【オープンビレッジ①】「学び」に夢中になるということ
10/10に配信された、ラーニングビレッジ公開記念イベント「オープンビレッジ」!
配信を見逃した方のために、ハイライトを書き起こしてみました!
オープントーク
澤:ラーニングビレッジ代表の澤です。
シェアビレッジにジョインして約一年が経ちました。
今回ラーニングビレッジを立ち上げることにしたのは、この1年間で、すでにある知恵を学びあう機会だったりとかこれから作っていくものを一緒に実験する場所が必要だなと感じたからです。
「暮らしをクラフトする学び場」をテーマにしているので、みんなで作る場所なんだなとイメージしていただければわかりやすいかもしれません。
ラーニングビレッジの軸になるのは
まなぶをふかめる
たびしてまなぶ
まなんでかせぐ
の3つ。どれも大切です。
オンラインで完結する学びだけじゃない。
学ぶことが豊かさに直結していく「贈与学習」みたいな。そんな学びを作っていきたいんです。
10・11月の2か月間は、オープン期間。
今日みたいなオープンビレッジを全4回開催します。
それぞれのゼミもオープンし、12月以降に気に入ったゼミを選んでもらえるように、体験期間を設ける予定です!
オープンって言葉、僕、好きなんです。
オープン期間の2か月は対話を重ね、一緒に編んでいく共同編集の2か月間だと思っています。
出来上がったものに参加していただくのではなく、意見をいただきながらともに作っていきたい。だからこそ、この2か月は「みかんせい」でいきたいんです。
ゲスト・市川力さんのつくる「歩く」学びの場
澤:初回のゲストは、りきさんこと市川力さんにお越しいただきました!
僕にとっては師匠であり、僭越ながら友達のような方です。
りきさん:師匠といわれると、そういう部分もあったのか、という(笑)
私が「ラーニング」の先駆けをしている部分があるとしたら、何か目的・目標があって集まるっていうよりは、とりあえず子どもと一緒に遊びながら、面白いことを見つける場っていうのを今まで作ってきました。
枠組み的には「教育の人」なんでしょうけど、子どもたちには先生ではなくおっちゃんと呼ばれていて。
おっちゃんと子どもたちがかかわって、子どもたちが気付いたちっちゃなことをどんどん学んでいくっていう体験を大事にしてきました。
僕の学びの基本は「歩く」っていうことなんです。
動くっていう意味の歩くではなくて、
「あちこち止まって少しずつ進む」
子どもって立ち止まっている時間の方が圧倒的に長くて、小学生が縄文遺跡に行ったら火をおこすモデルを自分たちで作ってみようとするし、2歳児にスマホを渡したら大人が気にも留めない道端の突起を撮ろうとする。
これって学ぶ時の基本姿勢なんですが、大人は意外とできないんですよ。
そこには何もないなとか、別のところに行けばいいとか、あらかじめ調べた情報をもとに直行しちゃうとか。
大人と子どもが一緒に学ぶことは、大人と子どもが学びあうことなんです。
社会課題を解決するとか、新たな技術を開発するとか、そういうことじゃなくて、何の意味もないことに夢中になっている時間こそが学びだと思っています。
澤:今思い出したんですが、僕とりきさんが会うときっていつも予告なく会いますよね。お互い「歩いて」いる中で出会う、みたいな。
りきさんがコミュニティを作っているというよりは、つながりが生まれ、離散してを繰り返していく中で、遠目で見るとチームが出来上がっているような感じがします。
りきさん:直接的に仕事やビジネスとしてつながらないことを面白がれる仲間とワイワイ盛り上がっていることは多いです。
一般的には目立たないと思われてる人とか、取り立てて強い思いはありませんという人が、実はすでに面白いことをしてることもあって。
私が何かアドバイスをしたりとかいうわけではないけれど、一緒に歩いていく中で、勝手にその人自身が半歩踏み出したり一歩踏み出したりする瞬間がある。
ストリートからコミュニティをはぐくむ
澤:ゼミを4つ作ろうと思っているんですが、ここで1つ紹介させてください。
キュレータ―であり現役のラッパーでもあるakaposが担当するゼミ。「ストリートからコミュニティをはぐくむ。」
今りきさんがおっしゃったように、何か与えるというよりは、一緒に遊んでいくうちに、
「だったらこれやってみようか」
みたいな感じで人が集まってきて、結果的にそれをコミュニティと呼ぶ人もいるみたいな。そんなゼミなんです。
りきさん:面白い。
私と同じ、ジェネレーターを肩書とする仲間にもいくつかタイプがあって、
Stageタイプ、Studioタイプ、Streetタイプ。
私はストリートタイプだと思っているんです。
それぞれの強みがタイプに出ているというよりは、それぞれが「ついやっちゃうこと」なのかな。
澤:それでいうと僕は「つい混ぜちゃう」人なんです。
色んな特徴を持った人を混ぜてみたくなっちゃう。
面白いと思えない人も巻き込んでみる
「子どもじゃないというプライドがある一方、社会に出るための知識がないという思考性のはざまにいる大学生、別の言い方をすると、市川さんのおっしゃる面白いことを面白いと思えない若者をフィールドに巻き込むにはどうしたらいいですか?」
りきさん:さっそくこんな質問をいただきました!
実はこの答えって私はあまり苦労したことがありません。もちろん、「響いてないな」ということはありますが、それでいいんじゃないかと思ってる部分があって。
表面的に「わかりました!」って言ってもらうよりも、おかしな大人と出会った違和感というか、もやもやっとした状態をつくりだしたいんです。
あともう一つ、私がやっていることとしては、歩いて見つけたものを紙にスケッチして描いてもらうんです。
すると、生徒たちは、「何の意味があるんだよ」なんて思いつつも、みんなスマホでいろんなものを撮ってみて、それを描いてくれる。
そして、「フェンスがちょっと曲がってる」とか、普段なら気にも留めないような小さいこと、普段クラスで発表したら馬鹿にされそうなことでも、発言してくれるようになります。
大人側の意図を感じちゃうから普段発言できないような子も、こういう場でなら発表してくれたりするのが面白いんです。
答えを一個に見せることが多いんでしょうね、今って。
澤:ラーニングビレッジで大事にしたいことの1つが、「こういう学び方もあるのか」とか、「村づくりってこの方法だけじゃないんだ」とか、感じられることなんです。
りきさん:いいですね。1つじゃなくていくつもあるって感覚、すごく大切だと思いますよ。
たびしてまなぶ
澤:ラーニングビレッジでは「移動」っていうのを大事にしようと思っているんです。
どんどん人が入ってくるようにしたい。だけど、入ってくる人たちが何かを成し遂げるというよりは、街を歩いてみて、気になったものをアーカイブしたり、面白かったものをシェアしあったり。
りきさん:そうですね。やっぱり移動って、固定化しない、バイアスがないっていうこと。
澤:そうなんです。その流れで素朴な疑問とかが生まれて展開されていくといいなと思います。
特に大学生とか10代20代の固まり切っていない柔らかさが、移動を通して活かされていくんじゃないかな。
りきさんから見たラーニングビレッジって?
澤:率直な質問なんですけど、りきさんから見てラーニングビレッジって、どうやっていったらもっともっと面白くなっていけると思いますか?
りきさん:私が高校生や大学生に真剣に伝えているのは、自分が見たこと聞いたこと感じたことをなんでも記録にとっておくということ。
私はこれを「雑」のアーカイブって呼んでるんです。
いざというときにアーカイブの中から集めたカードを広げてみれば、そこからチャンスが見えてくるかもしれない。
とりあえず、なんとなく「あれ?」と思ったことはどんなささいなことでも写真に撮って記録する。家に戻ったら撮った写真を見ながらスケッチする。写真をまた絵に描くっていう、一見無駄な作業のおかげで、写真に撮ったときには気づかなかった細部に気づき、どんどん観察力が上がります。
この衰退期の日本の片隅で
澤:実はこういうゼミも今作ろうと思ってるんです。
「この衰退期の日本の片隅で」
人々が年に集まっていくか、分散していくかという分岐点に日本は今立っていて、そんな中でこのゼミをつくるいしおさんっていう人は、分散して生きたいし、田舎が好きなんです。
そんないしおさんが、田舎でシェアの島を作ろうよって話をしていて。
さっきの「雑」のアーカイブ的な視点もあるなと思っていて、田舎ならではのシェアや貸し借りの中に、「こんなもの見つけたぞ」っていうシェアも含まれてくるのかな。
りきさん:りきさんの描く絵ってNFTみたいだよねって言われることがあって。
それって、それぞれの発見スケッチとかをシェアするということが、金銭的な貸し借りを越えて、お互いの信頼関係やアイデアの交換にすごく役立つっていうことだと思うんです。
描いた絵を見せて情報を共有するだけじゃなくて、見る側はその背景までくみ取ってくれて、時には描いた側が意図しないところまで勝手に想像してくれたりする。
そういう中で価値観の交換が自然と生まれてくるのが面白いんです。
普通、言葉が巧みな人がコミュニケーションの中で優位に立ちやすいと思うんですが、こういった「雑」のアーカイブとか、それこそラーニングビレッジとかの学び方の中では、いろんな形のコミュニケーションでかかわりあうことができるっていうのが一つ大きな特徴な気がしています。
お知らせ
澤:りきさん、そしてここまでご視聴いただいた皆さん、ありがとうございました!
今後のオープンビレッジでは、これからゼミを持つ予定の4人が登壇する予定です。そちらもぜひご視聴ください!
また、今回のお話を聞いて、
「ラーニングビレッジに参加したい」
と思ってくださった方はもちろん、
「ラーニングビレッジでこういうことがしてみたい」
「自分もゼミを持ちたい!」
なんて方も大歓迎です。ぜひDMお待ちしています。
関連リンク集
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時間がない方でもご覧いただける、1分のハイライト動画も投稿しています!
プレスリリースはこちらhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000064677.html
各ゼミの紹介はこちら
https://note.com/sharevillage/n/n7e28b0ddfe10
オープンビレッジへのご参加はこちら(残り1回です!)
ラーニングビレッジへのご参加はこちら
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScwIc-PUM_qV3YJPfiZP-qCeJEmRs7zUHhi4qoInpK4XOgAcg/viewform