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【HRテクノロジー】 #01 ~本格活用時代の到来~

こんにちは。社会保険労務士法人シグナル 代表 有馬美帆です。

8月6日に発売された、開業社会保険労務士専門誌『SR』第51号(日本法令)に、HRテクノロジーについて執筆した記事が掲載されました。

「経営者の悩み・企業の課題を克服する人事システム」のタイトルで、HRテクノロジーの歴史・将来・得られる効果(3つのシステムの導入ケース付き!)について、わかりやすくまとめてあります。

開業社会保険労務士向けに書いた記事ですが、人事労務管理担当者の方にもぜひお読みいただきたい内容となっています!

お陰様で、 弊事務所には、HRテクノロジーの導入を検討されている企業様から、毎日多数の問い合わせを頂いております。
その中には、「HRテクノロジーとは何かがよくわからない」というご質問や、「果たして自社にHRテクノロジーを導入する必要があるのだろうか」というお悩みなど、様々なものがあります。

そこで、本ブログでも、HRテクノロジーについて簡単にご説明した上で、人事労務管理担当者の方々がHRテクノロジーを本格活用する時代が到来したことについて、3回に分けて書いていくことにします。


それでは、第1回目の今回は、「HRテクノロジー」が、どのようなものかについてお伝えしていきます。

HRテクノロジーとは、最先端のIT技術により人事労務管理を行うシステムのことです。HRテクノロジーが普及した背景には、AI(人工知能)やクラウドサービス(インターネット上で提供される各種の情報サービス)に関する技術の急速な進展があります。

現在、日本国内だけでも、250種類以上のHRテクノロジーシステムがあると言われています
それぞれ、ビックデータ解析で得られた知見が反映されていたり、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)という、主にホワイトカラーの作業を自動化する技術などを提供されていり、さらには最近注目の健康経営( 従業員の健康促進を生産性向上につなげる経営)に役立つものだったりと、多種多様なサービスが提供されています。

このように、ひと言ではまとめられないほどの広がりを見せている技術の数々ですが、HRテクノロジーの導入で実現できることは、主に以下の3つだと考えています。

1. 業務の効率化
2. 業務範囲の拡大
3. 新たな気付き

1. 業務の効率化
人事労務管理担当者の方は、業務プロセスの中で、「この部分は手間がかかっているな」「この部分が滞っているな」と感じている箇所はないでしょうか。手間や滞りを感じている原因は、手書きや紙で行っていることや情報が一元管理できていないことかもしれません。
これらの課題は、HRテクノロジーを導入することで、ラクになったりスムーズになったりすることが期待できます。

2.業務範囲の拡大
企業が、ダイバーシティ化や働き方改革を実現するためには、人事労務管理担当者の活躍は不可欠です。それゆえ、人事労務管理担当者の業務量は、軌道にのるまで増大します。日々の定例業務に加え、新たな戦略を練り、そのプロジェクトを進めていくことで精いっぱいです。人事労務管理担当者として、着手したいけれども、手が足りない業務も多々あることでしょう。従来の業務を、HRテクノロジーが補完してくれる結果、これまで以上に広い範囲の業務に取り組める余裕が生まれる可能性があります。

3. 新たな気づき 
少子化による人手不足は加速しており、女性や高齢者、そして外国人労働者も活躍できる企業にしなければ、生き残ることはできない時代となりました。それらのダイバーシティ化(多様な人材の活躍推進)を成功させるためには、人事労務管理担当者が、従業員の多様な個性を把握し、その才能を最大限発揮させることにかかっているとも言えます。
HRテクノロジーにとって、データ処理は最も得意とするところの一つです。これまで、人事労務担当の方は、勘や経験、そして各部署の管理職からの評価を頼りに人事異動や人材育成、さらには採用活動に取り組んでいらっしゃった面も多いと思います。それらも貴重な判断材料の一つですが、HRテクノロジーが従業員に関する様々なデータを「見える化」してくれることで、これまで見えにくかった従業員の個性の部分に光を当ててくれます。そのデータが、人材マネジメントに関する新たな「気づき」を与えてくれ、一層レベルの高い人材マネジメントをすることが可能になります。


HRテクノロジーの導入で、以上の3つの効果が主に期待できるわけですが、冒頭の『SR』での記事タイトル「経営者の悩み・企業の課題を克服する人事システム」の通り、企業の経営者や 人事労務管理担当者の方は、実に多くの悩みや課題を抱えていらっしゃいますよね。その解決策の手段として、今後はHRテクノロジーの導入が必須になってくるでしょう。

本ブログでは、主に人事労務担当者レベルでの改善策をお伝えしていくこととしますが、HRテクノロジー導入による効率化は、企業経営の効率化にもつながります。

次回は、HRテクノロジー活用法について、詳しくお話ししていくことにしましょう。お楽しみに!

社会保険労務士法人シグナル問い合わせ先 info@sharoushisignal.com
※現在お問い合わせを多数頂いているため、ご要望に添えない場合がございますことを予めご了承ください。

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