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日々考えていることや感じていること、みなさんとシェアしたいことを自由に綴っています。ちょっとした時間に読んでいただけると嬉しいです。本文の著作権はSheepに帰属します。著者・読者に不利益が生じるアクションを禁じます。

マガジン

  • お釈迦様の仏教は心の筋トレです

最近の記事

2⑷では、誰を大切にする?

 お釈迦様は人間関係について記した『六法礼経』の中で、交際してもためにならない友人や、「友人のように見えて実際には敵」な人から距離を取ることの大切さを説いていました。  『六法礼経』では、私たちに恩恵を与えてくれる「親友」についても説かれています。現代では「特に親しい友人」という意味で使われる言葉ですが、経典の中では「本当の友」といった意味合いで使われています。  「親友」についても4つの例が挙げられています。順に①助けてくれる友、②苦しい時も楽しい時も変わらない友、③相

    • 2⑶大切にする人を間違えない

       日本で暮らしていると、一度は「誰とでも仲良くする」よう教えられると思います。私もその言葉をそのまま受け取っていたので、今思うと私を大切に扱わない相手に対しても義務感から仲良くする努力をしていたように思います。  最近ではそのような相手から距離を取ることもできるようになり、自分自身の気持ちに余裕が生まれました。そして、本当に大切に人たちに心を向けることができるようになってきたと感じています。  お釈迦様も「大切にすべき人」と「関係を断つべき人」について考えていたようです。

      • 2⑵知識を偏重しない

         学生の頃、サッカーの話題に詳しい同級生がいました。国内リーグから海外リーグ、選手から監督に至るまで解説者のような知識を持っていました。彼は自分の考えと異なる発言に結構な熱量で反論していたので、休み時間の話題がサッカーに及ぶと私はソワソワした気分になったものでした。  仏教でも知識は大切にされますが、偏重されることはありません。知識は道具と同じように必要な時に使い、不要になれば手放すものだからです。  夏場のエアコンの使用について、徹底的な節電が呼びかけられた時期がありま

        • 2.考え方のススメ⑴成功のヒント「三宝」

           私は小学生の頃、図書室にあった日本の歴史のマンガを好んで読んでいました。その中に、聖徳太子(厩戸王)が制定した『十七条の憲法』の話がありました。「篤く三宝を敬え。三宝とは仏法僧なり。」私はマンガを通してこの文言と出会いましたが、今考えると「三宝」は、私達に成功へのヒントを与えてくれるように思うのです。仏教は悩み苦しみからの解放を目指しますが、「三宝」を私達一人一人が目指す目標と照らし合わせて考えることで、成功への心の拠り所が見えてきます。  「三宝」として仏教徒の拠り所と

        2⑷では、誰を大切にする?

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        • お釈迦様の仏教は心の筋トレです
          19本

        記事

          ⒁いろいろな瞑想の紹介②

           私達の心は変わりやすい天気のように、晴れの日もあれば雨の日もあります。特に心がネガティブな状態にあると、私達は心から望まない影響を受けやすくなります。このような心の働きに対処する方法として、対象を定めずに自分の心を観察する瞑想があります。  心の中に意図や思考、感情が生じたら、ただ見守ります。それらはすぐに離れていくことも留まることもありますが、ありのままに見守ります。心の働きを止めようとするのでも、心を空洞にしようとするのでもありません。この瞑想を通して様々な気づきを得

          ⒁いろいろな瞑想の紹介②

          ⒀いろいろな瞑想の紹介①

           これまで、呼吸に意識を向ける瞑想を中心にお伝えしてきました。瞑想は単に形式的なものではなく、私達が日々心を整える上で役立つものだと感じていただければ嬉しいです。瞑想には他にも種類があり、目的に応じて世界各地で実践されています。これから、それらの中でも特に親しまれている2つの瞑想を紹介します。  自分の子どもがリビングでジュースの入ったコップをひっくり返しても、全く動じないくらい穏やかな心には、憧れすら抱いてしまいそうです。一緒に過ごす人々に慈悲の心で接することができれば、

          ⒀いろいろな瞑想の紹介①

          ⑿瞑想はいつまで続けるのか?

           私はスポーツジムの運動仲間に勧められ、マラソン大会に参加したことがあります。10kmの距離を走るのは高校でのマラソン大会以来久しぶりでしたが、何とか走りきることができました。私の周りには42.195kmのフルマラソンに参加する方も多く、その走力には驚くばかりでした。  マラソンのように明確なゴールがあれば、あとどれだけ走り続ければよいのかがわかります。習慣として瞑想に取り組むようになった時、そのゴールはどこに設定すればよいのでしょうか。私達は、いつまで瞑想を続ければよいの

          ⑿瞑想はいつまで続けるのか?

          ⑾祖父との思い出

           祖父は大正生まれで、昭和、平成と激動の時代を力強く生きた人でした。運送業に長く携わり、小柄でしたが年を重ねても体つきはがっちりしていました。祖父は物静かな印象でしたが、今思うと恥ずかしがり屋だったのだと思います。祖父は私に散歩や将棋の楽しみ方を教えてくれました。そして、私に瞑想を教えてくれたのも祖父でした。  私は小学生のころ、毎年夏休みの数日を祖父母の家で過ごしていました。祖父は毎日仏壇に線香を供え、お経を読んでいました。私はその様子に興味があり、あれこれ聞いていると、

          ⑾祖父との思い出

          ⑽スマホ時代と瞑想

           時間を定めず、心の赴くままに瞑想するのは気持ちがよいものです。忙しい場合は時間を決めて瞑想を行うことで、1日のスケジュールの中に組み込みやすくなります。私は、瞑想の時間を計るためにタイマーを使っているとお話ししました¹。最近ではスマートフォンをお持ちの方が多いので、スマホのタイマー機能を使うと便利だと思います。  健康のためのウォーキングやランニングの記録に、スマホアプリを活用している方も多いのではないでしょうか。最近ではビジネスやスポーツ、学問の分野で活躍する方々からも

          ⑽スマホ時代と瞑想

          ⑼それでもツラい時がある

           瞑想が習慣となり、日常的に心のトレーニングをするようになっても、耐え難いほどに辛いことは起こると思います。例えば、大切な人との別れのような深い悲しみ。他にも、怒りや恐怖などの思考や感情は、強い力を保ったまま私達の中に留まり続けることがあります。これらの思考や感情によって日常生活が困難になっている場合は、まず医療機関で適切な治療を受けてください。  そこまで程度が甚だしくない場合には、ヨンゲイ・ミンゲール氏の対処法が参考になります。氏はマチウ・リカール氏とともに、瞑想の効果

          ⑼それでもツラい時がある

          ⑻望まない思考の無限ループにNO!を

           私は仕事や人間関係の些細なことで思い悩みやすく、望まない思考のループに囚われて疲れてしまうことがよくありました。そのような時は思考が自動的に心配事を追いかけるようで、あれこれ対処法を考えたり後悔の気持ちを抱いたりと穏やかな気持ちで過ごすことが難しくなります。しかし、呼吸に意識を向ける瞑想¹に取り組むことで、こうした望まない思考のループへの対処もできるようになってきました。  鍵となるのは、注意が呼吸から逸れたことへの気づきと対処です。瞑想中に心配事などが頭に浮かび、呼吸か

          ⑻望まない思考の無限ループにNO!を

          ⑺Sheep流瞑想メソッドQ&A

          ①瞑想は少し目を開く半眼で行うと聞きました。目を閉じてよいのですか?  目を開く瞑想と目を閉じる瞑想には、それぞれ長所があります。目を開くと覚醒の状態を保ちやすく、眠気を防ぐことができます。目を閉じると視覚からの情報を遮ることができるので、頭の働きを休ませることができます。  私の場合、瞑想で日々の生活の中での緊張しやすさに対処したいと考えています。より深いリラックス効果が実感できるので、目を閉じる瞑想を続けています。 ②瞑想は「目的を持たずに行う」とも聞きますが、リラ

          ⑺Sheep流瞑想メソッドQ&A

          ⑹Sheep流瞑想メソッド

           私が瞑想を習慣としてから10年以上が経ちました。今でも1日15分を目標に続けています。週休2日のフルタイム勤務なので、平日はそれなりに慌ただしく過ごしていますが、そのような中でもコツコツ続けている方法を紹介します。  瞑想には15分の時間をまとめて取っています。朝起きてすぐに行うことが多く、帰宅後や就寝前に行うこともあります。15分という時間は、瞑想の効果が見込める時間としてよく紹介されます。呼吸に関する調査では、腹式呼吸15分間を含むセッションを通して、ストレスを感じる

          ⑹Sheep流瞑想メソッド

          ⑸ちょっとフォーマルな座り方

           瞑想は健康のための運動と同じように、コツコツ継続していくことが大切です。ですから、瞑想は無理なくリラックスできる姿勢で行うのがよいと考えます。一方で、参考にできる形があれば、取り組みやすいのも事実です。そこで、私が教えていただいた¹座り方を紹介したいと思います。  まず、胡座(あぐら座)で座ります。そして、右足の甲を左腿の上に、左足の甲を右腿の上に置きます。これが「結跏趺坐」という座り方です。様々な経歴を持つ国内外の方々が参加するリトリート(忙しい日常から離れ、ゆったりと

          ⑸ちょっとフォーマルな座り方

          ⑷瞑想、座禅、座禅体験

           私は読書がきっかけで瞑想を始めました。本の内容をもとに試行錯誤しながら取り組んでいましたが、旅番組でお寺での座禅体験が紹介されているのを見て、自分も体験したいと思うようになりました。調べてみると、地元のお寺で座禅会が開かれていることがわかりました。  「瞑想」と「座禅」との違いについて検索してみると、様々な立場の方が様々な考えを紹介しています。私は現在、座禅はお釈迦様が活躍されていたころの瞑想が、時代と共に形を整えられて成立した瞑想の形式の1つあると考えています。  事

          ⑷瞑想、座禅、座禅体験

          ⑶世界一幸せな人

           呼吸を意識しながら瞑想を行うことで、リラックス効果が見込めるとお話しました¹。この効果は、比較的短い時間で感じ取ることができると思います。では、瞑想を習慣として長い期間継続すると、私達の心にはどのような変化が生じるのでしょうか。  前述のチャディー・メン・タン氏²は「世界一幸せな人」という事例を挙げています。2002年、アメリカのウィスコンシン大学の心理学者リチャード・デビッドソン教授は、瞑想が脳に与える影響を調査する実験を行いました。日常的に瞑想を実践する修行僧のグルー

          ⑶世界一幸せな人