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音楽レビュー

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私の独断と偏見で音楽レビューしたものをまとめてます。 レビューとは銘打ってますが、独断によるアルバム評価と、 その感想やらなんやらを適当に書き流してるだけです。 評価軸もそれほど…
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2021年2月の記事一覧

レイ・ハラカミレビュー

レイ・ハラカミエレクトロニカやアンビエント・テクノに分類されるジャンルで活躍。 SC-88Proを用いた浮遊感のある独特の電子音が最大の特徴。 ちなみにこの音源はしばしばゲーム音楽にも用いられるため、 どことなく「ゲームっぽい」サウンドとも言える。 Unrest  B+ [総評] 1998年。SC-88Proの持つ独特の音色と、その音に逆回転やエフェクトを加えることによって、ピッチが不思議に変化する、独特の浮遊感を持つサウンドが奏でられている。 アンビエント色が強まる次作

TOWA TEIレビュー

テイ・トウワ 1990年、ハウスユニット「Deee-lite」のDJとしてデビューし、 1994年からソロ活動開始。 ハウスサウンドを軸にしたポップミュージックを作風とする。 Geisha Girls、今田耕司、板尾創路、「大日本人」のサントラなど、 吉本興業絡みのプロデュース作品が多い。 Future Listening  A- [総評] 1994年。ハウスユニット・Deee-liteのメンバーであったテイ・トウワのソロデビューアルバム。 人脈を活用した参加アーティストの

小沢健二レビュー

小沢健二小山田圭吾と共にFlipper's Guitarとして活躍、解散後にソロ活動を開始。明快なポップソングを発表し、「渋谷系の王子様」と称された。3rdアルバム以降は内省的な作風へと変化。現在は音楽シーンと距離を置いた独自の活動を展開している。 犬は吠えるがキャラバンは進む(Dogs)  B [総評] 1993年。Flipper's Guter解散後初のアルバム。 コーネリアスのソロデビューアルバムの半年ほど前に発表されたが、コーネリアスのファーストともFlipper

Corneliusレビュー

コーネリアス 小沢健二と共にFlipper's Guitarとして活躍した小山田圭吾の活動名。フリッパーズ解散後ソロ活動を開始。 実験的なロックサウンドが特徴。 サウンドプロデューサー、リミキサーとしても名高く、 エレクトロニカを取り入れた独特のサウンドを展開している。 The First Question Award  B+ [総評] 1994年。Flipper's Guitar解散後初のソロアルバム。 全編を通して明快なポップサウンドが展開されており、 Flipper

Flipper's Guitarレビュー

フリッパーズ・ギター 小沢健二と小山田圭吾からなるユニット。ギターポップ、ネオアコ、インディー・ロックと呼ばれるジャンルの音楽を展開。軽い雰囲気ながらも洗練されたサウンドが特徴で、そのサウンドは後に「渋谷系」と称された。 three cheers for our side ~海へ行くつもりじゃなかった  B+ [総評] 1989年。Flipper's Guitarの前身である「ロリポップ・ソニック」の楽曲を主に収録したアルバム。アコースティックギターを中心としたバンドサウ

Karl Bartosレビュー

カール・バルトス1975年から1991年までクラフトワークに在籍。 ラルフ、フローリアンとともにクラフトワークサウンドの一翼を担った。 脱退後はソロや、「エレクトリック・ミュージック」などのユニットで活動。 クラフトワーク黄金期の正統進化系というべきサウンドを発表し続けている。 Esperanto  C+ [総評] 1993年。クラフトワーク脱退後、初のアルバム。 Elektric Musicというユニットを結成し、その名義でのアルバムとなっている。 カール・バルトスサウ

SKETCH SHOWレビュー

SKETCH SHOW 2002年に結成。高橋幸宏、細野晴臣によるエレクトロニカユニット。 「モール・ミュージック」(ドイツのIDM・エレクトロニカレーベル)の バンド等に影響を受けたエレクトロニカサウンドを展開。 後に坂本龍一を加え「HAS」となり、YMOの再結成へと繋がっている。 Audio Sponge  B+ [総評] 2002年。当時活発だったエレクトロニカ、 IDMといったサウンドを軸にしたアルバム。 細野・高橋によるアルバムということで「BGM」を連想したくな

The Velvet Undergroundレビュー

The Velvet Underground1965年結成、73年に解散。 この活動期間のうち、実働はわずか4年間であったが、 実験的なサウンドと美しいサウンドが同居した、 非常に芸術性と完成度の高いアルバムを発表し、 後の様々なアーティストに絶大な影響を及ぼしたロックバンド。 The Velvet Underground and Nico  A- [総評] 1967年。アンディ・ウォーホルがプロデュースしたことで知られ、 バナナがデザインされたジャケットは有名。 このア

The Art of Noiseレビュー

The Art of Noise80年代中期、フェアライトCMIを駆使したサンプリング・ミュージックで一世を風靡したエンジニア集団。 サンプリングという概念を一般的に広め、 電子音楽だけでなく様々なジャンルに多大な影響を与えた。 その作品はCMやTVなんかで耳にする機会が意外と多い。 (Who's Afraid of?) the Art of Noise!  B+ [総評] 1984年。前年に発売したEP「Into Battle With the Art of Noise

A Tribe Called Questレビュー

A Tribe Called Quest 1990年代、「ニュー・スクール」、「ゴールデンエイジ」と呼ばれるムーブメントの中で活躍したヒップホップグループ。 いわゆる「イカツい」感じのヒップホップではなく、 ジャズ、ファンク、ソウルといったサウンドをサンプリングした、 非常に洗練されたトラックが特徴的。 People's Instinctive Travels and the Paths of Rhythm  C+ [総評] 1990年。ファーストアルバムながら、 軽い

砂原良徳レビュー

砂原良徳1991年~1999年にかけ電気グルーヴのメンバーとして活動。 電気グルーヴ時代の愛称は『まりん』。 95年からソロ活動を開始し、優れた音楽センスで高評価を受ける。 音へのこだわりが強いようで、その影響もあってか近年はかなり寡作傾向にある。 Crossover  B [総評] 1995年。電気グルーヴでのサウンドとは大きく異なる、 ヒップホップやヤン富田などの影響を受けた、 サンプリング主体のラウンジ、ブレイクビーツ路線のアルバムを発表し注目を集めた。 ここからの

細野晴臣レビュー

細野晴臣 はっぴいえんどやYMOなど、日本音楽シーンにおいて極めて重要なバンドを率いた。 ベーシストとしての活躍が主であるが、様々な楽器を弾きこなす。 ソロ作品はどれもメインストリームではないものの「時代を先取りした」 サウンドである事が多い。 HOSONO HOUSE  B [総評] 1973年。はっぴいえんど解散後初のソロアルバム。 はっぴいえんどから続くフォークロックサウンドが特徴。 はっぴいえんどは松本隆による詞世界が大きな特徴だったが、 このアルバムでは細野自身

坂本龍一レビュー

坂本龍一 YMOのキーボーディストとして活躍。同時期にソロとしての活動を始める。 アルバム作品だけでなく映画音楽も手がけ、 「ラスト・エンペラー」でアカデミー作曲賞受賞。 社会的発言も多く、 ある意味YMOメンバーの中で最も好き嫌いが分かれるタイプの人。 愛称は『教授』。 千のナイフ  B+ [総評] 1978年。坂本龍一初のソロアルバム。 同時期に発表された細野晴臣「コチンの月」や、 YMO「Yellow Magic Orchestra」などのアルバムとの共通点が見られ

YMOレビュー

Yellow Magic Orchestra細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一によるテクノポップユニット。 クラフトワークなどと並び、電子音楽の先駆的存在として世界的に知られている。 83年に「散開」、93年に「再生」した後再び沈黙していたが、 近年ゆるやかに活動再開し、健在ぶりをアピールしている。 Yellow Magic Orchestra   A- [総評] 1978年。個人的にはこれがYMOの最高傑作。 「エキゾチックサウンドをディスコミュージック風に」というコンセプトを