそり歌うのでも、カラオケボックスに一人で行くのでもいい。とにかく一人で歌う。

歌うことの重要性は二つある。一つは、発音をシミュレートすること。
発音を耳で聞き取り、歌詞で確認する。つまりリスニングの練習になる。次にそれを繰り返す。中学の英語の授業で、「リピート・アフター・ミー」とか英語の先生が喋って、ド下手な発音を復唱させられる。これで英語が上手くなるわけがない。ちゃんと英語の国で育った人の発音を真似しなければ何の意味もない。

いくら口で「left」と「right」と言っても巻き舌が使えるようにはならない。あと、その二つの違いは、東北弁と関西弁の違いほども違わない。特にアメリカのような国に行ってLとRの発音が区別できないと行って馬鹿にされたら、今時は馬鹿にする方に問題がある。多様性ダイバシティが重要なのだ。

ミッキーマウスマーチが完璧に歌えるようになったら、エルビス・プレスリーとか、他の洋楽にも挑戦してみるといい。日本のカラオケにも入ってるようなやつがいい。アナ雪でも何でもいい。とに書く好きな曲を見つけて、歌う。これだけだ。

方法2. 映画のセリフを真似する

好きな映画を英語で見て、好きなセリフを真似する。できれば好きな映画の好きなキャラクターの全てのセリフを真似してみると上達が早まる。まず聞き取って、書いてみる。書いた後で、英語字幕で確認する。真似する。それだけでいい。

この方法は驚くほど英語の発音が上達する。基本は英語の国の人の言ってる発音を真似することだ。

僕はスターウォーズが好きだったので全てのセリフを耳コピで一度書き出してみたことがある。もちろん間違いも多くあるが、何度も聞いてるうちに身についてくる。

方法3. AIアシスタントを英語モードで使う

いよいよ実用的に英語を使う時がやってきた。
AIアシスタントを英語モードにしよう。SiriでもAlexaでもGoogle HomeでもCortanaでもいい。今ならChatGPTでもいいだろう。

この方法は驚くほど訓練になる。
カップラーメンの時間を測るとき、英語でAlexaに指示するだけだ。
「Alexa, set timer for three minutes」と言うだけでいい。

キッチンにAmazon Echoを置いておくと料理が捗る。キッチンタイマーは使わなくていい。ベッドサイドにもAmazon Echoを置いて目覚ましも英語で設定する。

「Alexa, wake me up at 7 AM」みたいに指示すればいい。
もちろん最初は間違う。僕は今ども時々間違う。間違うのが学びになる。

方法4. 英語のYouTubeを見る

昔は英語の教材は探すのも見るのも大変だったが、今はYouTubeがある。
YouTubeの素晴らしいところは、字幕が自動的につくところだ。間違っている場合もあるが、概ねあってる。英語を耳で聞いて目で文字を見て確認することが大事だ。マルチモーダル学習である。

自分の興味のある分野を見るといい。

僕のお勧めはTwo Minutes Papersというチャンネルだ。AI関連論文を短く解説してくれる。

英語のYouTubeチャンネルを日常的に見るようにすると、世界がぐんと広がる。日本語で作られたコンテンツの何倍もあるからだ。

方法5. ゴールデン街に行く

もう英会話スクールに行く必要はない。
ChatGPTと話せば十分だ。でもそれでも物足りなくなったらゴールデン街に行けばいい。今、ゴールデン街は英語の街と言っても過言ではない。

かつてない勢いで、あらゆる場所でバーテンや常連客が英語で会話している。特に1Fにある路面店は英語が飛び交っている。そしてゴールデン街が素晴らしいのは、一見の客どうしが会話することを許容されていることである。許容どころか推奨されてると言ってもいい。人見知りをなくしたり新しい出会いを求めたりするにはうってつけの場所だ。

会話にはChatGPTによる翻訳を使ってもいい。むしろ積極的に使うべきだろう。会話にChatGPTを挟んでいると、だんだんとChatGPTを挟まなくても意思疎通ができるようになってくる。そうすると感動する。やはり目の前にいる生身の人間とコミュニケーションを取るということの大切さ、モチベーション、そして双方の歩み寄りといったものがゴールデン街のコミュニケーションにはある。

僕はゴールデン街で知り合って友達になったアメリカ人の友達がたくさんいる。少し前まで、ゴールデン街で英語を話せる人はほとんどいなかった。しかし今はほとんど誰でも英語で会話できる。これは実際的にコミュニケーションをとる必要性が英語力を高めた好例と言えるだろう。


とにかく今はかつてない勢いで英語を学びやすい環境が整っている。
英語ができたからといって得をすることがあるかどうかはその人次第だが、英語ができないと損をすることは沢山ある。

英語を覚える時に障害になるのは「苦手意識」だけだ。
でも歌から入ってAIと会話しながら慣れていけば、英語なんかこんなもんかと思えてくるはずである。

英語は一度できてしまうと「なんで中学高校の6年間もこんなアホなことを勉強していたんだろう」と思えてくる。日本の教育の多くは教え方が間違ってる。生徒がその科目を嫌いになるように仕向けているフシがある。

ぜひ「英語が苦手」という意識を捨てて欲しい。それは「関西弁が苦手」みたいなもので、苦手であることは全く恥ずかしいことでも困ったことでもないのだ。習うより慣れろ。特に言語というのはそういうものである。