甘えたがりな方の彼女5
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前回のおさらい…
海で遊び終えた僕含め4人は岩本さんの家族が経営している旅館に向かい各々部屋に入ると、色々あって岩本さんと同じ部屋になってしまい。岩本さんに抱きしめられ久保さんにその姿を見られてしまう…
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岩本:ねぇ…〇〇先輩?どうしたんですか?
〇〇:いや…ごめん…僕ハグとかそういいうの苦手だからさ…離して
僕は今すぐ久保さんの所に行って久保さんを止めなくてはならない…
岩本:えぇ〜折角女子とのハグなのにぃ?しょうがないなぁ…
〇〇:ご、ごめん…じゃあまた後で話そ?
そう言うと返答を待つ暇なく走り出す
岩本:ちぇ〜つまんないのぉ〜折角…………
僕は全速力で走り山下と与田の部屋に向かう…
〇〇:はぁはぁ…ねぇ!久保!ガチャ🚪
僕は勢いよく扉を開けて久保の名前を叫ぶ
そこには久保の姿はなかった…
与田:ん〜?久保なら君の部屋に行くとか言ってたけどぉ?
その代わりに与田と山下と伊藤がいた
与田と伊藤が取っ組み合いをしていてそれを山下が眺めているというシュールな映像だ
〇〇:そ、そっか…ていうか何してるの…?
与田:見てわかんない?この生意気なチビを倒してるの!
伊藤:チビは与田さんでしょ!!〇〇先輩!今日は与田さんが晩御飯です!
うん、意味が分からない
呆気に取られながら山下が僕に話しかける
山下:で…?久保ちゃんの名前を大声で言ってたけど〜?久保と何があったのぉ〜?
〇〇:あ〜…いや?別に何も…
与田:あ?もしかして久保に手出したか?
伊藤:〇〇先輩〜??どう言うことですかぁ?
2人のじゃれ合いが急に止まり拳が僕の方を狙ってくる…
〇〇:いや、なんでもないから!失礼しましたっ!!
僕は一瞬で与田からの殺気を感じて扉を閉める🚪
〇〇:困ったな…どこ行ったんだろ…
部屋には帰ってないなると…行く場所は限られてくる
海や屋上…特別な場所と言ったらこれくらいだろうか…
僕は何となく…いや屋上を避けて海へと向かった
案の定…久保はそこに、海にいた。
物語だったら当たり前の展開だろう
久保:あ!〇〇く〜ん!早くおいで〜!
向こうから久保が僕の予想外のテンションで呼んできた。
久保:見てみて!線香花火〜!上手でしょ〜
〇〇:線香花火に上手とかあるの?
久保:まぁ〜長持ちとか?ふふ♡そんなのどうでもいいの!風流だよ〜君!
異様に彼女のテンションは高かった…作ったテンションにも見えた
〇〇:久保さん…さ、さっきの事なんだけどさ…
久保:ねぇ〇〇くん…
久保さんは僕の話を遮るように話しかけてきた
〇〇:な、なに…?
久保:〇〇くんはさぁ〜一目惚れって信じる?
〇〇:一目惚れ…?まぁ信じるけど?
久保:私さ?一目惚れしやすい体質っていうかさ?好きになりやすいの…人の事を…
〇〇:う、うん?
久保は線香花火を見つめながら真剣そうに話す
その目は、何も見えていない…話し相手の僕も、周りの石も見えていなくて、線香花火だけを見ていた…
久保:私さ君の事が好きなんだ…まぁこの雰囲気で察していただろうけどさ笑
久保:でも本当だよ?君に一目惚れしたの、初めて会った時に挨拶した時に…ドキってしてね?
久保:あ、この人の事好きだなぁって…
〇〇:う、うん
僕はこの雰囲気になる前まで察する事は無かったし、一目惚れを理解しきれていなかったのかも知れない
久保:まぁ…引くよね…でもね?私が好きなのは本当だし…岩本ちゃんとのハグを見てね?心が傷ついたのは事実なの…
〇〇:あれは岩本さんからやってきた事で…
久保:違うの…君からとかじゃなくてね?抱き合ってた事実が嫌だったんだ…
〇〇:そっか…ごめん…
久保:〇〇くんはさ〜?恋したことある?
僕にも恋したことはある
〇〇:あるけど…1年くらいだよ?
久保:私はね?もっと短かかったの♡1週間とかぁ1ヶ月とか?
久保:分かる?どんどん他の人の事を好きになっちゃうの。線香花火みたいにさ?
その時ちょうど久保が持っている線香花火は消え落ちた。
久保:ほら♡やっぱいつか消えちゃうんだよね〜地味に…
〇〇:そうだね…
久保:でもね?君は今までのとなんか違うんだ♡それだけは覚えて置いて欲しいな!返事とか欲しいわけじゃないの!報告!それだけだから!
久保さんは顔を赤くして旅館の方へ走って言った…
その時だった
どこかのお祭りからか打ち上げ花火が上がった。
その花火は奇跡と言ってもいい程のタイミングだった
久保:ほらね〜!君は今までの人とは違う!!!
久保がこちらを向いて大声で叫んできた。
僕もこの花火で少し感じてしまった。僕は今、
今までとの自分とは違うストーリーを描き始めているのかもしれない、、、、
打ち上げ花火が何発も打ち上げられてる時だった
与田:わぁ!!すっごい!花火きれ〜!
伊藤:たまや〜!!
3人も海の方にやってきた。そこに岩本さんの姿は無かったが久保も含めて5人で打ちあげ花火を横一直線で座って眺めていた
山下:わぁ…綺麗だなぁ
僕は花火に見飽きたのか、ふと山下の方を見ていた
一目惚れとは違う何かを僕も感じ始めたのかもしれない…
明確なものは何なのか分からないけど久保さんの告白から僕にも何か芽生えた気がする…
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花火が終わり僕たちは食堂へと向かいご飯を食べることにした
伊藤:ん〜♡最高すぎ!ここのご飯!
岩本:よかった〜どんどん食べちゃって!
〇〇:そんなに食ったら太るぞ…
山下:うわぁ!女子に言うことじゃないよ?君!
〇〇:あ…ごめん…
久保:私は全然言われても大丈夫だよ?〇〇くん?
久保の異変には僕以外のメンバーはほぼ全員感じていた。
山下:ねぇ…久保?もしかして〇〇のことさ…?
久保:ん?好きだよ♡ね?〇〇くん♡
〇〇:知らないけど…そうらしいね…
与田:うわぁ…〇〇ドンマイ〜笑
まぁ僕も少し感じていたけど恐らく久保さんは執着心というかメンヘラ気質なんだろう…少し僕も怖くなっている。
岩本:まぁまぁ…人には好きの形がそれぞれありますから…
岩本:それより!!ご飯が終わったら温泉ですよ!うち混浴もあるんで笑
久保:え♡やった…
何で喜んでるんだよ
山下:じゃあ〇〇はしっかり男湯入ってね〜!決して女湯とか混浴はダメだよ!
〇〇:分かってるよ笑
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僕たちはご飯を食べ終えるとそれぞれ風呂へと自分のタイミングで向かった
僕は満腹になってちょうど30分くらい経った頃に風呂に向かった
〇〇:はぁ…よかった久保は流石にいない…
久保:〇〇〜??そっちいるのぉ?
壁ごしに久保が話しかけてくる
〇〇:マジかよ…いないよぉ〜!
久保:いるじゃん!!早く混浴来なさぁい!
行くわけないでしょうよ…
僕は久保の命令を無視して男湯に入った
疲れが溜まっていたのか…もう寝そうなくらい30分だろうか浸かっていた時だった
与田:お〜!!すっごい…温泉d…〇〇!?!?
〇〇:はぁ!?与田さん!?
与田さんが男湯に入ってきたのだ…
僕たちはお互い体を見る前にタオルで隠した
〇〇:え?何でいるんですか!?
与田:そっちこそ!!私は暖簾ちゃんと見たからね!ここ女湯だよ!
〇〇:いや…僕も見たんだけどなぁ…
本当だ僕が見た時は男湯だった…
僕と与田は口論を続けたがキリがないといい与田は去っていったはずだった…
与田:〇〇…鍵閉められてるんだけど…
〇〇:え…??
多分誰かに閉じ込められた…久保なのか誰のせいか分からないけど裸の男女が温泉…実質混浴になってしまった。
〇〇:もう今日はどうなってんだよぉー!!!!
与田:うるさい…
僕の旅行はとんでもないことになりそう…いや、なっている
甘えたがりな方の彼女〜学生編〜
to be continued……
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