極上の雲丹で記憶喪失
雲丹が好きなんですよ。
もうね、25の時に痛風になって以来、プリン体の塊のようなビールは避けているわけです。ビール、好きだったけれども。
ビールは我慢できる。でもね、雲丹は。雲丹だけは勘弁してつかぁさい!
勘弁してくれよぉ
というわけで、プリン体高め食品としての雲丹とイクラ、エビなどを食べるため、ビールだけを自粛している吾輩である。
日々UberEats配達員としてアンパンマンの如くお腹を空かせたお客様に「僕の脂肪をお食べ」と自転車で坂道を登ったり降りたりしながら焼肉ライク弁当をお届けする今日この頃。
ピンポーンと玄関のベルが鳴って、ふるさと納税の返礼品が到着した。
ふるさと納税って地獄みたいな仕組みで、そもそも前年の収入に対して課税される理不尽な住民税に対し、「地方に納税すれば来年の住民税を前納として扱うよ」ということで現金を前払いする。
しかし、ということはふるさと納税すると貯金ができない。しないとただ税金のために貯金することになる。仕方ないのでふるさと納税するのだが、ふるさと納税って限界までやろうとすると、まあまあいらないものを買うことになる。エンゲル係数の高まりを感じる。
カニが大好きだったので毎月カニが二キロずつ届くやつを頼んだら、カニで冷凍庫がいっぱいになり、しかもサービスで「市場の気まぐれ食品」みたいな感じでサーモン1キロとかサバとか明太子とか届いて、到底食べ切れないので最終的には技研ベースに寄付するという、もはやなんのためにふるさと納税したのかわからないという状況になった。
ちなみにふるさと納税はPayPayでやるのがお得で、しかも5の付く日で日曜日だとPayPayポイントが倍増するので絶対的にお得・・・・なんていう話はどうでもいい。
とにかく去年はふるさと納税ノイローゼみたいになっていて、冷凍庫が足りないから冷凍庫だけ買い足そうかと考えるくらい深刻なふるさと納税症候群に陥っていたので、逆に去年はふるさと納税をしなすぎて税理士と秘書に怒られるという悪循環の只中、とにかくふるさと納税しなければ、ということでいつの日だったか頼んだ雲丹が届いたのだった。
この生うに、マジで生なので四日以内に食べないといけない。
冷凍とかしようもんなら台無しになってしまう。
ということで、昼からウニ丼を食べることにした。
米は北越が産んだ量子ガストロノミーの傑作である魚沼産の新之助。
一口食べる・・・・
ハッ
あれ、今何したんだっけ?
気がつくと丼が空になっていた。
思い出した。そう、極上の雲丹、ミョウバンを使わず、塩すらも最小限に抑えられた本物の雲丹は、食べるとあまりの美味さに食べたそばから記憶喪失になるのである。
去年、ワクチン二回目接種した直後に訪れた金沢の寿司どころ、めくみで、雲丹三昧を食べた時も、食べても食べても記憶を失うので気がつくと食べた記憶がないのにお腹がいっぱいになっていた。
今日もそんな感じ。
ただただ幸福感だけが駆け抜ける。
はあ
美味しかった。
去年ふるさと納税をサボったせいで、今月の住民税は本一冊分の初版印税くらい払わないといけない。
頑張ろう