センター試験 アンメルツ

今週は大学入試センター試験だそうで、これから英語は民間試験で評価して、国語、数学を記述式にするという話だけどどうなっていくんだろう。

私がセンター試験を受けたのはもう10年くらい前になる。志望は国公立大学だったがろくに勉強していなかったため一浪する羽目になった。特にやりたいことも無く、文系科目の方が得意だったが、周囲から理系の方が職業選択でつぶしが効くと言われてなんとなく理系志望。今考えるとこれは結構無責任なアドバイスだと思う。現役時の数学ⅡBの点数が20点ぐらいだった自分のような人間からすると数学や物理が得意な人はすごく頭がよく見えたというのもあった。

そんなこんなで一年間予備校に通って2回目のセンター試験。一日目の文系科目はまあこんなもんかという感じだったが、二日目の理系科目の日の朝、ベッドから体を起こすと首筋にピキィィーンという痛みが…

理系進学者にとって重要な二日目、首を寝違えてしまったのだ。湿布を貼って電車に乗り、アンメルツヨコヨコの匂いをプンプンさせながら会場に到着して一科目目の数学ⅠAを受験。この年は理系科目、特に数学ⅠAの難易度が高く、試験中にパニックに陥った受験生も多かったが、私はそれ以前の問題だった。首が痛くてほとんど下が向けないのだ(笑)。

さらに誰かはわからなかったが私の近くの席に一定間隔ですかしっ屁をする受験生がおり、周囲は屁と、私が患部に塗りたくったアンメルツの臭気がせめぎあっていた。私は不自然に顎を引いた体勢で時折苦悶の表情を浮かべ、この地獄が早く終わることだけを願っていた。

二日目最後の物理の時間になるともうほとんど首が動かせなくなっていた。物理も例年と比べてやや難しい波動や熱力学の問題が出題されたが、私はというと、首にかかる頭部の質量と傾きによる力のモーメントの問題に一人苦しめられていた。

試験翌日の予備校、皆2日目の理系科目の自己採点結果に頭を抱えていたが、自分にとってはもうどうでもよくなっていた。むしろ難易度の高い問題にパニックを起こさなかったという点ではよかったのかもしれない。

その後なんやかんやで第一志望に合格。二次試験で挽回した感じでもなかったから自分の受ける大学レベルでは皆センターの結果に大差がなかったのだろう。

こういう類のトラブルって案外修正される方向に向かうものなのかな。


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