社会エレベーター

January Wednesday 5. 2022
Verbalization Practice 350th day

Reference:明日は見えますか 格差克服「社会エレベーター」動かせ 成長の未来図④ 日経

経済協力開発機構(OECD)の社会エレベーターという指標は、最貧層が1世代30年として、平均所得に到達するまで何年かかるか?という指標だそうだ。指標の算出には、所得格差の程度や教育・雇用の制度なども組み込まれている。

カースト制度が未だに強く残っているインドでは、7世代つまり210年という結果になった。しかし、カーストに捕らわれない新しいIT分野では、飛躍を遂げる人々も出ている。TwitterのCEO、パラグ・アグラワル氏やGoogleCEOのスンビー・ピチャイ氏もそうした人々だ。そのため、現状こそ社会エレベーターの指標は高く出てしまっているが、改善傾向がはっきりとみられるようだ。

一方の日本は、4世代とOECDの平均である4.5世代より短い。しかし、改善傾向がほとんど見られないことが問題であるという。その原因が全体的な停滞だそうだ。

賃金はこの30年ほとんど変わらず、成長もない。さらに、過度の平等主義が能力を持つ人材の育成を妨げる一方で、底上げの支援は不十分だ。そのため、全体として負の方向へ引っ張られてしまい、低所得層が増えているという。こうした状況を脱するためには、底上げの支援策となる教育への支出を高め、さらに能力に見合った評価方法を導入する必要がある。

記事ではここまでだが、個人的には自由な発想の受容度が著しく低いことも原因のように感じる。それも平等主義に含まれているかもしれないが、大量生産の時代に重宝されていた画一的な人間性は、今や足枷でしかない。教育にしても自ら考えて行動する人材や、国の政策に関わらず自由な研究が行える雰囲気を作っていく必要があるだろう。


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