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公認会計士受験生へ

私は現在、監査法人で公認会計士(準会員)として働いている。公認会計士試験に合格したのは2021年でまだ1年も経っていない。今回のnoteでは今年の5月短答式試験や、8月の論文式試験を控える公認会計士試験受験生に向けて私の受験生時代の葛藤について書こうと思う。

私は2019年12月に公認会計士試験の勉強を始め、2021年の5月短答、そして8月論文に合格した。勉強期間だけでみれば、2年以内で短期合格の部類に入るだろう。そんな私でも受験時代の日々のストレスに悩まされていた。合格した2021年は大学を卒業した年であり、年明け頃になると、就職を控えた周りの友人は学生最後の思い出作りに勤しんでおり、勉強をしているが当時何も成果を残していない自分とのギャップに精神が追い込まれた。そこから勉強が手につかなくなり、友達と会うのも苦しくなった。みじめな自分をさらすことが怖かったのだ。3月の卒業式も参加せず、友達と連絡を取ることもやめてしまった。そんな3月下旬、私を心配してくれた大学で一番仲の良かった友人が私の家に来てくれたのだった。その時は資格予備校に行っていたので(勉強せずに、自習室でスマホをいじってただけだが)会えなかったが、勉強の激励の手紙と名刺入れ、ホットアイマスクなどをプレゼントしてくれたのだった。その日、自宅に帰り、母親からそのことを聞いたときは、涙が出るほど嬉しかった。そしてこんな自分でも応援してくれる人がいるのだと思い、しっかりと勉強をしなければならないと強く感じた。(もっとも、無職の自分に名刺入れをプレゼントするとは嫌味なのかと少し思ったが笑)。そこからは絶対に合格してやるんだという強い気持ちをもって勉強に取り組むことができた。そして一世一代をかけた大勝負と思って迎えた5月短答、得点比率は74%だった。試験中の手ごたえは最悪だったが、余裕を持って合格することができた。試験後の帰りの電車でした自己採点の際の緊張感は記憶は今でも鮮明に覚えている。3か月後の8月論文も合格し、無事ゴッパチ合格に成功した。今受験時代を振り返ると、勉強が手につかない、模試の成績は最悪など、嫌な思い出ばかりだった。しかし、あの時、友人が自宅に来てなかったら、合格はできてなかっただろう。現在、仕事でクライアントと名刺交換をする際、”あの名刺入れ”を手にするたびに受験時代の思い出が蘇る。そしてその友人には感謝してもしきれない。

長くなってしまったが、今回なぜこのような記事を書いたというと、1年前の私と同じように合格ができるか分からない不安定な状況で精神が苛まれている1ヵ月後に5月短答を控える公認会計士試験受験生にあと少し踏ん張って勉強に取り組んでほしいからだ。模試や答練の成績が振るわず落ち込んでいる受験生も少なくないだろう。しかし私からすると、ここまで勉強を積み重ねてきた受験生ならば合格は思ったより目の前にあるのである。あとは残りの1ヵ月をどう過ごすか。1ヵ月でできる事は意外と多くある。どうか試験まで全力で走り抜けてほしい。止まない雨ない。あと少しだけ頑張れ。


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