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開催内容 2023年 10月29日(日)

ごきげんさんです。拡がる読書会の文鳥さんです。
朝寒いなーと思いながら外に出てみるといい天気。
冬の訪れも感じながらの秋日和。

今日は読書会もよく盛り上がり、読書会後にお昼ごはんもご一緒していただいたりと色々話せたなぁと思う日でした。
僕が以前、裁判の傍聴に行った話をしたんですが、それを聞いて自分も傍聴に行ったという方がいらして、ちょっとした話題で人が行動したりすることに「話してみるもんやなぁ」と思いましたw
他にこの読書会の前身となる読書会の昔話とかもして、この拡がる読書会は始めて一年過ぎたのですが、改めて頑張って継続していこうと思いました。

さてはて、今回紹介された作品を記していきます。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン: オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生

こちら先週に上映が始まった映画の原作になります。ノンフィクション。
時は1920年代のアメリカ。成長著しい経済や文化と反して人のモラルが追いついていない時代。
インディアンが住む土地に石油が出たことで、ある一族は超お金持ちになりますが、インディアンの富を許さない白人たちがいました。ある日、2人のインディアンの殺人事件が起こります。しかし、ずさんな捜査で一向に犯人はわかりません。そこからなんと24人ものインディアンが次々とあらゆる方法で殺されるという異常事態。
そこに現れた一人の捜査官が当時の差別社会に流されることなく操作を進めたことで凄まじい事実が明らかになっていきます。
これが事実っていうのが凄い。無茶苦茶な事件なんです。
この作品は映画ではまた違った視線で描かれているのがまた面白い。
原作が被害者側で描き、映画では加害者側で描かれているという一度に二度美味しい作品です。本も映画もどちらも堪能してほしいですw



ザ・クリエイター/創造者

こちらも先週公開された映画です。
AI(ロボット)が人間のように感情を持ち、立場も変わらないようになっている未来。
しかし、アメリカの領土に核爆弾がAIによって落とされます。これを気にAIを撲滅をすすめる西側諸国、AIと調和するアジア諸国とが対立することなります。
主人公は西側のスパイとしてアジアに潜入するのですが、そこで恋に落ち、AIと触れ合うことで自国の方針に疑問を持ち始めます。
さて、AIは人類の友となりえるのか?
予算も少なかったようで、ストーリーも凡庸だったりするんですが、サイバーなデザインが舞台となるアジアとめっちゃ相性が良くて格好良いんです。
ところどころ良い感じのシーン、ちょっと愛嬌のあるロボットもあって、ツッコミどころ=考える余白と思えばなかなか深い世界観を描いている作品と思いました。SF通好みな映画だと思いますよ。


ヒットラーのむすめ

児童向けの本なんですが、凄い良かったんで紹介。
ヒットラーが活動していた時代よりもずっと後の時代のお話。
バス停でスクールバスが来るまでの時間つぶしに子供達がお題にそった「作り話」をして遊びます。
ある日、「ヒットラー」というお題がでて、一人の少女が「ヒットラーに娘がいたら・・・」というお話をします。
ある娘は大きな屋敷に住み、給仕たちと生活していますが、母はおらず、父はたまにしか帰ってきません。地位の高い人らしいのですが・・・
それは予想以上に引き込まれる話になりますが、バスが来てその日は終わります。他の子供達はその話の続きが聞きたくてたまりません。
次の日も、その次の日もヒットラーの娘の話が続くようになります。
子供達の日常と、空想のお話が交互に訪れ、その境目がどんどんなくなっていくような錯覚になるスピード感がある構成で、どういう締めくくりを迎えるのか?確かに続きが気になるw



ヨーロッパ中世のジェンダー問題

中世のヨーロッパにおける男女の役割、ジェンダーロールを考えた本作。
世界でのジェンダー問題は意外と中世ヨーロッパのキリスト教が基準となってしまっているのではないか?ということでした。
ジャンルダルクは女性でしたが、騎士の役割をしたりと、当時では考えられなかったことですが、事実としてあったりします。女装や男装の記録があったりと性的役割の葛藤は当時からあったようです。
多様性をいうならばその国々の価値観で性的役割があっても良いのではと思いますが、現代は情報が入り乱れてているようで、どこかが基準になっているのに気付かされるお話かもしれません。


戦争とデータ

誰がデータを取るのか。どうやって取るのか。何を基準にするのか。
戦争での死者を調べることに注目してデータの信憑性について考察されています。
昔の戦争では兵士が戦場で死にました。しかし現代では戦場は明確ではなく、テロやミサイルの発達により、一般市民も巻き込まれるようになり、死者といっても世界大戦時代とはデータ結果の内容が変わっているそうです。
戦争が始まると以前は兵士が8で民間人が2の割合だったのが、現代では逆の比率になっているそうです。
データを通じて戦争そのものが以前とは違ったものになっているというのが本書ではよく分かります。
データ収集も国の機関が取るよりも専門会社が取るようになっており、AIの発達によりさらにデータの細分化が進んでいるもの良し悪いしがあるようです。


イスラームからヨーロッパをみる

現在もイスラム圏では武力衝突が絶えませんが、日本からすればイスラム圏のバックボーンはよく知らない人が多いのではないでしょうか。
例えば女性がスカーフを巻いていたりしますが、そのスカーフの巻き方、形なども色々あって意味も違うそうです。そういう解説から、ヨーロッパとの関わりに触れており、今の難民問題も歴史的に見ると自国だけのせいではなくヨーロッパとの関係が回り回って現在に至っているとのこと。
元々はお互いは他人事のように距離を取っていた時代もあったそうなんですが、お互い馬鹿にして関わらなかったのが真実っぽいですがw


イスラームから見た「世界史」

続けてイスラム教の解説本です。
イスラム教圏は十字軍時代では勝利を収めますが、モンゴルに負けたことにより宗教観が変わり、宗派に別れたことなど歴史的にヨーロッパとの関わりやそのイスラム自体の変異も解説してくれているそうです。
キリスト教は現代では政教分離が進められましたが、イスラム教は教え自体が日常からのしきたりなども生活に深く書かわてっていることから、違った国造りが進められてきたことなど書かれています。
世界史はイランが中心だったということから、元は他の国がどうあれ、本の題名にあるようにイスラム圏から世界を見ると、今までとは違った世界史が見れると思います。にしてもキリストやユダヤと同じ地域に生まれたものなのに、なぜこうもに別れちゃったんでしょうねw


死の講義

「これを読んだら死ぬ、という呪いの本ではありません」という紹介から入ったのは笑いましたw
色んな国や宗教からみた「死」の概念についてまとめられた本です。
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教などの一神教はもちろん、ヒンドゥー教、仏教、儒教、神道など。
本の帯には「死んだらどうなるか、自分で決めなさい」というフレーズが面白く、死んだらどうなるかは色んな考え方があるわけです。
死について考えがまとまったら、次は生き方について考えられる・・・ってことでしょうか。みんなも頑張って生きて!


今回、宗教関連がの本が続いたのですが、その後に「次は阪神教」について話しますと、紹介者の一言w
で、紹介されたのが下記2冊。
覚悟のすすめ

元野球選手の金本 知憲さんの本です。
この本を出された時は現役の時だったようです。
広島東洋カープから阪神タイガースへ移籍。904試合連続フルイニング出場の世界新記録を達成した鉄人。
広島でも阪神でも立派に活躍した選手ですからその肉体や精神は凄いのでしょうね。その秘訣や当時のチーム移籍の経緯なども書かれているそうです。
阪神へ移籍は星野仙一監督からの熱烈な誘いがあってのことで、2回は断ったが、その後もアプローチを受け続けて覚悟を決めたとのことです。
続けるのは続ける覚悟があってのことでしょうし、当時の現役バリバリのお話は今読んでも熱くなれるかもしれません。


夢 命を懸けたV達成への647日

今年、阪神タイガースが18年ぶりに優勝!とのことでしたが、その18年前の監督は星野仙一さんでした。その星野さんの監督就任の真相、球団との徹底的な話し合い、組織改革、チーム補強、選手教育、星野流リーダー論などがまとまられている本です。
星野さんの優勝自体も18年ぶりだったんですね。
阪神ファンの気長というか、なかなか勝てないチームを応援するには確かに信じる心が必要ですw
当時、広島カープから金本さんを獲得した話がこちらでも触れられていて、こちらではすんなりOKだったみたいな書かれ方をされているようです。あれ?立場が違うと証言が違うんですねw

さらさら流る

ある女性が、かつて彼氏に取られたヌード写真がネットに流れているのを発見します。
当然、ショックを受けるわけですが、身の回りの人に相談したり、元彼との日々を追憶することでなぜ流出したかを調べます。
そして彼と自分とには生まれた環境や性格により大きな壁があったことに知ることになります。
不安や悩みを抱える一人の女性が力強く立ち直っていくストーリー。
生まれが良くなかったっことで、それをバネにする人もいればそれによって歪む人もいます。
しかし、この主人公の女性は育ちが良いんです。それは非難や妬まれることではなく、それも個性として受け入れていくという話は結構助けられる人もいるんではないでしょうか。そういう人も絶対いるわけですから。


以上が今回紹介された作品でした。

拡がる読書会はお題がジャンルフリーで、お互いのおすすめ本を紹介し合う形式です。
他に面白く話せる内容があれば普通の文庫本と海外に絵本・漫画・写真集・雑誌・チラシ・パンフレットなどなんでもどうぞなのです。
みなさんのおもしろかったー!をぜひ教えてください。

ゆるーい会なので、「読書会ってどんなの?」っていう初心者の方にもオススメです。お気に入りの一冊を持って、好きなように話してくださればOK。話せなくてもて、みんなで一生懸命聞きますw

次回開催概要は↓

ご参加お待ちしております。

過去の開催内容はこちら



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