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自分だけの、美しく戻らない、ソレ。

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詩であり、エッセイです。
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2022年3月の記事一覧

作詩 〈生〉

毎日生かされている 人 動物 植物 映画 音楽 言葉 たまに"死にたい"と思う "逃げたい"の間違いだと 気づきながら平和に 今日も生きる なるべくそばに居て欲しかった人は そばには居ないけれど これからも くり返し くり返し いつか死ぬその時まで ちゃんと自分でいたい 心のままに生きたい 美しいものを見る 感じる ねむたくて寝る 泣く 笑う 今 最高に生きている 支えられながら 願いながら 羨みながら 感謝しながら 「生」そのもので。

作詩 〈響〉

ヒビキ その名によく似合う その名がよく似合う ステージで輝く 声がヒビク 感情がヒビク 「響」そのもの いつだって遠く 近づいてはまた遠くへ ああそうか 羽ばたく ヒビキ 響 キョウ ヒビク いつか きっと 今以上に そう信じる そう願う 内に響いているモノは わかりたいけどわからなくてもいい また扉を開いていく

作詩 〈いつか〉

「いつか」はいつですか 「またね」はどこに向かうのでしょう 「バイバイ」はさみしくて 自分からは言いません 「さようなら」 別れは繰り返しめぐります 「いつか」は願いですか 「またね」は優しい気がします 「バイバイ」グッバイ。 また明日会いましょう いつか いつか 何時か。 時間は気まぐれ 近かったり 遠かったり ズレたり 不安になったり いつか、イツカ、いつか この先は進みますか 「いつか」に私は存在しますか 「いつか」のタイミングは合いますか 合わせるのですか

作詩 〈テトラポット〉

テトラポットの  なんとも丸いフォルムが好きだ 重く確かな あの物体が。 海に憧れた 自分が泳ぎたいとか  誰かと行きたいとかではなく 自分以外の人間が 海で尊い時間を過ごす姿を観たい そして感じたい 海の大きさと自分の小ささを あわよくば 大好きなお守りの あの曲を想いながら 海を観たい テトラポットが愛おしい 砂浜にはシーグラスがキラリ カタチの綺麗な貝殻があると 楽しそうに笑うあなたを観られたら 目に焼き付けようと必死に想うだろう 気付けば うつくしい幻想 海に

作詩 〈夢〉

夢みたいだと思ったら 夢だった 夢のなかでは逢ってくれるあの人のこと いつだって記憶している あの人のままで 舞ってはじける 幸せな幻想 覚めないでいたかったと 今日も生きながら想う 夢なんかじゃなく もっと確かなものが欲しい 笑って生きてくれていれば それでいいと たよりがないのは元気な証拠だと 綺麗事を思っても変わらない あの人が私に必要なこと 特別で だからさみしくてたまらないこと 今日も好きだよ これも夢ですか いつまで持つだろうか こわれないように こわさ