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【ヒメヒナ考察】「氷少女と陥落街」のMV考察(2024/6/23時点)

はおー!しぇみでーす!
パッソンきちゃー!おいしいところのMV化で本当に助かる。おいしすぎたかもしれない。今、今回の考察を最後まで書いたところでこの文章を書いているのですが、やっべぇぞ?察しのいい方は思っているところかと思いますが、「リリアン」関連への深掘りがまあすごい。ただテンションは上がるもののシーンがかなり抽象化されていて何がどう関連しているのか全然分からないですよね。今回他MVと比較することでその関連性を私なりに解きほぐせたところがあるので考察の糧にして頂ければと思います。
ここから考察文を読んでいただく事になるのですが、途中で少し考えが変わっちゃってるところがあります。そこも統合してまとめたかったのですが、複数の要素が絡んで一つ一つが重いのでそのままにしています。なので最後の結論的な部分に行き着くための考察の軌跡として読み進めてもらえればと思います。


LinerNotes考察

ちょいとMV考察に入る前の前段が長くなってしまったので2部構成にしますね(笑)

📌考察の軸

ほぼ全てのシーンが舞台と現地の1セットになっていることと演出がかなり舞台演出を意識していることから、全体的な部分の表現意図は"公演を通しての歴史の伝承"ではないでしょうか。演劇には創作物だけでなく実話伝承ものもあることを思い出したことによる着眼点ですね。他の理由もあります。MVをそのまま受け取るとヒメが踊り子(ジゼル)なのかと思うところですが、そんな単純なことではないんじゃないかと思いました。もし、ヒメが"役"としてこの公演のキャラを演じてるのだとすれば姿形がヒメであることも納得できます。今回はこの舞台「氷少女と陥落街」の仮定を軸にして考察していこうと思います。

📌電照の民

舞台「氷少女と陥落街」として考察するならばこの歴史伝承の公演を演じてる一団はなんでしょう?伝承といえば電照の民というのがいましたね。まあ、こじつけなのでさっくりと。
電照が伝承と電照明の事を指しているのであれば、その性質から劇団である可能性があるかもと思いました。劇団といえばフリコドウルのMVのセットにサーカスという文字がありましたね。

フリコドウルといえばキャロル達。彼らの衣装や今担っている役割を考えると"劇団員"と呼ばれても違和感は無さそうですね。じゃあ電照の谷ってなんやねんという気持ちも出てきますが、まあここは情報待ちですね。

📌歌詞とゴゴノート
MVの中に入る前にもうちょっとあるのじゃ。
今回のLinerNotesはまさに歌詞のストーリーを丁寧に書いてくれたものみたいなのでそれも軸に加えたい。まずは復習がてら全部出してみましょう。

命からがら逃げ出し辿り着いたその裏街で
喪失の少女は名乗る名をもたずひっそりと過ごした
やがて生きるための賃金を得るため
幼少の頃から好きだった歌と踊りで歓声を貰う事に興味を覚えた
華やかに、しかし儚げに舞う姿に
いつからか誰かがジゼルと呼ぶようになった

ジゼルは舞台でしか笑顔を見せない
八重歯が見え隠れするそれはとびきりのご愛嬌で
客席からの歓声は止まず、親しみを込めてCall Girlと呼ばれた
一方で舞台を降りれば、仄暗い瞳に笑顔はなく
氷のような目をした少女と囁かれた

ジゼルは幸せだった
歌と踊りがあればそれだけで
しかし心のどこかでは何か大切なものが欠けていると感じていた
それが心に暗い影を落としている事も知っていたがどうにも思い出せずにいた
そして気持ちが沈んでしまう時にはいつもの橋の下影で歌った

その夜もまた、独り川縁に立ちLily Madonnaを口ずさんでいたが
突然の爆音と硝煙の匂いに思わず口を塞いだ
空が紅い
裏街へ走ったが誰もが首を振り、得体のしれぬ何かに
困惑するばかりで目立った惨状は見当たらない
いたづらの花火か?と言うように住人は散り、普段の喧騒に戻った

数日後、一人また一人と理由もなく倒れる者が現れた
それはやがて街全体を覆い
歓楽街は見る影もなく陥落街と化した
ジゼルはただ街を返してよと歌うよりほかなく
閑古鳥だけが鳴くネオン街の路地裏で孤独に踊った

積み重ね、生きる意味を見出し、努力の上に立った価値が
たちまちに消えてゆく
疫病という見えぬ理由を前に、運命と叫ぶより他なく
はたまたこれがヒトによる何かだとは思いもしなかったが
自分には歌って踊ることしかできないと
死の兆しを前にしても舞台に立ち続けることを選んだ

世界は一瞬にして変わってしまう
ここにしか居場所はないのに

今回のLinerNotes

硝煙と疫病、死の匂い。
昨日までの歓楽街は踊るように崩れ落ちた。

路地裏の古びたショーパブの舞台と
粗野な歓声が私の全てだった。

奪わないで居場所を。息交う街を返してよ。

ゴゴノートの切れ端

歓声(Call)を浴びて生きがいと日銭を得る舞台の娘は生き場所を失い
賑やかな歓楽街は人も逃げ出す亡霊の街と化した
この曲は古き遺憶の物語であり、繰り返す歴史の現代の疫病世界を歌ったものだ
人前で歌いたい、踊りたい、ライブがしたい
きっとそんな思いを抱えたまま感情を押し殺して生きる少女もいることだろう

それはそうと"ジゼル"というバレエの舞台がある
人を殺す嘘と息果てるまで踊り狂わせる精霊の話だ
ハインリッヒ・ハイネはいい詩を書く

ゴゴノート

長い文章なのでLinerNotesのポイントをざっくり出してみますね。

📘少女はどこかから逃げてきた
📘少女はお金を稼ぐために歌と踊りで舞台に立った
📘人気は上々で「ジゼル」だと持て囃された
📘ジゼルは舞台上でしか八重歯がかわいい笑顔を振りまくが、舞台を降りると氷ったような表情となる
📘心のどこか大切なところが欠けている
📘場所はネオン街の路地裏のショーパプ
📘ある日突然の爆音と硝煙。数日後、疫病で人が倒れだした
📘陥落街と化した街でジゼルは踊り続ける事を選択した

今までボヤけていた流れをくっきりしてもらった感じですね。では、気になるところを少しつまみましょうか。

📘少女はどこかから逃げてきた

逃げるといえば2つ思い当たることがあります。バチャライのLidicの村から逃げる科学の力ボーイとパノプティコンから抜け駆けた7号君と11号ちゃん(たぶんロンドとナイデ)です。性別的に圧倒的後者でしょうね。断定はできませんが記憶や心が欠けるという症状が出るほどの大きなものがあるのは間違いないですね。プラハの記憶は断片的…。

📘ジゼル

あだ名としてそう呼ばれた彼女は名乗る名を持たなかったらしい。ここも11号ちゃん説を後押ししそうですね。
さて、ジゼルについてはゴゴさんからバレエ作品のジゼルのことだと言及されてましたね。

氷少女に出てくるジゼルはハインリッヒ・ハイネのジゼルです
死んで精霊になり、死んでも踊り続けることになってしまうという例のアレです
孤踊女です

2023/5/23のゴゴさんのポストより

細かいあらすじは長いのでポイントとなるところだけ。
ジゼルと言われた所以は、踊りが好きな点と森番ヒラリオンの求婚を冷たくあしらった点との共通点ではないかと思います。ロイス(アルブレヒト)という身分を隠した貴族と恋仲にあったという点が含まれていたかはわかりませんが物語としては含まれているのでしょうね。とすると、彼女の心が欠けているのは恋が原因なのかもしれませんね。喪失…振られたか、先立たれてしまったか…、後者ですかねぇ?バレエの方ではジゼルの方が先に死ぬことになるのですがそこはいいでしょう。死については、この作品の要素である「死ぬまで踊り続ける」「死後も踊り続ける」を強く出しているのでしょう。

📘八重歯

八重歯といえばWWWのヒメちゃんですね。

は?かわいい

ただ、あまり安直にジゼル=ヒメと繋げたくない気持ちもあります。最終的な性質上では彼女との繋がりが出ると思いますが、輪廻などの概念が絡んでいる都合上完全な本人と断ずるのは早計だと思うのです。まあ、そこが繋がると田中音楽堂としてソロライブを組んでいる事が今回のジゼル関連があるからと言えそうではありますが、まあまあまだこれからですね。
ちなみに、相思相愛の11号ちゃんと流れ行く命のお母さんの絵を見てきましたが八重歯は描かれていませんでした。11号ちゃん八重歯生えてておくれよー!

📘「コールガール」呼びについて

ずっと疑問なのですが、親しみを込めてコールガール呼びをするのはどう言う意図なんでしょうかね?言葉の意味を調べると娼婦または高級娼婦という意味が出てきて頭を悩ませるのです。ままの意味だとすればそちらも生業にしていたとなりますがそうなるとオタクにはいろいろと刺激が強いですねぇ。センシティブなとこは変に勘ぐると怖いので確定情報が出るまであまり深掘りはしないでおきます。
オタクの健康のために言葉の定義が変わる例で考えてみましょう。例えば、「コールガール」が別の意味で使われてるとしてその地域では「アイドル」的な事を指してそう呼ばれる文化があるとかはどうですかね?塩対応アイドルに群がるオタクという図です。こ、これならいける。オタクまあまあ平和。考察してると度々これにぶち当たるので一生懸命脳内変換に励んでます。

📘ネオン街isどこやねん

ちょい先行してMVに触れるんですが、いやキリカの街ってネオン街のネの字もないやんけー!今回遠めですがぐるっと360°キリカの街を見渡せたのですがどこもかしこも赤屋根の街でしたよね。少なくとも電飾キラキラなネオン街がメインストリートになってるところはありませんでした。ネオン街といえばヒトガタとかバチャライですが、キリカの街のようなちょっとアンティークな感じではないですよね。そんなことから、単純にどこかにネオン街があってその路地裏にキリカの街があるっていうのは避けるべきかなと思っています。キリカの街がバーチャルの世界で現実世界のネオン街でバーチャルへの入り口が開かれているという説もふわふわ浮かんでます。
ちなみに赤屋根が特徴的なのは実際のプラハの街の特徴です。特に建築においてはプラハ関連を調べると特徴が一致するものが多く出てきますので調べてみてください。もしかしたらネオン街と繋がるところが出てくるかも?あと、キリカの街はよく見ると鉄筋コンクリート造りになっています。鉄筋コンクリートとネオンの歴史は50年程しか変わらないようなのでキリカの街とヒトガタとかの街の歴史的技術の差は意外にもうん百年みたいに大きくないんですよね。まあ、普及がどうこうというのは置いといて、同じ時代でもおかしくないよという観点は持っておくのが吉になりそうです。

📘爆音と硝煙、そして疫病

これ聞いてパッと思い出したのが閃光花火なんですよね。ぎえええ、あんなエモソングがバイオテロみたいなのと繋がるの??と頭を抱えかけたのですが、たぶんこれはちょっと待った方がいい。よく読んで見るとあの文章ではまだ因果関係が確定していないんですよね。単純に時系列順に事象が独立して並んでいるだけなんですよね。爆発の内容が病気とは書いてませんから。もちろん背景として戦争があることは確度が高そうなのでバイオテロ説も捨てきれないのですが、何かミスリードを誘われている匂いがするんですよねぇ。確定的な事はまだまだ言えないので、いくつか仮定を並べるだけ並べてみましょうか。

・戦争の攻撃として疫病の入った爆弾を発射した
・疫病は別要因として迫っていてそれを早い段階で知った人物が人生最後の打ち上げ花火を娯楽目的で発射した
・実はここはバーチャルな空間でそもそも疫病自体は無く、爆音はあるプログラムのトリガーとなっていた

こんなところでしょうか。ここはいろいろな主観が入り交じるところになると予想されるので大きい目的が見えてきたらじっくり考察したいですね。


で、こっからようやくMVのシーン考察に入ろうと思うのですが、なっげえっすよね。前段でやるボリュームじゃねえよってね。だってだってぇ、シーンがちゃんとばっちり書いてあったんだもん!触らないわけにはいかないじゃんもん!(´・ω・`)
はい、一旦ティーブレイクでもぶちかましながら次にいっちゃってください。


MV考察

前段の部分ではいろいろと確定させない方向で考察を展開していったのですが、変に思考ロックしないための準備運動ぐらいに思ってもらえればよいです。基本はLinerNotesの大筋を見ながらイメージを膨らませていきます。

まとまりある内容にしたいので、先にシーン単体ごとの他MVとの繋がりや抽象的な表現への解釈を並べていって、最後にそれらを踏まえた総合的な考察内容をお話しするような構成にしていきます。

📌劇場のシーン

まあこの舞台は見たことありますね。不機嫌なスリーカードですね。

不機嫌なスリーカード

シャンデリアにも注目してほしくて。これの繋がりの幅は結構広いです。
この舞台のシャンデリアは不機嫌なスリーカード、マザードラッグ、愛包ダンスホールのものと"完全一致"しています。拡大版置いておきますね。シャンデリア下部の装飾に注目してみてください。

氷少女と陥落街
不機嫌なスリーカード
マザードラッグ
愛包ダンスホール

他にもマザドラの赤い部屋右側のシャンデリアはヒバリ、愛包ダンスホールのものと完全一致。

マザードラッグ
ヒバリ

マザドラ青い部屋のシャンデリアは不機嫌なスリーカードのバーの部屋の奥のシャンデリアと完全一致です。

不機嫌なスリーカード
マザードラッグ

これによって分かるのは、「氷少女と陥落街」「不機嫌なスリーカード」「マザードラッグ」「ヒバリ」「愛包ダンスホール」の建物は所属する組織が同じである可能性が高いということです。この世界のシャンデリアの売り方次第ではありますが、表現として出ているのであれば別々の組織によって建てられたものと考えるよりかは同じ組織のものとして考えたいところですね。愛包の方は抽象寄りなので解釈が難しいところですが。ここが繋がるということは「舞台」「カジノ」「薬」「宗教」「城」「科学」「宇宙」これらの要素が関連しあう関係であるということになってきます。特に前半はなんだかきな臭い組み合わせですよねぇ。そこに今回の不幸な物語が合わさるとより一層です。プラハ城周辺の歴史をいろいろ調べた後になりそうですが、この辺りはそろそろがっつり進められそうな気がします。
ピアノとウッドベースは後のシーンとの繋がりも示唆しているところがあると思うので一旦そちらで。ふむ、ピアノとウッドベースね。いやー、堂なんですかねぇ?

📌キリカ街

現地版
舞台版

見覚えのある赤屋根の街並み、豚さん看板の完全一致、そしてキリカ衣装ということでここはキリカの街ですね。

豚さん看板は左と、右上の風見鶏の下辺りにいます

もっと言えばプラハの街ですね。プラハ自体は「待宵のプラハ」等で明確に出ている他、様々な建築がプラハの建物と酷似していることからこれは断定してしまっていいでしょう。現実のプラハの歴史とどこまで重ねるかは今後の調査によりますが一度がっつり現実寄りに倒して考察するのが大大大吉だと思います。

プラハの記憶は断片的だ
いつどのようにして辿り着いたのかも定かではない。
大切な何かを無理やり引きちぎるような
そんな感覚だけを今でも身体が覚えている事は確かだ

プラハの街は好きだ。
露店でマリオネットをしているおじさんはいつも笑顔をくれるし
ダンプリングは美味しいし
真っ青な空も橙色の屋根の街並みも心を元気にしてくれる。

でも、なんでだろう、うまく笑えないんだ。
思い切り大声で笑えないんだ。
とても大切な何かが心に刺さったままなんだ。
ダメだな、夜になると気持ちが弱くなる。

そうだ!カレル橋にいこう!
今日は満月だし、誰かが楽器を演奏しているかもしれない。
マドンナリリィの唄が歌いたいなぁ。
裏口から静かに出なくちゃ。

int_待宵のプラハ

さて、このプラハの街のシーンの役割についてですが、これは今回のストーリーの場所を強く示していると思われます。きっとここに今回のショーパブがあるのでしょう。あとは、夕景であることも気に留めておきたいですね。たぶんここは黄昏要素との繋がりがきそうな気がしています。そして、キリカMVを思い出すならここは後に「戦争」の舞台になるのでしょう。

📌時計塔

現地版
舞台版

いくつかシーンを飛ばして破壊された時計塔から見てみましょう。まだ調査不足ですが、プラハの時計塔といえば天文時計が有名どころです。ただ形状は違うようですね。ここがオリジナル部分にあたるのでしょうか?
ちなみに、キリカMVを見ているとこの街が鉄筋コンクリート造になっていることが分かります。

キリカ

鉄筋コンクリートは1852~1892年(?)あたりから、ネオンは1910年代と意外にも近い時期という事が分かったのですが、その辺りだと第二次世界大戦とか赤軍侵攻とかがモデルとしてでてきそうですね。バチャライMV中の戦争の映像はそれらを示しているのかも?ちょっとこの辺の歴史とかはまた勉強してきます。

MR.VIRTUALIZER

あと、少し思ったのがここのシーンの足下のステンドグラス模様がプラハの聖ヴィート大聖堂のものと似てるなぁと思ってます(これは思ってるだけ)。ちなみに聖ヴィート大聖堂が色んなヒメヒナMVの城建築のモデルになっていることはほぼ確実と思われますので調べてみてください。プラハ城のツーリストサイトにバーチャルツアーがあるのでそこから聖ヴィート大聖堂の中の様子が見れます。便利な世の中だべ~。

時計塔は壊れているのに背景にあるプラハの街が壊れていないことに少し違和感を感じるところですが、ここは疫病が関連してのことかもしれませんね。
「息交う街を返してよ」の歌詞と合わせて"夜明け"の街を映すところには時間の経過を感じられます。プラハの街としての印象が強いあの噴水のシーンが夕景であることもその考えを助長させます。

ここは流れで見た方がわかりやすいかも

ここまでを振り返るなら夕方~夜の間に疫病に関する事件が発生したという仮定は持っておいて損はないでしょうね。夕方、夜、明け方というキーワードは頻出語句なので注目ですね。

📌ホール

この建築タイプでの円形ホールはいくつもでてきていますが、たぶん初見の場所のはず。ここをステージと見るならばそれなりの規模になりますね。ショーパブという規模感と違うことに少し違和感を覚えるところですが、LinerNotesを見た感じジゼルは着実に人気を勝ち得ていたように思えます。最終的にかなりトップアーティストになっていたのかもしれませんね。あるいは、そんな夢半ばの出来事だったのかも。

📌パブ

現地版
舞台版

ジゼルが歌っていたショーパブでしょうね。
私がこのシーンで注目しているのは「ピアノ」と「酒場」です。まずシーンの特性としてジゼルに強くスポットが当てられているのでこのシーンにあるものは彼女に関するものという色が強くなります。回りくどい言い方をしていますが、そうした時にこれまでいろんなMVで出てきた「ピアノ」と「酒場」が"ジゼル関連である"という意味を持つことになるのです。
ピアノの繋がりで言えば、カジノとの繋がりはもちろん藍の華や会えないボクラ等の超抽象表現もありますね。藍の華と繋がるということは「桜」とも繋がりますね。まだあの抽象表現の意図までは分かりかねますが「誰と」関係があるというのが見えてきたのは非常に大きいところであります。
酒場に注目しているのは前述した通り他のMVにもたくさん出ている他、これまでのヒメヒナコンテンツはちょこちょこ酒所を意識して寄せているイメージがあるからです(初期生放送やどすえママ等)。今までオシャレとかオトナとかのエッセンスとして取り入れられていると思っていましたがこのジゼルのショーパブがモデルとしてあったのかもしれませんね。

あと、ジゼル=ヒメ?という考えにはまだ懐疑的です。本人かもしれませんが、母の歴史をなぞるという見方もありかもしれませんね。希織歌はロンドナイデの物語だという見方もありますし。

📌階段

現地版
舞台版

さあ、こっからっすよ。螺旋階段とランタンとブランコ…is何ぃ!?

螺旋階段はぱっと見でヒメとヒナのそれぞれのシーンの掛け合わせでDNAの二重螺旋構造とかかなと思ったのですが、二重螺旋構造の形は正確には鏡合わせじゃなくて同じ方向に平行に螺旋を描くっぽいのでちょっと違うかも。ちなみにソロシーンとヒメヒナシーンで螺旋階段が上まで続いてるかどうかの違いがあるって気づきました?階段は単体で含まれるイメージの範囲が広いので他の要素に目を向けますか。

ランタンは神喰姫のXFDで見つけられたのでそこから考えると天文関連ですかね?

左上にあります。周囲には天文道具?

天文と言えばプラハの天文時計とかでプラハ寄りにはできそう。1番天文寄りのMVはあの巨大天球儀のあるハロホロですね。一応天球儀だけで言えば他のMVにもちょろちょろあります。

Hello, Hologram (これ、渾天儀と言う方が正しいのかな?)

あとお勉強してて思ったのですが天文学は昔いろんな宗教で盛んに研究されてたようですね。今ではかなり科学寄りの印象ではありますがそういった切り口もあるかもしれません。

ブランコはキセキ色やユメミテルのMVにはありますがこれはちょっと趣が違うかも。幼さや夢という印象が浮かびますが果たして…。

あと、ソロシーンの後ろにうっすら柱が見えますね。柱といえば3分ガールや藍の華などいろいろありますね。細かい一致性までは追ってませんが教会や城の要素としてざっくり捉えています。

まあさすがに分からないのですが、今ふわふわ出た情報をざっくり眺めると科学、天文、宗教と背景にいるであろう物語の本筋みたいなとこが引っかかってるのでワクワクはしますね。深読みの深読みですがね(笑)

📌ユリピアノ

現地版
舞台版

いやもう要素多すぎてなんてタイトルつけたらええねん!zipファイルか!
とにかく要素が多いのでまずは他との繋がりをバンバン並べていきますね。

ピアノは藍の華、不機嫌なスリーカード、会えないボクラXFDから一旦抜粋してきましたが、オルガンとか含めるともっとありますね。

藍の華
提灯暗航XFD

ピアノ周りの柵は不機嫌なスリーカードのカジノ会場の柵と色違い

氷少女と陥落街
不機嫌なスリーカード

リリアンシルエットはヒバリからそのまま持ってきてますね

氷少女と陥落街
ヒバリ

周辺のユリ畑はヒトガタの心葉樹エリアにも似たようなのがありましたね
奥の広がりについては他に候補はあるものの岩や地形の雰囲気からヒバリが近そうです

氷少女と陥落街
ヒトガタ俯瞰
拡大するとユリ畑ということがわかる
ヒバリ

1:20のとこに浮いてていいのかわからないけど鯉がいます。動画で見た方が分かりやすいのですが水中に錦鯉がたくさん泳いでいるのも見えます。鯉といえばWWWですね。当時は「…っぽいなぁ」ぐらいに思ってましたがこれが出るなら確定でいいと思います。

コイダゼ!
ミズノナカニモイルヨ
WWWの鯉
こっちの方がわかりやすいかな?

外側のアーチは微妙に違いはあるものの他のアーチと基本的に同じものとして考えて良いと思います。というのもこれらの建築ってプラハ城の中にある聖ヴィート大聖堂の造りとかなり近いんですよね。先ほど紹介したプラハ城のバーチャルツアーで聖ヴィート大聖堂の翼廊を見回してみてください。
ここから考えるとこういう建築は全て教会関連として見てもいいかもしれませんね。

ヒバリ
希織歌XFD(ちなみにHello, Hologramと完全一致)

透明な生地の旗の部分については似てるなぁぐらいのものです。
アダマダのMVから持ってきましたが、これは絵のタッチが似てるな程度の話です。花は完全に別ものですのでどこかで見かけたりしていたら教えてほしいです。まあ、アダマダの絵はユリっぽいのでそいう意味では遠からずかもぐらいですね。

氷少女と陥落街
アダムとマダム

花瓶台座の紋様は何のマークでしょうかね?ぱっと見で思ったのがヒナの襷。後ろの形は城の垂れ幕・盾・腕章のどれかですかね?この辺を見ると城の警備かレジスタンス勢力あたりを想起するのですがどう見えますか?どっかに出てたかなー?そろそろ情報整理wikiとかほしいですね。

この真ん中の盾っぽいやつです

難しいところですが、ぽこぽこ出てきた要素を適当に組み合わせて関係性を考察してみました。多いのでまた箇条書きにしますね。

📘ピアノ、柵、教会建築は運営関係の縮図?
📘リリアンは教会関係者
📘リリアンはジゼル(ナイデ)?
📘ユリ畑はリリアンの複製を暗に示してるのでは?
📘教会は複製に加担している
📘鯉は恋の比喩か?

📘ピアノ、柵、教会建築は運営関係の縮図?

これはピアノは柵に囲まれていてその周りの建築は聖ヴィート大聖堂にかなり近いというのを構図として捉えると運営関係を見出せるのでは?と思ったものです。ピアノはショーパブにあり、柵はカジノにあり、周りのアーチは教会または城関連。それを構図に落とし込むと、ショーパブのオーナーはカジノカジノは教会が運営しているという関係性になります。
確実なところではありませんが、一旦今回はこの考えを軸に他の要素を検討してみましょう。

📘リリアンは教会関係者

リリアンの肖像が飾ってあるのはアーチの部分。今回軸にした構図に当てはめるとその位置からリリアンは教会関係者と考えることができます。実際ヒバリMVでは城の中にもいたので城と教会が結びついている可能性が高い今、これは遠くなさそうと思っています。

📘リリアンはジゼル(ナイデ)?

ここは条件によって見方が変わるところですが、仮説を先に言い切ります。

パノプティコンから逃げ出したナイデは名前を隠して生活していた。彼女は日銭を稼ぐためにショーパブの歌手として働いた。彼女は古きトップアーティストであるマドンナリリーの曲が好きだった。ナイデはそんなリリーのようになりたかった。そのうち人気が出て、その振る舞いから「ジゼル」と呼ばれるようになる。そうして彼女の舞台はショーパブからカジノや劇場に移っていく。そして上流階級の舞踏会にも招かれるようになり、アーティストとして上り詰めた彼女は後に畏敬の念を込めてこう呼ばれるようになった。プリマドンナ「リリアン」と。

ナイデ→ジゼル→リリアンと彼女の呼び方が変わっていったという説ですね。

これは、あの構図で考察してるときに、ピアノ=ジゼルが見いだせるのでリリアンへ向かう矢印もあり得るなと思い浮かんだことが発端です。リリアン=マドンナリリーという見方をしていたのですが、待宵のプラハのセリフや努力の上に立った価値という言葉から"憧れから努力し、その人物と同じレベルの存在となる"というストーリーもあるのではという可能性を掘り下げていったらこの考察になりました。この線なら「Lily, like this. Lily, like this.」という歌詞がぴったりハマるんで、ここまで色々書いてましたがぶっちゃけこの説最推しです。ナイデかどうかはちょっとまだふんわりなのですが、どこかから逃げ出してきたということと「喪失の少女」ということから、パノプティコンから逃げ出したロンドとナイデだったがロンドは先に死んでしまったというストーリーがありそうだと思いました。これは「あどけない世界に止まない歌を」あたりでも思っていたのでそこともマッチしてるなと。そしてその仮説のままいくと、ロンドとナイデの間には子供ができていたということにもなると。子を宿した、あるいは子連れの彼女を見て「コールガール」と呼ばれていたのかもしれません。そして、私はあえて「舞踏会」という言葉を使ったのですが、子どもができたと考えるのならヒバリ文書右上の舞踏会前にジョージにプログラム進捗を確認するシーンに繋がるのではないだろうかとも思ったのです。

ジョージ!あの子たちは一体どこ?早く夜の舞踏会の準備をしなくてはならないのに!ああ、なんてこと、ドレスが気に入らないからってまさか別の服を買いにいったというの!?困ったわ。早く連れ戻さなきゃ。
それはそうと…プログラムの進みはどう?やはり再帰性をperfectにするのには道のりは長そうね。いえ、だめよ。あくまでオーガニックよ。ええ。心の創出と表層化には時間がかかるし揺らぎが発生するのはわかるけど心が揺らぐのは私たちも同じよ。感情に安定なんて望んではいけない。望めば同じ轍を踏むことになるわよ。
大変、もうこんな時間!早くあの子らを連れ戻してちょうだい!

ヒバリ文書右上書き起こし

ここで特報のセリフを見てみましょう。

逃げ出した城と欠けた記憶
朧げに鳴り響く母の歌
たどり着いた街の喧騒が、孤独を埋めていく
歓声だけが、生の意味になっていく
いつか戻れるだろうか、
笑顔の日々に

「氷少女と陥落街」特報のセリフ

母のストーリーですよね?もしかしたら、さらにもうひとひねりあるかもしれませんがかなりいい線いってる気がします。
今ふとおもったのですがロンドは実は死んでなくて例の錫杖の男のシーンに繋がったりするのでは…?まあ、これはまたの機会に。一応書き起こしを載せておきます。

藍の華 錫杖の男のシーン

シャリン と寂しげな音を立てた錫杖の男は目線を逸らしたまま告げた。
「愚かな科学者と人の欲が世界を隔ててしまった。少年よ、もう、やめなさい。ここよりも、隠り世の方が安らかかもしれない。さよならだ。それもまた幸せだろう」
時折、強く吹く風が、街に眠ったままの埃を舞いあげさよならを告げる様に彼方へと消えていく
「ボクの、、、ボクの生きる全てだったんだ!ヒトは、ちっぽけだ。」
「そうだな」
「大切なものは、、、複製できればいいのに、、」
泣きながら膝をついた少年を背に、歩き出した錫杖の男が語気を強めた。
「複製できないから、大切なんだ」
シャリン、、、シャリン、、、
遠ざかる複輪の音を引き止めるように叫ぶ
「神様は・・・!どうして・・・!祈らせるだけ祈らせて、奇跡なんて、奇跡なんてどこからも降ってきやしないじゃないか!」
「奇跡は・・・」
杖を止め、天を仰ぎ、答える。
「・・・降りてはこない。歩いてもこない。奇跡とは"跡"だ。起こり、時に刻み、大地に跡を残し、生き人の証左を得て奇跡となる。歩け、少年よ。道なき道を行き、その足で生きた証を刻むのだ。いつか道のりを振り返るならば、それは軌跡となるだろう。」
シャリン
「奇跡は、待つな」

錫杖の男のシーン書き起こし

📘ユリ畑はリリアンの複製を暗に示してるのでは?

で、その続きなんですが…。そうして「リリアン」となった彼女を待ち受けていたのが「複製」の未来なのではと…。何がどうしてというところはわかりませんが教会の要素がそれを物語っているのかもしれません。マザードラッグとの繋がりもあるのでここでMADAMSが出てくるのかも。また、琥珀の身体のMVには「リリアンの子を複製すればいい」という言葉もあるので「リリアン」となれば複製の要素が確定セットとなります。お得ですねぇ(白目)。もうまもなくヒトガタの闇に触れる時が来るのかもしれませんね。

琥珀の身体 右端に「リリアンの子を複製すればいい」とある

📘教会は複製に加担している

これは構図上の解釈ではありますが少なくとも無関係ではないでしょうし、この物語上の教会というのはMADAMSが絡んでいそうでなにやらきな臭い感じがしています。

📘鯉は恋の比喩か?

鯉くんさぁ…。君マジなんなん?笑
言葉遊び的な部分で「恋」は全然あり得るところではあります。実際ここの考察は恋関連の考察となりましたし。ただそんな単純なわけがないですよね。鯉の他の要素も隠れているはず。まだわかりませんが、大洪水を意識しての「水」とか恋の姿形が変わって(変身して)「鯉」となったとかはなんだか要素的にありそうですねぇ。


まとめ

一旦一通りの要素に触れられましたね。あたまちぎれるて。
今回の考察ではさっき書いた「ナイデ→ジゼル→リリアンと呼び方が変わっていった説」が最も大きいところですね。リリアンになるまでの背景があり、上り詰めて幸せだったがLinerNotes等からも読み取れるように戦争や疫病に巻き込まれてしまうというお話だと思います。さらに、ここが皮切りなのか並行してなのかはわかりませんが"複製"が関わる科学的な要素が進行している気配がぷんぷんとありますね。
そしてこの舞台と現地を分けている演出から、この物語が歴史的な出来事となり舞台公演の演目として未来で親しまれているのかもしれません。

他にもジゼル役をヒメちゃんが担当していることから、ヒメちゃんがリリアンの子孫でヒナちゃんがその複製である可能性もありそうなところですよね。また、だからこそ田中音楽堂などヒメちゃんがソロで歌うイベントが組まれているのかも。

前回のアダムとマダムでもリリアンへの伏線を感じられましたが、ララスタはPast Song MV化 Projectでリリアンへの意識を高めようとしているのかもしれませんね。とすると今年の夏はユリの花が咲くのかもしれませんね。

さてさて、夏のライブに向けてプラハ関連の歴史や建造物のお勉強をし始めますか。それでは今回はこの辺で。

ごきげんよう!


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