開催内容 2024年5月25日(土)
ごきげんさんです。拡がる読書会の文鳥さんです。
朝はちょっとまだ肌寒いかなと思いきや、あっという間に気温上昇。
読書会帰りには汗ばむくらいの陽気でした。
今回は久しぶりに参加人数は少なかったんですが、ジャンルを問わずバラエティに富んだ作品が紹介されました。
最後に本ではなく、スプレーの紹介もありましたw
なんのスプレーかは最後に紹介しています。
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(前章、後章)
前章
後章
現在公開中のアニメ映画です。前章、後章と分かれているんですが、今は後章が公開されました。映画館によっては前章も上映しています。
漫画が原作で完結もしています。
東京の上空にやってきた宇宙船。アメリカと共に日本政府は迎撃しますが、宇宙船はなおも居座り続けます。そして、数年が過ぎてそれが当たり前になっていき宇宙船が浮かぶ空のもと、人々は普通に過ごしているという不思議は世界観。
そんな不思議は日常は二人の女子高生の視点から始まります。独特な絵柄、特徴的なキャラクターにヘンテコな台詞回し。急にちょっとグロいの来たりとなかなか目が話せない展開が続きます。
衝撃のラストというか投げっぷりがすごいというか、個人的にもっと評価されてよいのでは?と思っている作品です。
土偶を読む――130年間解かれなかった縄文神話の謎
「土偶」って歴史の授業ではなんて習いましたか?
呪術や祭祀の道具として豊穣や出産を祈るために用いられたって習った方が多いと思いますが、結局のところはちゃんとわかっていないのが土偶。
しかもいろんな地域に、いろんな形。
著者は土偶の形に注目し、土偶は人ではなく植物をモチーフにしていると仮定して独自に調べていくのが記されています。
土偶の見つかった場所に当時に繁殖してい植物と照らし合わせていきます。
なかなか大胆な発想で、今までの日本考古学に挑戦した本になっています。
そして、アンサー本とも言える本も見つけました。
土偶を読むを読む
こちらは専門家による「土偶を読む」への一言・・・どころか一冊の本までしちゃったわけでw
「土偶を読む」は皆目見当違い。と最新かつ今までの研究結果と照らし合わせて反論している一冊。
本の前半は「土偶を読む」を一つ一つ分析していき、後半では実際の考古学界について語られています。
「土偶を読む」が自由な発想で書かれたものですが、こちらは専門知の結集感を感じるものとなっていて、歴史に取り組む専門家の責任の重さを感じます。
こんなに真っ向から反対している本は初めてだったので面白かったですよw
カンディード
フランスの哲学者ヴォルテールによる17世紀小説。
主人公のガンディードは恩師に「この世のすべては最善である」と教えられます。旅に旅してドイツ、ブルガリア、オランダにポーランド。途中には幻の黄金郷にも足を運びます。しかし、カンディードは様々な災難に見舞われ、世界の残酷さと不合理に直面。
そんな大冒険なのに最善になるという言葉に疑問を感じずにはいられないほど出てくる人が全員不幸なんですw
でも、ジャンルとしては「悪漢小説」であり、主人公は悪党なんですよね。つまり自分の幸せを追求したらどうなるかという結構キツイめの楽観主義への風刺小説。
翻訳の仕方によりますが、童話っぽくも描かれていますので読みやすいものになっています。
波賀森林鉄道ものがたり
こちら波賀町のfacebookからのリンクでの紹介です。
兵庫県宍粟市波賀町は昭和30年代に林業で栄えた町です。木材を運ぶために鉄道を通したんですね。しかし、もともと人が歩けるようなところでなく、そんなところで移動は鉄道でも当時は大変だったそうです。
その成り立ちを当時の写真込みで紹介しているんですが、これは鉄道を復活させるためのプロジェクトの一貫で出された本なんです。
波賀森林鉄道復活プロジェクト
列車のデザインは今となっては可愛さも感じるくらいですが、劣悪な環境を走る勇猛な列車です。
街興し的なプロジェクトで寄付も募っているそうです。お金が集まるほど列車が走れる線路が増長するそうです。
虹の翼
世界で最初に飛行機を飛ばしたのはライト兄弟。
しかし、空を飛ぼうとしていたのは世界各地にいて、それまでにいろんな人が有人飛行への挑戦をしていたことが記録に残っています。
日本にも「二宮忠八(にのみや ちゅうはち)」という人物が頑張っていたんですね。その波乱に満ちた人生を描いた小説です。
陸軍でゴム動力による「模型飛行器」を製作したり、戦後も自身の努力信じ、困難に立ち向かっていきます。
遅れて評価された天才。もし彼が先に有人飛行を成功させていたらどうなっていたんでしょうね。
藤原道長と紫式部
NHK大河ドラマ「光る君へ」を観て楽しむための副読本として紹介してくださいました。
平安の摂政政治でも最高の権力者「藤原の道長」と当時の文学者である紫式部を中心に当時を掘り下げた物となっています。
光源氏のモデルは道長なのか? 紫式部の想い人は本当に道長なのか?
って説があったりしますが、ちょっとロマンチックすぎますかねw
まぁ、ドラマを観てるとそんな想像も膨らんできます。
新資料解読 ウルトラセブン撮影日誌
これ、すごい資料w
特撮のウルトラマンセブンの制作スタッフの当時の撮影スタッフたちが日々綴った業務日誌。偶然見つかった資料だったそうで、好きな人にはありがたい一冊ですね。
監督の独特の注文に現場のスタッフが戸惑いを隠せなかったり撮影予定がどんどん遅れていく様子だったり、特撮の大変さとか見えないところに予算がかかっていることなどが垣間見えます。
熱心なファンの方にお勧め。
ウルトラマンセブンって50年も前に作られたものなんですね。
セブン セブン セブン アンヌ再び…
こちらは出演していた女優、ひし美ゆり子さんによるウルトラセブンの撮影にまつわる話が細かく書かれたものです。
ウルトラマンシリーズでも女性隊員は何人もいますが、「アンヌ隊員」は当時は衝撃的な美人さんで印象残っている男性陣も多いはずw
セブンことモロボシ・ダンとの最終回へのロマンスは素敵でした。
でも、撮影の大変さだったり、当時の世相もよく描かれていたり、ご自身の失敗談だったり・・・結構、破天荒なお方のようですw
ゴールデンカムイ
近年で完結した漫画で面白かった作品としてよく名前が上がるゴールデンカムイ。北海道が舞台で物語の初期にはよく野生の熊が出てきて自然脅威の象徴のように描かれています。
よくニュースでも熊が人里で出没したってありますけど、実際に熊に遭遇したらどうしよう・・・と思って読んだ本がこちら
クマにあったらどうするか
アイヌ人の著者が熊の習性や実際に熊にであったらどうするかを事細かく描かれている本。
漫画とかではすぐ襲ってくるイメージがあるかもしれませんが、実際臆病な生き物で、基本は自己防衛から攻撃だそうです。でも、人間からは熊がなぜ自己防衛の方へと気持ちが行くかはわかりません。
よく子熊を守る母熊のパターンはよく聞きますが、もし出会ったとしても目は逸らさないのが基本みたいです。
著者は60頭の熊を仕留めたそうですが、猟銃があったからこそであったりします。では、僕らは猟銃なしではどうしたらよいか?
ということで下記「熊撃退用のスプレー」紹介してくださいましたw
POLICE MAGNUM 熊撃退スプレー 中型
これが確実に効くそうですw
しかし、日本にはツキノワグマとヒグマがいて、このスプレーはツキノワグマまで。
もっと大きいヒグマにはもっと強烈なスプレーがあるそうです。
ちなみにヒグマは北海道に出るそうなので、それより南の人はこのスプレーが十分w
いや、そういう問題じゃないかもw
以上が今回紹介された作品でした。
拡がる読書会はお題がジャンルフリーで、お互いのおすすめ本を紹介し合う形式です。
他に面白く話せる内容があれば普通の文庫本と海外に絵本・漫画・写真集・雑誌・チラシ・パンフレットなどなんでもどうぞなのです。
みなさんのおもしろかったー!をぜひ教えてください。
ゆるーい会なので、「読書会ってどんなの?」っていう初心者の方にもオススメです。お気に入りの一冊を持って、好きなように話してくださればOK。話せなくてもて、みんなで一生懸命聞きますw
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ご参加お待ちしております。
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