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【囲碁】ヨセが苦手で大嫌いだった自分のしくじり体験と、最近好きになった理由

こんにちは、ヒカルの碁世代の野狐四段のしんじ(@shi1ji9)です。

最近、大ヨセの勉強が楽しいです。

しかし、私はもともとヨセが大嫌いでした!笑

なぜ、私が大嫌いだったのか、過去の私がやらかしてしまった、しくじり体験が原因です。

恥ずかしながら書いていきます。

「ヨセを勉強する=1目や2目に必死になり、何分の1目まで計算して打たなければならないんだ!」と思っていた。

自分がなぜヨセが嫌いだったかと言うと・・・

「ヨセを勉強する=1目や2目に必死になり、何分の1目まで計算して打たなければならないんだ!」

と完璧主義に考えてたことなんですね。

NHK杯などを観ていても解説の人が「この手は1と1/3目ですね」とか言っていて、「おお、すごいなー」などと思っていましたw

そしてむかし王 銘琬先生の「ヨセ・絶対計算―あなたは「一目」を理解していますか?」という本を読みました。

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実際この本の細かさは凄まじく、「この手は2と1/3目だ」など明確に断言してくれています。

これをやり込めば、ヨセが強くなれると信じていました。

結果どうなったか?

・・・

細かすぎて挫折しました。

ほぼ何も身につきませんでした。

誤解の無いようにですが、本が悪いのではなく、当時三段だった私には、難易度が高すぎたのです。

そして、難しすぎて眠くなります。

物理や数学の小難しい本を読んでいる感覚になります。

そして、眠くなり身についていないので、「ヨセ難しいなあ。。もうだめだぁ・・・自分には難しすぎる・・・」

と投げ出して大嫌いになってしまったのです。

正直、あれは七、八段レベルの本だと思います。

これが私のやらかしたしくじり体験で、ヨセが大嫌いになってしまったのです。

3/27 淡路先生の大ヨセ本に救われる。

しかし、つい2週間前に読んだ、淡路先生の本にはこう書いてありました。

「アマの皆さんは、1目、2目の間違いを気にする必要はありません。」

1ページ目にそう書いてあって、

「あ、完璧にならなくていいんだな」と肩の力が抜けたのです。

そうではなく・・・

・30目と20目の手があれば、30目を打てるようになること
・20目と10目の手があれば、20目の手を打てるようになること
・10目と5目の手があれば、10目の手を打てるようになること

これらを徹底するだけで十分強くなれるのです。

実際六段クラスでも、10目の手と5目の手があったとき、5目の手を打っていたりするのです。(言い過ぎではなくて、本当です)

初段クラスであれば、20目の手があるのに、5目の手を平気で打っていたりします。

ですので、六段クラスでも間違えるのですから、初段レベルになれば、ヨセだけで20目は平気でひっくり返るのです。

「20目?言い過ぎじゃね?」
と思いましたが、読んでみると事実として十分ありうることを理解することができます。

初段クラスの方であれば、20目以内で負けた最近の1局を思い出して下さい。

大ヨセしっかり学習すれば、その1局を負けから勝ちに出来ていたのです。

そう考えれば、ワクワクして、楽しくなりませんか?


そして、何より多くの人がヨセを軽視しています。

ですので、多くの人が軽視している部分を学習すれば、一歩強くなれるのは、囲碁に限らず間違いの無いことです。

実際私も軽視していたのと、冒頭に書いた通り、過去に完璧主義になり挫折してしまったしくじりの過去があるので、今回向き合ってみました。

もう一度いいますが、そんな完璧主義になる必要は無いのです。


実践で「10目と5目の手があれば、10目の手を必ず打てるようになること」ができるようになれば、十分通用するのです。

それを朝飯前のように、迷いなく、打てるようになった後に、1目や2目にこだわり、1/2目など細かい神経質なヨセを学習していけばいいのです。

小学校の算数が当たり前に出来た後に、中学生や高校生で、連立方式や因数分解を解いていくのと同じです。

算数すら出来ない小学生が、いきなり連立方程式や因数分解に挑戦すれば挫折するに決まっています。

(過去の私ですねw)

まずは、完璧主義を捨てて

・30目と20目の手があれば30目を打てるようになること
・20目と10目の手があれば20目の手を打てるようになること
・10目と5目の手があれば、10目の手を打てるようになること

を間違いなくできるようになることを目指せばいいのです。

じゃあどうすればいいの?

と言うと、大ヨセの本を買って読むだけです。

以下の淡路先生の本では、「★1つ=5目の手」で目数を表示しています。

実践で何度も見たことがあるかたちばかりを65パターン出して、大きさがひとめでわかるようになっています。

このよくあるかたち65題を覚えて、解説を読むだけで、そのまま実践で使えるようになります。

小難しい計算など、出てきません。

そのまま、実践で即座に活かすことが出来ます。

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よって、2級以上の棋力があれば、まず挫折することは無いでしょう。

最近、10目以内で負けた1局を思い出して下さい。

最近、10目以内で負けた1局を思い出して下さい。

大ヨセを勉強していれば、勝ちに出来ていた可能性は十分あります。

そう考えれば、勉強する気も出てくるのではないでしょうか?

実際、私は最近の1局で「大ヨセ勉強してなかったら絶対に負けていたわ!!」と断言できる局がありました。

しかし、勉強していたことで勝てたので、大ヨセが楽しくなってきたのです^^

これが私が嫌いだったヨセが好きになってきた理由です。

紹介した淡路先生の本は以下になります。

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ひと目でわかる大ヨセ事典(淡路 修三)


補足:10級~3級などの方は以下の高尾先生の本がおすすめです。

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やさしい囲碁トレーニング ヨセの基本(高尾紳路) (10級~3級などの方向け)

まとめ

・「ヨセを勉強する=1目や2目に必死になり、2分の1目まで計算して打たなければならない」では無い。
・完璧主義になって、過去の私のしくじりのように、苦手意識を持って、挫折してしまうことの方が罪。
・「10目と5目の手があれば、10目の手を必ず打てるようになること」をきちんと実践できることを目指す。
・淡路先生が実践でよく出てくる65パターンの大きさをひと目で分かる本を書いてくださっているので、読んで覚えるだけで強くなれる。
・効果もすぐ出るので、実践で勝てれば、ヨセを好きになれる。(今の自分ですw)
・1目や2目に神経質になるのは、その後、さらなる高みを目指すときにやること。ヨセの土台を出来ていない人がやるのは手順違い。

過去の自分みたいに、

「ヨセを勉強する=1目や2目に必死になり、何分の1目まで計算して打たなければならない!」

みたいな頭がカチコチな人がいれば、

「それは違うよ。そこまでやらなくても十分強くなれるよ」

と言いたいですね^ ^

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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