第42回定期演奏会表記記号(速度表示、表現記号等楽典)説明


*最初の数字は小節番号
① FLIGH(Claude Thomas Smith)
【速度記号(速度変化記号も含めて)】
1~2:Largo ♩=46前後の速さだが、40~50の幅の可能性あり
3~231:March Tempo 通常一拍120~126の速さと言われているが、速度指定 ♩=132<パート譜は記載なし>でとの記載あり
102~181:(♩=♩.) 各一拍が等価、一拍当たりの四分音符と付点四分音符のテンポが一緒で
182~196:4/4から ♩.=♩ 一拍が等価のテンポで
197:rit.(ritardandoの略) だんだん遅く
198:a tempo 元の速さで、速度変化指示前の速さでという意味、ここでは 6/8 ♩.=132へ戻すこと
231:(senza rit.) ritardandoなしで
232~233:Largo ♩=46前後の速さだが、40~50の幅の可能性あり
232:rit.(ritardandoの略) だんだん遅く
234~240:TempoⅠ(テンポ プリモ) 最初の速さで ここではMarch Tempo<3小節目♩=132>のこと

【発想・曲想記号・表記記号】
1~:Tacet 長い休みの指示(「声や音を出さない」という意味のラテン語)
1~:Antiphonal Trpt.(キリスト教聖歌の隊形の一つで、合奏を二つに分けて交互に歌うことであるが、ここではTrpt.を二つに分けて交互に演奏する。形式はバンダ〈別働隊〉トランペットと同じ?)
3:Also 8va Basso ----- さらに破線内を1オクターブ下の低音で
38~:legato 滑らかに(伊語本来の意味は「しばりつけ、関連して、親しく」など)
48~:cantabile 歌うように、表情豊かに(元はcantare:歌う、canto:歌 で、伊語本来の意味は「歌える、歌うように」など)
198~:marc.(marcatoの略) 一音一音をはっきりと演奏するの意味だが、音と音の間には隙間はなく、間違ってもタンギングで音をはっきりとさせずに空気のコントロールで行うことと言われている


② 「ラピュタ」~キャッスル・イン・ザ・スカイ~(久石 譲/森田一浩編)
1~8:Misterioso ♩=120ca. ♩=約120の速さで神秘的に(ca.はcirca〈チルカ〉の略で「約、およそ」の意味)
9(練習番号A)~42(練習番号Eの前5):Moderato ♩=100ca. ♩=約100の中庸の速さで
43(練習番号E前4)~64(練習番号Gの前5):2/2 Largo 二分音符=44ca. 二分音符=約44の幅広くとても緩やかな速さで
65(練習番号G前4)~84:6/8 Andante ♩.=58ca. ♩.=約58の歩くような速さで(元はAndareで行く、進むことで英語では「Go」に近い、歩くスピードは幅があるので、時代「現代では歩くスピードが速い」や解釈に違いが生じる)
84(練習番号I)~110(練習番号Lの前5):4/4 Allegretto risoluto ♩=120ca. 決然として ♩=約120のやや速いの速さで
111(練習番号Lの前4)~188:Allegro marcato 5/8+7/8 繰り返し ♩=178ca. 一音一音をはっきりとして♩=約178の速い速度で(5/8+7/8の記譜通りの場合は(2+3)+(2+2+3)の八分音符のカウントで二拍+三拍、もしくは二小節をひとくくりにして(6/4)の四分音符のカウントで六拍、もしくは二小節をひとくくりにして(3/2)の二分音符のカウントで三拍としてとることが可能)
137(練習番号O)~152:♪=♪なので ♩=176ca. ➡ ♩.=117ca.でとらえればよい
153(練習番号P)~162:8/8 poco riten.(ritenutoの略:直ちに速度を緩める、ritardando+tenutoと勘違いしないように) ほんの少しかつ直ちに速度を緩める(言い換えると直ちに速度を緩ませすぎないこと) 二分音符=80~85 または ♩=160~170 で二拍もしくは四拍でとる
163(練習番号Q)~162:6/8 a tempo 元の速さで ♩=176ca. ➡ ♩.=117ca.でとらえればよい
189(練習番号S)~191:4/4 Animato ♩=126ca. ♩=約126の速さで元気に活き活きと速く
192:rit. (ritardandoの略) 三拍目フェルマータに向かってだんだん遅く
193(練習番号T)~247:Allegretto ♩=120ca. ♩=約120の速さでやや速く
248(練習番号Zの前2)~249:rit.(ritardandoの略) だんだん遅く ここでは ♩=120ca. ➡ ♩=88ca.でとらえればよいかも(解釈による違いあり)
250(練習番号Z)~255:Andante ♩=88ca. ♩=約88の歩くような速さで
252(~255?):poco accel.(accelerandoの略 だんだん速く) ほんの少しだんだん速く(言い換えるとだんだん速く速度を上げすぎないこと) ここでは ♩=88ca. ➡ ♩=100ca.でとらえればよいかも(解釈による違いあり)
256~259:Maestoso ♩=100ca. ♩=約100の速さで荘厳に、堂々としたようすで

【発想・曲想記号・表記記号】
なし

*ref.(referenceの略 参照、引用の意味):「天空の城ラピュタ」USA版サウンドトラック版への対応小節?
1~42:空から降りてきた少女
43~64:スラッグ渓谷の朝
65~83:ハトと少年
84~136:竜の穴
137~188:ロボット兵
189~192:空から降りてきた少女?
193~259:君をのせて


③ On the Shoulders of Giants(PETER GRAHAM)
Ⅰ.Fanfares

1~49(練習番号Cの前4):2/4 Maestoso ♩=c.79 ♩=約79の速さで荘厳に、堂々としたようすで(c.はcirca〈チルカ〉の略で「約、およそ」の意味)
50(練習番号Cの前3)~52:rit. (ritardandoの略) だんだん遅く ここでは ♩=c.79 から遅くなり52は次のテンポ(Vivace)のために溜めることから、かなり遅くなる可能性ありかも?(解釈による違いあり)
53(練習番号C)~131(練習番号Iの前6):4/8 Vivace ♩=c.168 ♩=約168の速さで快速に
八分音符はすべて等価で、3/4は途中6/8(二拍カウント)の可能性あり
61、91、98:8/8は八分音符カウントで3+3+2(♩.+♩.+♫)の三拍になる可能性あり(解釈による違いあり)
132~133:poco rall.(rallentandoの略) ほんの少しだんだん遅くなる、だんだんLentoのテンポへ (言い換えるとだんだん遅くなりすぎないこと)〈言葉を分解するとra=強調を表す接頭語 lent=Lento(レント:遅く、ゆるやかにという意味の速度記号) ando=現在進行形(~していく)〉 ラレンタンド(rall.)には「徐々に速度を落とす、意図的に遅らせる」という意味があり、リタルダンド(rit.)には「時間に遅れる、予定が遅れる」という意味がある 遅延に二小節しかないので ♩=c.168 ➡ ♩=c.79でとらえない方がよいかも(解釈による違いあり)
134~198(練習番号Iの前6):2/4 Tempo primo ♩=c.79 最初のテンポ ♩=約79の速さで
198:DBロール演奏が破線で次の楽章につながっているのでⅠ楽章とⅡ楽章はattacca(アタッカ:楽章/各曲の境目を切れ目なく演奏)となる可能性あり(解釈による違いあり)

【発想・曲想記号・表記記号】
56~:p subito 急に p にする(強弱記号はいろいろあり、急に~にするとの意味)

Ⅱ.Elegy
1~12:4/2 Adagio二分音符=c.44 二分音符=約44の速さでゆるやかに
13:rall.(rallentandoの略) だんだん遅くなる ラレンタンド(rall.)には「徐々に速度を落とす、意図的に遅らせる」という意味があり、リタルダンド(rit.)には「時間に遅れる、予定が遅れる」という意味がある
14(練習番号B)~20:A tempo 元の速さで ここでは二分音符=c.44
21:rall.(rallentandoの略) だんだん遅くなる
22(練習番号Cの前1)~37の一拍目:Poco più mosso 二分音符=c.48 それまでよりほんの少しより速い二分音符=約48の速さで
37の二拍目~38:rall.(rallentandoの略) だんだん遅くなる
39(練習番号E)~51:A tempo 元の速さで ここでは二分音符=c.48
52~55:rall.(rallentandoの略) だんだん遅くなる ラレンタンド(rall.)には「徐々に速度を落とす、意図的に遅らせる」という意味があり、リタルダンド(rit.)には「時間に遅れる、予定が遅れる」という意味がある
56(練習番号G)~70:Lento e molto cantabile 二分音符=c.44 二分音符=約44の速さで遅く、そして非常に表情豊かに(e=and) ここでは前のテンポがAdagioなので表記速度は同じだがLentoの方が遅いので、遅くなる可能性あり(解釈による違いあり)
71:poco rit. ほんの少しだんだん遅く
72(練習番号I)~82:Delicato(デリカート) 繊細な、優美な 発想記号なのでテンポはLentoに戻すと思われる(解釈による違いあり)
83~84:poco rit. ほんの少しだんだん遅く
85(練習番号J)~93:Morendo(a tempo) だんだん遅くかつだんだん弱く(ただし元のテンポで ここではLento 二分音符=c.44の速さのこと)

【発想・曲想記号・表記記号】
4~:cantabile 歌うように、表情豊かに(元はcantare:歌う、canto:歌 で、伊語本来の意味は「歌える、歌うように」など)
6~:Solo 2 if preferred (Tuba)「望ましいなら2本でソロを(高い音:F#で分ける?)」の意味らしい
7~:If C extension is available play lower notes(Double Bass) 「C弦が可能なら(五弦ベースなら)低い音符を演奏する」の意味らしい
7~:non solo(Tuba) (「ナン ソロ」と発音し「ノン ソロ」とはしない) ソロではなくの意味
14~:Both(Tuba) 「両方」という意味だが、ここでは二本でと解釈した方がよいのでは?
76~:Solo(omit if euphonium plays)(Hr.) 「もしユーフォニアムが演奏できるなら省く」との意味らしい、high C#(実音)がユーフォニアムで演奏できるなら ということで指示している模様?
85~:Stagger breathing(スタッジャー ブリーシング)(Tuba) 「複数の奏者がタイミングをずらして息継ぎする、もしくは奏者が一人の場合はカンニングブレス?」のことらしい

Ⅲ.Fantasie Brillante
1~47(練習番号Eの前6):4/8 Vivace ♩=c.168 ♩=約168の速さで快速に
八分音符はすべて等価で、4/8、は二拍カウント、3/4は三拍カウント、9、18の8/8は八分音符カウントで3+3+2(♩.+♩.+♫)の三拍カウント、10/8は八分音符カウントで3+3+2+2(♩.+♩.+♫+♫)の四拍もしくは四分音符カウント(♩+♩+♩+♩+♩)の五拍カウント、38の4/4は四分音符カウント(♩+♩+♩+♩)の四拍カウント、42からの6/8は八分音符カウントで3+3(♩.+♩.)の二拍カウントになる可能性あり(解釈による違いあり)
48(練習番号Eの前5)~78(練習番号H4):3/2 Listesso tempo 二分音符=c.84 二分音符=約84(♩=約168)の同じ速さで 八分音符はすべて等価なので、3/2は二分音符の三拍カウント(67の1/2は一拍カウント)になる可能性あり(解釈による違いあり)
79(練習番号H5)~107:8/8 (Tempo primo ♩=c.168) (♩=約168の最初の速さで) 八分音符はすべて等価で、4/8、は二拍カウント、3/4は三拍カウント、8/8は八分音符カウントで3+3+2(♩.+♩.+♫)の三拍カウント、10/8は八分音符カウントで3+3+2+2(♩.+♩.+♫+♫)の四拍もしくは四分音符カウント(♩+♩+♩+♩+♩)の五拍カウント、4/4は四分音符カウント(♩+♩+♩+♩)の四拍カウント、6/8は八分音符カウントで3+3(♩.+♩.)の二拍カウントになる可能性あり(解釈による違いあり)
108(練習番号K)~225二拍目(練習番号Wの前1):2/4 Misterioso (tempo giusto:テンポ ジュスト) たぶん♩=c.168 ♩=約168の速さで神秘的にかつ正確なテンポでととらえた方がよいのでは(解釈による違いあり)
222の3/2は四分音符が等価となり、二分音符=c.84(♩=c.168)で二分音符=約84の三拍カウントになる可能性あり(解釈による違いあり)
225三拍目(練習番号Wの前1):poco rit. ほんの少しだんだん遅く ここでは二分音符=約84 ➡ 二分音符=約80(練習番号Wの指示テンポ)
226(練習番号W)~240(練習番号Xの前2):3/2 Maestoso 二分音符=c.80 二分音符=約80の速さで荘厳に、堂々としたようすで 232から2/2
241(練習番号Xの前1):rit. だんだん遅く
242(練習番号X)~251:2/2 Allargando だんだん遅くしながらだんだん強く パーカッションの記譜250の二拍目裏拍八分音符二つ、251の最初の八分音符一つは一つずつ振る可能性あり(解釈による違いあり)      250~Tom-tom or B.D.2 if available:タムタムもしくはもし可能なら2台のバスドラムで

【発想・曲想記号・表記記号】
108~:Stagger breathing(スタッジャー ブリーシング) 「複数の奏者がタイミングをずらして息継ぎする、もしくは奏者が一人の場合はカンニングブレス?」のことらしい
109~:Upturned cymbal on timp.head – continue to letter N(Timp.) 「ティンパニーヘッドの上でさかさまシンバルを使い演奏~練習番号Nまで続ける」との意味らしい
114~:solo(distant)、solo 1(distant)、solo muted(distant)、solo 2(distant) 「遠くでソロ」という意味らしい

速度記号参考資料(メトロノームの速度は解釈により範囲が広い可能性あり)
速度記号 : 意味 : メトロノーム記号
Grave(グラーベ) 重々しく ♩=42前後
Largo(ラルゴ) 幅広く、とてもゆるやかに ♩=46前後
Lento(レント) 遅く ♩=52前後
Adagio(アダージョ) ゆるやかに ♩=56前後
Larghetto(ラルゲット) やや遅く ♩=60前後
Adagietto(アダージェット) アダージョよりやや速く ♩=66前後
Andante(アンダンテ) 歩くような速さで ♩=72前後
Maestoso(マエストーソ) 荘厳に、威風堂々と ♩=80前後
Moderate(モデラート) 中くらい(中庸)の速さで ♩=96前後
Allegretto(アレグレット) やや速く ♩=108前後
Animato(アニマート) 活き活きと速く ♩=120前後
Allegro(アレグロ) 速く ♩=132前後
Assai(アッサイ) 十分に速く ♩=144前後
Vivace(ビバーチェ) 快速に ♩=160前後
Presto(プレスト) すごく速く ♩=184前後
Prestissimo(プレスティッシモ) 極めて速く ♩=208前後

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