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falaについて。

ポルトガルの若手建築家集団、falaが気になっている。

何が気になっているかというと、

- めちゃくちゃ若い(Filipe Magalhãesが1987年生まれ、Ana Luisa Soaresが1988年、Ahmed Belkhodjaが1990年生まれ)。
- かなり多くの改修プロジェクトを既に手掛けていること。
- プロジェクトのスケールによらず、コラージュと図面の表現が統一されていること。

あまり日本語で紹介されていないので、オンライン上のレクチャーを聴いて、思ったことなどをメモ書きしておく。

・スイスと日本で生活した経験
三人ともスイスではハリー・グッガー(HdM出身のバーゼルの建築家)の事務所に、そして日本ではそれぞれFilipeはSANAA、Anaは伊東豊雄、Ahmedはアトリエワンのところで働いていた。
FilipeとAnaは日本滞在時に中銀カプセルタワーに滞在し、コンペなどに参加していたようだ。

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Fala Atelier. New Setubal Public Library.

・数多くの内装のプロジェクト
ポルトガルに戻ったあと、airB&Bの内装の仕事を多く手掛けている。
彼らが面白いのは、大きなスケールの建築のコンペティションでも、インテリアのような小さなスケールのプロジェクトでも、手法が変わっていないように見えることだ。
それは結局、スタディのツールとプレゼンテーションの方法の間のズレが少ないことに起因する。
そのツールは住宅や、集住の新築プロジェクトでももちろん、適用される。

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a column sits in the centre of the shared common space.
the house sits in the centre of the world.

最後に彼らのオブセッションを箇条書きにしておこう。

- ナイーブであること(ちなみに、この単語は、日本の現代建築を語る際に、欧米圏では参照される)
- つよい幾何学・やわらかい曲線(WhiteU / Rudolf Olgiati?)
- 象徴的な柱(明らかに、そのレファレンスは日本やスイスの建築である)
- マーブル(ポルトガルでは最もポピュラーな素材で、そこまで高価なものではないらしい)
- ファサードの逆転(道路に面したファサードは保存の対象となることが多いため、見た目が大きく変わることは少なく、その代わり裏庭に面した立面が新たな建築の顔になる/ベルギーでも同じような現象は起こっている気がする)
- 竣工写真をなるべくコラージュに近づけること(ホックニーからの影響はもちろん強い)

想像するに、今の時代は世界のどこでも、若手の建築家が大きな建築を建てる機会は限られている。falaが興味深いのは、ある意味visionaryなコンペのプロジェクトで手法を発明し、そのプロジェクトのスケールは大規模なものだったが、数多くの小規模な内装のプロジェクトにおいてその実現性を確認し、中規模の新築のプロジェクトでも同じ手法を用いて、古今東西の建築を縦横無尽に参照しながら、あたらしい建築のうみだし方を編み出していることだろう。

レファレンシャルで、少しマニエリスティックな一方で、instagram、airB&B、ポルトガルの経済状況など、さまざまな現代な社会条件を汲み取りながら、現代の「建築」の拡張をちょっとアイロニカルに、それでもポジティブに挑戦しているように、僕は思う。

追記(230204)


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