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属性について

 5周年なのでデレマスの属性についてつらつらと。

 端的に言えば、クールは「新しい世界を見に行こう」。パッションは「あまねく世界を私が照らす」。キュートは「世界よわたしは素晴らしい」。という感じでしょうか。

 キュートのシンボルは花。「咲き誇るもの」。
 花は何があろうと潰れることなく、自身の美しさを知っています。だから移ろうものではあるけれど、同時に不変であり、他者に左右されることがありません。何があろうと花は変わらず咲き誇るんです。
 そして視線の向きは「内側」。彼女たちが見つめるのは、こうあるべき自分。それに近づくためなら努力を惜しまない。内側というのが問題ならば、「天」と言ってもいいでしょうか。理想の高みだけを目指し歩みを止めないのがキュート。
 島村さんや前川さん、ウサミン、皆失敗しても方向性を変えることはありません。普通は目的の達成を優先して、プランBを試みるものですが、彼女たちは自分を曲げずに繰り返し挑み続けます。理想が現実となるまで、世界の方が変わるまで、愚直に。
 意識しているか否かは別にして、わたしは/わたしの目指すものは、絶対に素晴らしい/正しいという確信がある。だから、「世界よわたしは素晴らしい」。変わるのならばそれは世界の/貴方の方だ。
 晶葉博士や志希がキュートなのもこの辺かなと思います。中野ちゃんや関ちゃんも、進歩も成長もしているけれど、本質的には変わっていない。はじめから可愛い素敵な女の子「だった」ということに自分や周囲が気がついていくという構造なのかなーと。

 そしてクールのシンボルはダイヤモンド。「ダイヤモンドは砕けない」。
 ダイヤは花とは逆ですね。不変の象徴ではありますが、輝くためには変化しなければならないもの。原石のままでは輝くことはなく、変化して、加工されて、初めて輝きはじめるもの。
 視線の向きは当然「前」。彼女たちは新しい世界を見るためならば、自分が変わってしまうことを恐れません。新しい自分に会うために、躊躇わず一歩を踏み出し、振り返らず前を向いて、見たことのない素敵なものを見に行く。そして好きなものを集めるんです。間違ったっていいんだ。何度だってやり直せばいいんだ。
 個人的に愛してやまぬ泰葉さんやライラさんもまた、変化を恐れず踏み出した女の子です。「現状に不満があって変化を望んで踏み出した」というよりは、「今とは違う、もっと輝く場所へ行くため」に「変化を恐れず踏み出す」女性が「クール」なんです。なぜ珠ちゃんがキュートではなく、ヘレンさんがパッションではないのか。それはそういうことなのだと思います。
 なぜならば「前に一歩踏み出すこと」はいつだって勇気の別名だからです。
 それ故に、渋谷凛は渋谷「凜」なんです。勇気凛々。輝くために変わることを恐れない心。クールのシンボルはダイヤモンド。勇気を砕くことは誰にも出来はしません。さあ、「新しい世界を見に行こう」。

 パッションは太陽。万物を等しく照らし暖める、けして見逃すことのないもの。「あなたは独りではないよ」。
 実はもっとも少女漫画感が強いのがパッションです。存在の全肯定。とかく奇矯な振舞いが目を引く彼女たちですが、それでいいと肯定すること/されること、それを個性として貫くことからアイドルがはじまります。
 視線の向きは「外」。誰か/何かのために頑張る/頑張るときに力を出すのが彼女たち。その多くは他人とは違う、変わったもの/奇妙なものといえます。でも、それでいいと言ってくれた人がいる。わたしが好きなものが、わたしを救ってくれたものが、この世界には存在している。そう、世界はずっと輝いていた。
 あなたや世界から貰ったものを使って、今度は「あまねく世界を私が照らす」。なぜならば、彼女たちには伝えたいことがあるからです。背中を丸めている君に、机の下に隠れている君に、ひとりぼっちの君に、「そのままでいいよ、世界はとっくに輝いているから」。そう伝えること。それが彼女たちのパッション。

 以上、属性についてなんとなく思っていたことをまとめてみました。もちろん、デレマスのアイドルたちは「夢に向かって踏み出すこと」を共通項としています。だからこその「シンデレラガールズ」。
 そしてそうである以上、属性も3種の特長、特性の中で強い部分が彼女たちの「属性」とされているだけだと思います。ゲーム的にも能力的に差は無いですし、最終的にはPとの属性差も無くなりますし。
 しかし、逆にそうであればこそ、「何故彼女はこの属性なのか」を考えることはとても楽しいことだと思います。5周年という節目、ぜひ、貴方も貴方のアイドルについて考えてみて下さい。わたしたちも、彼女たちと同じく、これからも歩みを止めないために。

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