「ホロライブから逃げてくれ」という、あなたの推しはどっち?

「カバー株式会社から逃げてくれ」「ホロライブから脱退してくれ」

昨今大荒れのホロライブ、推しに対してのこんな悲鳴が散見されました。

なるほどわかる。カバーがどれだけ会社としておかしいかを目の当たりにした以上、その感想が出るのは全くおかしくないと思います。

この記事では「じゃあ実際カバーから逃げることは可能なのか?」を、あくまでもただの一般人の目線からいくつかの可能性を挙げて考えていきます。

当然個人の考え、憶測が多分に含まれるので注意。

記事の性質上、「魂、演者、中の人」という概念にガッツリ触れていくので、その話題が嫌という方は今すぐにブラウザバックをしてほしい。


0.まず大前提として

以下の知識を頭に入れておきましょう。

1.ホロライブ所属各Vtuberのモデルや名前の著作権は全て「カバー株式会社」が保有している。(カバー株式会社二次創作ガイドライン第3条-1より抜粋)

2.カバー株式会社所属タレントによる無許諾配信について、複数の未解決事例が存在する(ここでいう解決とは各企業による声明などによりいくらかの事実が明らかとなり、かつそれについての処分を受ける必要があると判断されたものに対して処分を下されたもののみを指す)

2については上記リンク先を参照のこと。

3.同様に、カバー株式会社所属タレントによるいくつかの不祥事が起きている。


1.そもそも契約ってもんがありまして

事務所とタレントの契約によって脱退を縛られている可能性自体があります。
流石にVtuberの事務所とタレントの契約については明るくないのである種似たタレント業である「(地下を含む)アイドル」を例に出します。

基本的にタレントというのは金の卵です。アイドルはチケット代やグッズ代などの他に、チェキなど原価少なく稼げる収入源があります。Vtuberだと(もちろん収益化にこぎつけるまでの壁はありますが)スーパーチャットや広告収入がこれにあたるでしょうか?

なので悪徳な事務所だと、例えば「デビューから1~3年間の脱退禁止」「脱退から180日間の芸能活動の禁止」などを契約内容に盛り込んでいる場合や、珍しいケースではもっと直接的に「途中脱退する場合x00万円の罰金」なんて書いてあるものもあるそうです。2018年にとある地下アイドルグループの一人が自死しその家族が訴訟を起こした事件があったのですが、そのアイドルの契約には「遅刻したらX万円の罰金」なんて条項もあったようですね。

上記ほど悪徳でなくても、契約によってそもそも円満な形でない脱退そのものが難しいケースはあります。

勿論これは別業界の話でVtuber並びにカバー株式会社がこれに当てはまるかはわかりませんが、そういう契約を結ぶ悪徳タレント事務所もありますよ、というお話。


2.そもそもリスナーがどの程度ついてくるか

そもそもの問題となるのがタイトルの「どっち?」のことなのでこれは読者の皆様も自らがどっちなのかを深く考えてほしいのですが、


今ホロライブを見ているファンは、「〇〇ちゃん(任意のホロライブメンバーの名前)が好き」なのか、「ホロライブの〇〇ちゃんが好き」なのか。


ホロライブから脱退するというのは、業界最大手事務所に所属している恩恵を手放すという事です。「元ホロライブ」という肩書がプラスに働くかマイナスに働くかは各自の考えに委ねます。
その中には当然ファンも含まれます。一番わかりやすいのは「ホロライブという箱が好きなファン」でしょうか。全てのファンが「純粋にそのライバーが好き」という理由でチャンネル登録やTwitterフォロー、配信視聴などをしているというのはまずありえないでしょう。

「ホロライブでなくなった〇〇」に価値がどれくらいあるかは未知数です。
脱退した以上ホロライブメンバーとの関係性にも(裏はともかく表では)影響は間違いなく出るでしょうし、ホロライブという最大手事務所だからこそ出来た配信や案件なども全て出来なくなります。

はたして「ホロライブでなくなった〇〇」に、ファンはどれほどついてくるでしょうか。

特に海外ファンの動きが読めませんね。


3.○○(ホロライブ所属Vtuberの名前)として脱退し、そのままのモデルと名前を使用し個人勢として活動継続

類例としては「アマリリス組」というグループが上げられるでしょうか。

2018年4月頃本格的に活動を開始し、しかし運営のサポート力不足により同年9月末に活動終了、解散した企業所属Vtuberグループ。
2018年9月末というのは他事務所だと、ホロライブ2期生の大空スバルがデビューした辺り、にじさんじSEEDs2期生のベルモンド・バンデラス、夢追翔、矢車りね、黒井しばがデビューした辺りですね。
こちらの所属Vtuberは解散前に引退したものも含めて11人いましたが、アマリリス組としての活動終了後、そのままのモデルと名前のまま個人勢として活動を行っていました。

これは運営が権利を所持していたモデルなどの権利全てを解散の際に演者に譲渡したために行えたことであり、2020年10月現在もそのモデルのまま活動を継続している者もいます。

ではこれと同じようにモデルの権利を演者に譲渡し、脱退の上で個人で活動開始、というのは出来るでしょうか。

結論から言うとまず無理でしょう。

Vtuberのモデルや名前というものは企業からしてみれば非常に重要な「商売道具」の1つであり、それを易々と手放すとは考えられません。
あくまでもアマリリス組のケースは運営が解散の際に自身のサポート力不足をしっかりと認識しそれを謝罪したためであり、現在それを認めておらず解散もしていないカバー株式会社がそれを理由に権利を譲渡することは無いでしょう。

あるとすれば、演者が金銭を運営に支払い、「権利を買い取る」という形になるでしょうか。
これもそもそも運営が首を縦に振らなければどうにもならないことではありますが、無償で譲渡よりは一応可能性はあるかなと思います。2Dモデル3Dモデル各衣裳名前そのもの、どれほどの額を吹っ掛けられるかは想像したくありませんが……。

4.○○(ホロライブ所属Vtuberの名前)として脱退し、そのままのモデルと名前を使用し企業所属として活動継続

擁するに辞めてどこかのVtuber企業に移籍、もしくは出資者を見つけて別企業を起こしそこに所属という形。

3と同じ理由でこれも難しいと思います。というかもっと厳しいでしょう。

0で述べた通り、ホロライブ所属タレントのほとんどは未解決の事例を抱えており、他企業に移籍というのはその爆弾もろとも引き継ぐという事に変わりありません。
登録者数という数字はあるので、そのリスクを取ってまで拾う価値があると判断するかどうかになりますね。

5.脱退後、全く別のモデルで個人勢もしくは企業勢の新規Vtuberとして再デビュー

所謂「転生」ですね。1で述べたような制限が無ければ可能性はあるでしょうが、問題はあります。

概ね2で述べた通りですが、それに加えて「〇〇というキャラクターが好き」という層も落とすことになります。
「〇〇というライバーが好き」「魂の〇〇が好き」「転生した〇〇も応援する」が全てイコールで繋がる人は、少ないとは言いませんが全員がそうとは言い切れないでしょう。
また「転生したから無許諾問題とか不祥事とか全部白紙に戻る」なんてこともあり得ないわけで、転生した後に権利者からの訴えなどで活動停止なんてことになったら目も当てられません。
元企業所属で転生して最近?youtubeでの活動停止を発表した個人勢もいますしね。

出来なくはないがリスクもデカいというのが結論ですかね。

6.まとめ

もちろん、脱退や転生などによって新規ファンや展開が見込める可能性はあります。ですが結局はカバーにいる時期に起きた不祥事が解決しない限りは脱退したとしてもリスクはついて回ります。

筆者の結論としては「そもそも脱退自体事務所が縛っている可能性がある」「結局ホロライブ所属時の不祥事が解決しない限りは脱退する意味が無い」になりますね。
一応これといった問題が発見されてないときのそら、AZKi、桃鈴ねね、ホロスターズ、ワトソン以外のEN、インドネシア、CN辺りは後者は無視できる気はしますがどうなんでしょうね。

キズナアイよろしく、箱の代表であり特にやらかしてないときのそらが責任持って代表となって株式会社ときのそらを作ってそこに各ライバーをカバーから引き抜きとかすればワンチャン?

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