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開催内容 2023年 11月12日(日)

ごきげんさんです。拡がる読書会の文鳥さんです。
急に寒くなりました。もう冬が始まりますね。
先週は暑いくらいだったのに。

今日は曇天での小雨がふりだし、その雨は参加者に雨男がいたからという話から読書会は始まりましたw
前回に参加いただいた方が前回の読書会で読書熱に火がついて多読するようなったという話をいただきまして、まさに読書会の醍醐味だなと思いました。主催者として本望です。
さらに今回も色んなの本を紹介があったので、この記事を読んでる皆さんにもこの熱が伝われ~と思う次第です。

近年の若者、子供の読書離れ?みたいな記事とかたまに目にしますが、僕が最近みたYou Tubeで「読解力」について取り上げたものがありました。
本を読むものの僕はどれだけ分かっているのだろう?と思った今日このごろ。
その動画が、統計学のお姉さんサトマイさんの動画。
日本人の読解力は下がっている?読書をすれば読解力が上がる?そういうことじゃない。

お時間あれば見てほしい動画なんですが、要約するとホストって今は色んな問題になっているようですが、それはさておきホストという職業は女性の話し相手として読解力が必要で、聞き上手になるには相手の話を理解することから始まる。というわけで売れないホストに国語のドリルをさせたところ、コミュ力がUPして売上が上がったというお話。

この動画を見て、僕が買ってみたのがこちら↓
小学6年 文章読解 (毎日のドリル)

僕も国語ドリルを買ってみました。それでやってみたんですが、問題は解けるんですが・・・ちょくちょく不正解がでるんですね。
文章が読めていないわけではないんです、問題文の解釈出来ていないのが原因というのがわかりました。何を問われているのかを間違えて捉えてしまっているんですね。
本文だけでなく問題文も読解する必要があるんですよ、国語ってw
これが新しい気づきでした。
そこから結構ハマりまして下記の本をさらに購入。
着眼と考え方 現代文解釈の基礎

現代文教本が文庫化したもので、だいぶコンパクトな本になっていて問題集としては読みにくいんですが、内容は凄い丁寧かつ、色んな問題が載っています。
文学的な文章と論理的な文章と大きく分けて、解釈の基本や構成や表現についてなど問題や例題が載っている素晴らしい教本です。
現時点で読了は出来てなかったのですが、あまりにも質が良い本だったので紹介しました。
「脳トレ」って色んなパズルとか記憶力を試すような本がありますが、国語ドリルも十分頭の体操になるなと思いました。
大人になると勉強から離れてしまいますが、初心に戻るというか、基本を忘れてるんやなと痛感させられると同時に問題を解く楽しさも感じました。


星と都市

「幼年期の終り」などで有名なアーサー・C・クラークの作品で、果てしなく遠い未来のお話。
一度は銀河帝国まで築いた人類ですが、衰退した人類は地球に戻り一つの都市を形成します。その都市内だけで完結する人生を繰り返す人類に一人の青年が疑問をいだきます。そして、都市を出て外の世界に飛び出したことで、人類の栄華と衰退について色んな事実が判明していきます。
前半が都市での生活が描かれ、そのスケールの凄さに震え、後半は冒険小説のような展開に興奮を覚えました。
1956年の古典SF作品。今は色んなSF作品を見ているのでこの世界観を理解できましたが、もし僕がその時代に生まれていて、この作品に出会っていたら理解できただろうか?と思うほど未来すぎて驚きます。

Ghost of Tsushima (ゴースト オブ ツシマ)

こちらゲームです。発売は3年くらい前なんですが、最近プレーしてめっちゃ良かったので紹介。
舞台は鎌倉時代、元寇での対馬島の戦いを描いたゲーム。
グラフィックやゲーム性も素晴らしかったですがストーリーも良かった。
モンゴルの日本侵略に対抗すべく、武士道を捨てて暗殺者として成長していく主人公。その生き方を許さない鎌倉武士である親同然の叔父との対立が上手く描かれています。
このゲームではモンゴルは領地の占領だけではなく、文化の奪略もやってのけている強国で、日本を力押しだけではなく、日本を事前に熟知したうえで攻略してきている話にはビビりましたw
これが日本会社ではなく海外のゲーム制作会社によって描かれている事に更に驚きました。日本の誉れはどうなっていくのでしょうか。



アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

こちらも有名なSF作品ですね。映画「ブレードランナー」の原作にあたる作品ですね。
第三次大戦後に人類のほとんどは地球を捨てて他の惑星に移住をしています。残された地球の人たちは荒廃した環境で過ごしているわけですが、技術は進んでいて人間とそっくりなアンドロイドを奴隷のような扱う世界観。
火星から8体のアンドロイドが地球に逃亡。その処理をするために賞金稼ぎの主人公デッカードが捜査を進めます。
倫理観とか価値観が現実とは違う世界で、生命がある意味貴重な存在になっているんですが、人間がなぜ他の生物とは違って人間でいるのか?アンドロイドと人間は違いは?など哲学的なストーリーは考えされられるところがあります。


銀の匙

作者、中勘助の自伝的小説。
年老いた叔母に育てられた病弱な主人公は世間知らずに育つのですが、友達との出会いや環境の変化により、特別だと思っていた自分が特別でないことに気づくことで成長の一歩を踏み出していく。
紹介者の方は人の成長が楽しめる青春小説と仰ってました。
夏目漱石が絶賛した文体ということで有名になった作品であり、この作品を国語の教科書として採用していた学校の先生もいたと事実もあります。
紹介者曰く、青空文庫とかでも読める古典ですが、人気てぬぐい店「かまわぬ」とのコラボでの和柄表紙の本が可愛くておすすめ!とのことです。


ママは何でも知っている

紹介者のテーマとして食欲の秋ということで、食べ物に関係した本を紹介してくださったのがこのミステリー。
ある夫婦が食卓で話題するのは刑事である夫が扱う事件。
その話を聞いていた夫の母がその話に入ってきて、事件の解決をしちゃうという安楽椅子探偵系のミステリーです。
食卓が出てくる料理が海外のものなので、文章ではイメージしにくかったとのことですが、ネットで調べるとわかりますので、それが分かってくるとどんな食卓で会話が進んでいたのかがよくイメージ出来たとのこと。
短編集的な感じでいくつもの名推理が載っているとのこと。
どんな料理がでてるんでしょうか?気になりますね。お腹が鳴りますw

おいしいアンソロジー お弁当~ふたをあける楽しみ。

お弁当をテーマに様々な作家の41篇のアンソロジー本。
短編小説だったり、エッセイだったり、漫画だったりと色んなジャンルをまとめたもの。
帯にあるように「思わず迷い箸してしまう作品」というコピーはぴったりな内容ですね。
お弁当は結構、家庭事情なども反映されるので、結構切ないお話もあるようですが、このアンソロジーはシリーズ化しているとのことで他に「ビール」「おやつ」などあるとのことで、色んなテーマがあり、そちらも気になるところ。


乱読のセレンディピティ

「思考の整理学」で有名な著者の方ですよね。
その読書版とのことすが、表題にあるのがすべてで、「セレンディピティ」と「乱読」がキーワードになっています。
セレンディピティとは「思いもよらなかった偶然がもたらす幸運」という意味でその偶然をもたらすには日常的に考えていること創造とは急に現れるわけではなく、日頃からの思考の連続から生まれるということ。
乱読はその日常の思考のために「色んなジャンルの本を読む」こと。
日頃の努力がひらめきを生むというお話で納得の内容ですね。
乱読もそうですが積読にはご注意w


子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉

子育てあるあるシーンを漫画で紹介して、そのシーンについて解説している本で、思わず子どもにかけている言葉は良いのか?と問いの連続。
ゲームをしている子どもにゲームをやめさせる。落ち着きのない子どもに注意するなど、それは正解なのか?
ダメと注意していることは実は子どもにとって良いことなのか?
大人が子どもに言う言葉は、大人側のエゴや偏見がまじっているのではないかと説いています。
子どもに「考えてみて」と言うと、子どもは「怒られないように」と考えてしまう。自身の気持ちより相手に無理に合わせる形になり、子どもの自己肯定感を形成するのを阻害している可能性があるとのこと。
大人同士でも結構あることかもしれませんね。
ちなみに僕は褒められて伸びた気がするタイプですw


現代語訳 学問のすすめ

福沢諭吉の「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」という有名な言葉がありますが、人間とは生まれながらには平等であるという意味合いではない。というのが本書を読むとよく分かるとのことです。
実はすべての人間は、生まれながらにして平等である・・・と言われているという引用の言葉であって、福沢諭吉の言葉ですらないんですってw
「不平等な差を埋めるため、生まないために、勉強して自分を磨くことをお勧めする」っていうことが書かれているんです。
「判断力」とは学があってこそ養われるとあり、日本が富国強兵として勧めていた時代の本で、なかなか骨太な内容であるものの、男尊女卑に疑問を呈していたり、古典ではありますが今でも納得できる内容とのことで学びに対して再考できる本です。


失敗の本質―日本軍の組織論的研究

題名通り、戦争に敗戦の原因を専門家が分析が書かれているのですが、今のビジネスでも通じる部分があるので、ビジネスパーソンの方々は題名だけでも一度は聞いたことのある本ではないでしょうか?
組織としての日本軍の欠点として、本部と現地とのコミュニケーション不足、情報の間違った解釈、過度の精神論、作戦目的の曖昧さ、緊急事態での対応不足などが挙がっています。
いやはや、確かに今の組織でもありそうなお話w
この本は僕も読んだことがあるのですが、その戦場の把握にYou Tubeを戦争解説動画をいっぱいみたことがあります。本部の無茶振りでの敗戦がえげつないんですよね。
失敗は当然で失敗の数が少ないほうが勝者となる。とのことで、これは組織による心理的安全性にも繋がりますね。


論点・ジェンダー史学

主にヨーロッパの歴史ものを読んでいると、当時の性的役割、ジェンダーロールや性の自認他認などがかなり各国の歴史に影響しているそうで、女王及び女系継承を禁じたフランス王国の王位継承法があった「サリカ法典」などの女性の地位の決めつけ的な事であったり、女性だけではなく同性愛など歴史におけるジャンダーに関するガイドブック。
辞典的な使い方で出来るみたいで目次がいっぱいあり、歴史ものの本を読んでいてジャンダーに関すること気になることがあれば、この本を読んでみると、「おお、そんな事があったのか」と色んな背景を知る事ができるとのこと。
ヨーロッパの歴史好きの副読本としておすすめです。


クライマーズ・ハイ

阪神タイガースが38年ぶりに日本一になったわけですが、その同年に起こった大事件「日航ジャンボ墜落」を記者の視点で語った小説。
当時のニュースでの木っ端微塵になった飛行機、あれで生存者がいたことの驚きや、ヘリコプターでの救出の映像は衝撃でしたね。
報道する側の苦労、例えば締切の切迫感だったり、上司からの圧力、組織としての矛盾、広告を出すための攻防など事件現場とはまた別のところで起こっている強烈な状態を著した物語。
事実を元にしているだけに、実際の社会人としてリアルに組織への不信とかを思い起こさせる作品となっています。
今はネットが発達して情報の整理が大切となっていますが、当時はなかなか連絡がつかない、情報がはいってこないなどのその時代ならではのジレンマなども今となってはギャップとして楽しめそうです。


女帝 小池百合子

今、学歴詐称の疑惑で騒がれている噂の都知事。この本は2020年に発売されているそうですが、最近に文庫化されたそうです。
次期の都知事の続投も視野に入れている小池百合子さん。
貿易商の父を持ち、エリートとして英語が出来ることを強みに海外で活動し、テレビへの出演をきっかけに名声を得るともに政界へと場を移します。
その海外での活動期間のことが報道されて是非が問われているのですが、その証言者の方が3年前は仮名だったのですが、文庫化にともない実名になったことで真実味がさらに増しているということで話題になっているとのことです。
難しい立場の方ですが、当時に女性で海外へ飛び出す行動力は凄いの確か。


経営に終わりはない

本田技研。本田宗一郎との二人三脚で世界的企業を育てあげた副社長の藤沢武夫の自伝。
ホンダといえば、バイクの「スーパーカブ」が世界的な商品として有名ですが、作ったのは本田宗一郎ですが、提案したのは藤沢武夫だったとのこと。
あんまり前に出る人ではなかったものの会社を世界的にした立役者として凄い方だったようです。
他に本田技研が企業として大きくなるにつれて労働組合との給与の支払いでの争いや、バイクレースに出場することで会社が一丸となる切っ掛けを作り技術の向上に貢献したなど、ビジネスマンとしての武勇伝がたくさん記されています。


鼠―鈴木商店焼き打ち事件

主にかゆみどめ、リップクリーム、湿布薬など外用医薬品の成分として使用されている「樟脳」を台湾で取引することで樟脳の貿易商として世界的な拠点網を確立した鈴木商店。
鈴木商店自体は今はなくなっている会社ですが、関連会社は今でも聞く大会社ばかり。
独創的な手法で売り上げが急拡大した時期、大正時代に始まった米騒動の際に新聞社により米の買占めをした悪徳会社として報道されました。
それで反感を買った民衆が会社を焼き打ちするという事件が起こります。
本書の著者のの城山三郎氏が自ら再調査、取材したことで込めの買い占めは事実でない事が書かれています。
乱暴すぎる事件で、当時の日本の荒れっぷりがうかがえる作品です。


戦場のコックたち

こちら戦場ミステリー。
ノルマンディ降下作戦にて初陣を果たした青年のティムは戦場でのコックとして働きます。
戦闘もこなしながら炊事をこなすハードな任務。
ある日、物資が大量になくなっていることに気づきます。
次から次へと起こる不可解な状況の謎を解き明かすことが戦場での心の慰めにしていくという戦場だからこその心理描写によりちょっと変わり種のミステリーになっています。
このミスとかでもベスト10入りしてたりして評判の良い作品だそうです。

この本の紹介者は今作を「オーディオブック」で読破したそうなんですが、実際にちょっとだけ聞かせていただきました。本人は「4倍速」で聞いていますとのことだったのですが、4倍速では早すぎてまったく何を言ってるのかわかりませんでしたw
でも慣れるといけるそうで・・・時短としては素晴らしいのですが、あの音声を聞き取れる日がくるんでしょうかw


以上が今回紹介された作品でした。

拡がる読書会はお題がジャンルフリーで、お互いのおすすめ本を紹介し合う形式です。
他に面白く話せる内容があれば普通の文庫本と海外に絵本・漫画・写真集・雑誌・チラシ・パンフレットなどなんでもどうぞなのです。
みなさんのおもしろかったー!をぜひ教えてください。

ゆるーい会なので、「読書会ってどんなの?」っていう初心者の方にもオススメです。お気に入りの一冊を持って、好きなように話してくださればOK。話せなくてもて、みんなで一生懸命聞きますw

次回開催概要は↓

ご参加お待ちしております。

過去の開催内容はこちら


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