大阪杯回顧~なぜ荒れたのか、ラップを元に分析する~

京成杯以来ですが、レースの振り返り記事を書いていきたいと思います。
京成杯回顧は以下の記事ですが、展開向かなかった馬にあげた以下、4頭の内3頭が次走好走しています。
アライバル → 次走スプリングS2着(2番人気)
テンダンス → 次走つばき賞1着(1番人気)
ヴェローナシチー → 次走すみれS3着(4番人気)

ホウオウプレミア → 次走毎日杯6着(6番人気)
一方で展開が向いた馬にあげた、2頭は次走敗戦しております
ロジハービン → 次走弥生賞7着(6番人気)
ルークスヘリオス →  次走1勝クラス8着(2番人気)

今回も、大阪杯から、次走巻き返しを期待できる馬や逆に危険な人気馬になりそうな馬を検討していきたいと思います。

このレースの勝敗を分けたのは、ラップとコースどりだと思います。

ラップ分析

まず、参考になるレースのラップを振り返りたいです。

2022 大阪杯
12.3-10.3-12.0-12.2-12.0
12.1-11.7-11.5-11.8-12.5
勝ち時計1.58.4
前半1000m 58.8 
後半1000m 59.6  GAP(後半-前半):0.8

まず、今年の大阪杯ですが、特徴を言うと、2ハロン目が速いということです、10.3とかなり早いラップを刻み、前半1000mを58.8で通過。後半が59.6なので、後半の方が、0.8秒遅くなっています。
要するに、前半が速く、後半は、ばてるか、ばてないかの我慢比べです。前半Hペースの適正がある馬は浮上し、後半型(前半よりも後半が速い方がいい馬)の馬には厳しい展開となりました。

2022 金鯱賞 1着ジャックドール2着レイパパレ4着ポタジェ
12.5-11.0-12.2-11.9-11.7
11.7-11.6-11.0-11.3-12.3
勝ち時計1.57.2
前半1000m 59.3 
後半1000m 57.9  GAP:-1.4

2022 白富士S 1着ジャックドール
勝ち時計1.57.4
前半1000m 59.4 
後半1000m 58.0  GAP:-1.4

2021大阪杯 1着レイパパレ
勝ち時計2.01.6
前半1000m 59.8 
後半1000m 1.01.8  GAP:2

2020 生田特別(1勝クラス) 1着ポタジェ
勝ち時計2.03.2
前半1000m 1.00.9 
後半1000m 1.02.3 GAP:1.4

まず、2番人気で5着に敗れたジャックドールですが、この馬は逃げ馬でありつつも、後半型の競馬で結果を残してきた馬です。近走でしたら、金鯱賞も白富士Sも後半1000mの方が1.4秒時計が速い競馬でした。後半型の馬でしたから、今回の前半が速い競馬になってパフォーマンスが落ちてしまったのも頷けます。
一方で、レイパパレ、ポタジェは、金鯱賞ではジャックドールに敗れたものの、今回逆転しました。レイパパレは昨年の強かった大阪杯が前半の方が2秒早い前半型の競馬でした。ポタジェは高いレベルで前半型の競馬の経験がないのですが(2着の新潟大賞典はラップ的には前半型ですが、大逃げした馬のラップなので除外しました)、上述の2勝目となった生田特別からの条件戦3連勝は、前半の負荷が高い競馬で強い競馬を見せておりました。
ですので、今回前半からHペースになったことがプラスになったと思われます。

なお、ジャックドール同様、前半型の競馬でパフォーマンスで落とした馬が何頭かいると思います。3、4コーナー早々に手応えが悪くなった、ウインマリリン・ショウナンバルディ・ヒュミドールです。これらの馬も前半型の競馬はダメな馬だと思います。言い換えれば、後半型の競馬が予想されるレースで巻き返しに期待したいです。

2021 天皇賞(秋)
勝ち時計1.57.9
前半1000m 1.00.5 
後半1000m 57.4  GAP:-3.1

2021 皐月賞
勝ち時計2.00.6
前半1000m 1.00.3 
後半1000m 1.00.3  GAP:0

最後にエフフォーリアの敗因を分析します。まず、一番大きいのは、やはり上述の通りペースかなと。ベストバウトであろう、天皇賞(秋)に関しては、後半の方が3.1秒も早い後半型の競馬でした。やはりスローペースから、長くいい脚を使いつつ、要所では鋭い脚を使えるのがこの馬の武器かもしれません。また皐月賞も前後半のGAPがない競馬でしたし、有馬もパンサラッサを除けば、前後半イーブンのペースだったと思います。まあ、今回のような前半型の競馬は、初めてで、そこが合わなかったと思います。
今思えば、昨年のコントレイル・グランアレグリアも前半型の競馬で、レイパパレに完敗でした。ジャックドール含め、府中の後半型の競馬で高いパフォーマンスを見せてきた馬は、こういうレースでは軽視するのも良いかもしれません。
エフフォーリアですが、後半型の競馬が厳しいとなると、宝塚記念も厳しいかもしれないですね。もちろんメンバー次第ですが

コース取りについて

最後に、コース取りについても少しだけ、今回の大阪杯はかなり内を通った馬が有利な馬場状態でした。
ペースが速かったことで隊列が長くなり、大きくロスした馬は少なかったですが、ヒシイグアス、エフフォーリア、アカイイトあたりは、3・4コーナーの11.5のラップを刻んだところで、内から3・4頭分外を走っておりロスが大きかったと思います。
正直、コース取りを踏まえれば今回の大阪杯で一番強い競馬をしたのはヒシイグアスかなと思います。
逆に、ポタジェやアリーヴォあたりの穴をあけた組はロスが最小限の完璧なコースどりでした。先行馬で垂れてくる馬がいる中で、吉田隼人騎手・武豊騎手は完璧な状況判断でした。

今後狙っていきたい馬

最後に次走狙い馬を上げていきたいです。といっても、次走が宝塚記念なのか天皇賞秋で、狙いはだいぶ変わってくるので、レースごとに考えていきたいです。

後半型のレース(天皇賞秋・JC・毎日王冠・オールカマー等)で狙いたい馬 
 エフフォーリア・ジャックドール・ウインマリリン・ヒュミドール・キングオブコージ

前半型のレース(宝塚記念・エリザベス女王杯(阪神)等)で狙いたい馬 
 
ヒシイグアス・レイパパレ・ステラリア



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