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コミュ障?傲慢?プライド激高?:原作ホームズとBBC版シャーロックの相違点

 イギリスのBBC版「シャーロック」は、アーサー・コナン・ドイルの原作から重要な要素を引き継ぎながら、現代に再構築されたテレビドラマシリーズです。

 シャーロックでは象徴的なベイカー街の住所やホームズの宿敵モリアーティなど、コナン・ドイルの原作からのキーな要素を保持しながらも現代に適応するために数多くの変更点が見られます。


 こちらの記事では原作とBBC版において主人公シャーロックの相違点をまとめました。

 なお、本記事をより詳細に解説した動画版↑も併せてご視聴いただくことでより理解しやすくなります。

 

 パイプ→ニコチンパッチ

 社会の変化に合わせ、カンバーバッチのシャーロックは伝統的なパイプを捨て、ニコチンパッチに変更されています。

 これは放送規制や喫煙に対する厳しい風当たりに対応した変化ということですね^^;。


 社交的な人物→コミュ障

 アーサーコナンドイル氏の原作シャーロックホームズにおいてホームズは社交的な人物として描かれていました。

 しかし、BBC版「シャーロック」ではサイコパスでやや”コミュ障”な人物として描かれています。


 ベネディクト・カンバーバッチは2007年公開映画「つぐない」での演技がプロデューサーに感銘を与え、シャーロック役に抜擢されました。

 シャーロックの”コミュ障”感はカンバーバッチのイメージと何となくあっているように見えるのですが、いかがでしょう^^;?

 
 あと原作のシャーロックホームズでも傲慢でプライドが高い、といった要素は感じられますが、BBC版「シャーロック」ではその要素を相当に増幅(?)させているように見えます。

 もちろん実際のベネディクトカンバーバッチ氏はそんなことないのでしょうが、コミュ障で傲慢でプライドが高いシャーロックは本当に当たり役です(^-^;。


 馬車→タクシー

 移動手段が馬車からタクシーに変わりました。

 もともと原作では馬車が使われていたこともあり、現代版それに代わってタクシーが頻繁に利用されています。

 タクシーを頻繁に使うのは原作小説で馬車が頻繁に使われていたことに対するオマージュ(?)なのですね。

 もしくはBBC版「シャーロック」はタクシー会社がスポンサーになっているのかもしれません(^-^;。


 フォーマルファッション→カジュアルファッション

 BBCの「シャーロック」は、原作のシャーロック・ホームズと比較して服装がよりカジュアルです。

 現代社会において、あまりにもファーマルな格好をしていると逆に目立ちすぎてしまいます。

 かといってTシャツに短パンではカジュアル過ぎて”ちゃんとした人”に見えず、怪しまれます。

 探偵なのに過度に目立ったり、怪しまれたりしたら命取りになりかねません(T-T。

 そのため、ファーマルになり過ぎず、それでいてカジュアルにもなり過ぎない丁度よい具合に服装を選んだのだと考えられます。


 男尊女卑→童貞

 原作のシャーロックホームズではホームズはやや男尊女卑的な所が見られました。

 一方、BBC版「シャーロック」では男尊女卑というよりも女性が苦手な印象の強い陰キャになっています。

 ちなみにシーズン3ではシャーロックに彼女が出来るものの、あくまでプラトニックな関係で通そうとします。

 もしかすると何か女性に対して強いコンプレックスがあるのかもしれません(;-;。


 ホームズ→シャーロック

 小説や映画では一般的に「ワトソン」「ホームズ」と呼び合われていますが、ドラマにおいては「ジョン」「シャーロック」という呼び名が用いられています。

 たしかに現代人の感覚で言うと「ワトソン」「ホームズ」のように名字で呼び合うのは不自然です。

 英語圏の国ではファーストネームで呼び合うのが一般的だと思いますが、もしかすると19世紀のイギリスでは日本と同じように「ワトソン(名字)」「ホームズ(名字)」という風にファミリーネームで呼び合うのが普通だったのかもしれません。

 そのあたりの歴史的な背景を調べてみるのも面白いかも、と思いました^^;。

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