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開催内容 2023年 6月10日(土)

ごきげんさんです。拡がる読書会の文鳥さんです。

2023年 6月10日(土)
すっかり梅雨ですね。
開催日はうまく天気も持ってくれてたんですが、蒸し暑かったですね。もう夏を感じる季節になりました。

今回も水野ゼミの学生さんに参加していただいての開催。

ほな、今回オススメされた本を紹介していきます。
まずは僕が映画公開が近いアメコミ映画の原作にあたるコミックを2作品紹介。

スパイダーバース

アメリカのコミックには「マルチバース思考」という現実世界とは別に、複数の平行する現実世界や宇宙が存在するという理論物理学の仮説がよく設定に使われます。
それを思いっきり使った作品が今作で別世界のスパイダーマンが一つの世界に一同に集まってしまうというお話。なんと100人以上のスパイダーマンが出てきますw
6/16にスパイダーバースの設定を元にアニメ化された『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が公開されます。
ヒーローの条件?運命を乗り越える勇気!激アツな映画に違いないので映画おオススメ!


フラッシュポイント

こちらもアメコミ作品。
アメコミにはたくさんのヒーローが活躍していますが、50年以上続いているような作品もたくさんあります。そこでヒーローたちをリブート、リスタートして、作品を新しくすることがよくあります。
そのきっかけづくりに世界が一度は無茶苦茶に変わってしまうという大事件が起こったりするんです。近年で最も大きな改変作品がこの作品です。
今回は「フラッシュ」という高速で移動できるスピードスターが軸に話が進みます。フラッシュは場所を移動するだけではなく、時間すらも移動する事ができます。それは歴史を変えてしまえる能力でもあるのです。
それによって、既存のヒーローたちは様々な変革を起こします!
フラッシュは正しい世界に戻すことができるのでしょうか。

アメコミ歴30年の僕が思うことを少し。
ここ10年ほどでアメコミ映画はたくさん作られ、若い人を中心にアメコミヒーローたちもよく知られることになりました。しかし、映像作品として認識されているものの、実は原作のコミックはそれほど売れていないという現実があります。
原作ありきの映画なのに原作が売れていないため、アメコミの日本語訳本は実は撤退されています。アメコミファンとしてはなんとも苦しい状況。実はこのフラッシュポイントという作品の現在では出版社自体がなくなって中古品しか出回っていないというプレミアものとなっています。
6/16に映画が公開されるのは原作は売られていない。なんて皮肉な現実でなんでしょうか。こ、これはまさか誰かに歴史改変されているのからなのかもしれませんw
映画もきっと面白いので、楽しみです!


キン肉マン 四次元殺法殺人事件

少年ジャンプで連絡されていたプロレス漫画「キン肉マン」の小説です。
キン肉マンはキン肉星の王子で、色んな試練に打ち勝って見事、大王へとなりますが、その後に疾走。従者であるミート君は慌ててキン肉マンを捜索しますが、その途中でいくつもの殺人事件に巻き込まれてしまいます!
超人たちが巻き起こす超殺人事件。常識が通じない推理でミート君は事件を解決していきます。しかも相棒はキン肉マンの宿敵?「キン骨マン」。この凸凹コンビはキン肉マンを見つかることができるのでしょうか?
元の漫画を知らないと正直全然わからない作品ですw。しかし知ってる人には懐かし超人たちが出てくるのでニヤニヤしながら読めます。
原作のキン肉マンは一度完結をしますが、その後連載を再開しテイストも同じまま戦い続けているんですw
しかも再アニメ化の話もでています。まじかよ、楽しみ。


サバービアの憂鬱 「郊外」の誕生とその爆発的発展の過程

サバーブとは一言でいうと「郊外」のことで、都市の外側にある地区、特に住宅地区です。世界のほとんどの郊外は健全に発展しているはずですが一部スラム化あったりして、そのサバービア(郊外住宅地と文化)を題材にした映画や小説などの舞台になっていることが多かったりします。その作品を批評を交えて当時の文化を知ることができる本とのことです。
シザー・ハンズとかバック・トゥー・ザ・フューチャーなんかも年の話ではなく、郊外が舞台なんですね。
この本自体は30年前ものとことで、現代の感覚で読むとちょっとイメージがズレてくるとのことですが、その時代を知るには資料ものとして読むには良いかもしれません。


たけこのぞう

作者の大濱 普美子さんはあまり作品数がなくて貴重な作品らしく、ホラーとも言えず、日常に潜む不思議、現実を虚構、あの世とこの世が繋がっているかのような妖しげな作品が詰まった短編集。
なんとなく怖くもあるけど、落ち着いた静かな作品が多く、中でも家族を看取っていく「猫の木のある庭」が印象に残ったとのことでした。


スモールワールズ

2年ほど前ですかね、色んな賞をとって話題になった本ですね。
短編集で一つ一つは小さなお話ですが、ささやかとは言えない内容がつながっていく一冊となっています。
人と人が関わること、関わっていることであるあると思える情景から実はヒリヒリした仕掛けなどあったりとして、紹介者の方が注目した作品は、やる気のない教師が、別れた妻と暮らしていたはずの娘と意外な形で再会する「愛を適量」だったそうで、慣れた日常に人が入ってくることで今までとは違った価値観に触れていくことや、その前の自堕落とも言える状態に共感したとのことでした。
いやはや、小さい世界が繋がっているのが世の中なんですかねーw


いのちの初夜

こちらも短編集で、その一つの「いのちの初夜」がこの本の題名となっています。
著者の北條 民雄さんは若くしてハンセン病を患い、強制的に収容施設に入所させれてしまいます。
ハンセン病は現代では治せる病気ですが、1900年代初期までは不治の病として、見た目の症状も酷いため差別の対象となっていました。
題名にある「初夜」というのは入所した初日のことを指していて、施設での日常での描写や苦悩を描いていて、自伝とも言える作品となっています。
川端康成を師事し交流を重ねていたましたが、23歳という若さでなくなったそうで、その文才は当時の芥川賞の候補にもなったとことです。
北條 民雄という名はペンネームで、ハンセン病に対する偏見や差別により、長らく本名は公表されていなかったのですが、没後77年経って本名が公開されたという経緯がもあり、差別という根深い問題を改めて考えさせられます。


博士と狂人

41万語以上の収録語数を誇る世界最大・最高の辞書『オックスフォード英語大辞典』
この辞典を作るには壮大な編纂作業があったわけですが、その作業にあたっていた貧困ながらも言語業界でも第一人者であるマレー博士に続けて用例を送ってくる協力者がいました。それが題名にある「狂人」あたるわけです。
その狂人の正体とは意外な人物でした。
博士と狂人の二人は最高の辞典を作るための奇妙で数奇な運命がドラマチックに描かれていますが、実際にあったお話でなんだそうです。ひょー。
最近、映画化もされていますね。
メル・ギブソンとショーン・ペンの初共演作品。


推しの子

今話題の漫画ですね。アニメ化もされ、主題歌も世界的に売れているとか。
読書会で話題になったのは第一話の濃さw
一話だけでどんだけの要素を詰め込んでるなだという話になりました。
「推しの子」というのは推しの女性アイドルのことでもありますが、実はそのアイドルの子供の話です。しかもその子供は前世の記憶を持っているとか、転生要素もあり、そして、殺人事件が起こり、それを解決すべく活動するミステリーや、芸能界で成り上がっていくというサクセスストーリー、そして話が進むたびに新しい要素が追加されていくとのことw
とにかくアニメの一話は観てほしいw


高度に発達した医学は魔法と区別がつかない

元々はWEBで掲載されていた小説でコミカライズされたのが今作。
医師が医学のない世界へ転生されて、持ち前の医学を活かして異世界で無双するという流行りの異世界もの。
異世界ものは今や一大ジャンルとして確立されていてますよね。
昔から異世界転生のお話って結構あったんですが、物語の目標としては元の世界へ戻ろうとするものが多かったイメージがありますが、近年の作品はそのまま異世界で大活躍しちゃうものが多い気がします。
ある意味、運命に立ち向かっているわけですが、まずは受け入れるというのが今の時代のスタンスなのかもしれません。


ミライの授業

日本のエンジェル投資家、経営コンサルタントだったり京都大学で教鞭をとっていた瀧本哲史さん(故人)が全国の中学校を訪れて開講した特別講義「未来をつくる5つの法則」まとめた本。
勉強って本当に必要なの?と疑問に学ぶことの意味、学校は未来と希望を作る場所として、そのための「魔法」を学んでいると訴えています。
中学生相手の講義だったんですが、大人が読んでも勇気が湧いてくる内容で学び直しをしたくなるような気持ちにさせてくれます。


ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験

現時点でもJAXAでは宇宙飛行士の候補者選抜が行われているとこのとですが、本書はその前回の2008年での選抜試験を取材したものを表しています。
宇宙という人類の生存範囲外のところに行くには能力が高い人が選ばれるのは確かかもしれませんが、何を持って能力するかは普通のテストとは違った視点で行われており、その試験はどのようなものかを取材しています。
閉鎖環境という特殊な状況下での10人、彼らは何を考え、語り、行動したのかをつぶさに追っていき、その選抜結果の理由なども書かれているそうで、宇宙飛行士とはどういう職業なのか。その資質と人間力とは?という内容なのですが現実社会でも通じるところは多々あり、感心する部分もあれば、納得できる部分もあるそうです。

以上が今回紹介された本でした。

拡がる読書会はお題がジャンルフリーで、お互いのおすすめ本を紹介し合う形式です。
他に面白く話せる内容があれば普通の文庫本と海外に絵本・漫画・写真集・雑誌・チラシ・パンフレットなどなんでもどうぞなのです。
みなさんのおもしろかったー!をぜひ教えてください。

ゆるーい会なので、「読書会ってどんなの?」っていう初心者の方にもオススメです。お気に入りの一冊を持って、好きなように話してくださればOK。話せなくてもて、みんなで一生懸命聞きますw

次回開催概要は↓

ご参加お待ちしております。

今回の会場は大阪工業大学の学生が運営する、
シェア型書店と読書会スペースを融合した”本のライヴハウス“
「水野ゼミの本屋」興味がある方はこちらから↓


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