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何者にもなれないから誰かにとっての何者かになりたがる【レズビアン風俗キャストの本音】

ずっと特別な何かになりたかった。
親に愛される子どもでもいい、恋人に運命の人だと愛されるのでもいい、パートナーになってほしいと願われるのでもいい。
ずっと誰かにとって必要な存在でありたかった。

はじめまして、レズビアン風俗【シェアカノ】本店在籍キャストのとおるです。
好きなものはお酒、嫌いなものは二日酔い。
元レズビアンバーのバーテンダーで、カクテルをつくるのも飲むのも好きです。シャンパンやビール、日本酒も好き。

今回は、「なぜレズビアン風俗で働こうとしたのか」について綴っていきます。


一年越しに叶った「レズビアン風俗キャスト」の夢

実は、ずっとシェアカノさんの存在は知っていました。
働きたくて、採用募集のページを何度も見ていました。
ちょうど池袋店のキャストを募集されていた時期だったのを覚えています。
それって一年前?二年前だったかも。
そのときの私にあったのは「いいな」という憧れ。

男性向け風俗とは異なり、女性向け風俗は「風俗」という冠がありながらも、どちらかといえば、心の通い合わせや解いていくこと、楽しい時間を共有し、一緒に成長し、背を押して送り出してあげることだと感じています。
私はそれになりたかった。
なれたなら、何者かになれると思っていました。
レズビアンであることを公にして、自分に自信をもって仕事ができる。
それだけでなく、誰かの支えになれるかもしれない。勇気を抱くきっかけになれるかもしれない。背を押して送り出すことができるのかもしれない。
誰かにとっての何者かになれるのかもしれない。
憧れはますます強くなりました。

私は幼稚園の頃に、自分がレズビアンであることを自覚し、以降、その自認で生きています。初恋は幼馴染。出逢って数秒で喧嘩をしたそうです。しかも喧嘩に負けて泣かされたらしい。中学生になり、思い出話として聞かされたときは、なんで初手で喧嘩した相手にもう何年もずっと片思いをしているんだろうかと我ながら不思議でした。
もちろん、自分の人生、迷うことはありました。本当に男の人はダメなのか、出逢っていないだけなんじゃないかと思うこともありました。
けれど、どうしたってダメなものはダメ。
息がしやすいのも、笑顔が多くなるのも、なにも気にせずに素を出せるのも、恋愛の駆け引きが楽しいのも、心が揺り動かされるのも、ぜんぶ、女性がお相手でした。

だから、ビアンバーに採用されたときは嬉しかったです。
ようやく息ができると思いました。実際、とても呼吸が楽でした。
辞めたのは私生活の事情があってのことでしたが、あのときの「許されている」感や「マイホーム」感は、いつだって心の片隅に未練として残り続けていました。

京都から上京して、3年目のとき。
仕事に追い詰められ、限界を感じたある日。オアシスを求める砂漠の遭難者のように、水を求める魚のように、私は呼吸のしやすい場所を求めるようになりました。
はじめはビアンバーで働こうかと思っていました。ただ、そのときすでに30歳。バーの店員は年齢がとても若い傾向にあるため、年齢を考えても、需要はないんだろうなと諦めていました。
なら、ほかになにかないか。
辿り着いたのが、レズビアン風俗「シェアカノ」でした。

はじめてサイトを見たときは、驚きました。
こんなにも多くのキャストがいるのか、と。
パネル写真から窺える雰囲気も、年齢も、趣味嗜好もバラバラ。けれど共通して、全員が女性向けのサービスを提供している。
「いいな」という憧れが芽生えたのは、そのときです。
すぐに採用募集のバナーをタップして、どの店舗が募集をかけているのか確認をしました。
前のめりになる私。思い立ったらすぐ調べます。稼げるとか稼げないとかそういう話じゃない。とにもかくにもそこで働きたかった。
いくつかの店舗が募集をかけているのを見て、ますます乗り気になりました。

ただ、その時点で、応募に至らなかったのは、本職との兼ね合いがあったためです。
どうしても時間が取れない。
当時、残業に残業を重ね、休日出勤もしていた身体は疲弊しきっており、とてもじゃないが、目の前の女性へ誠実に向き合える状態ではありませんでした。

だから、一年。
仕事の実績を着々と上げていき、真摯に取り組み、生活の状態を整え、自由な時間を得られるようにし、ようやく、念願かなって、シェアカノさんのフォームへ採用の問い合わせをしたのです。

レズビアン風俗のキャストから得る自己実現

ずっと何者かになりたかった。
その人のために用意された何者かになりたかった。
親に愛される子どもでもいい、恋人に運命の人だと愛されるのでもいい、パートナーになってほしいと願われるのでもいい。
お酒を注ぐために作られたグラスのように、入眠を支えるために作られた睡眠導入音楽のように、ほしいゲームをするために買われていく専用機のように。
ずっと、誰かにとっての何者かになりたかった。

レズビアン風俗で働きはじめて、4週間。
1ヵ月も経っていない新人にもかかわらず、ありがたいことに、すでに片手で足りないくらいの多くのお嬢様にお会いする機会をいただけました。
ご指名いただきまして、本当にありがとうございます。
お嬢様と過ごす時間は、とても楽しく、しあわせなひと時です。

ビアンバーもレズビアン風俗も、どちらも女性に向けた接客業です。
ただレズビアン風俗は、より深く、心に触れる接客になります。
ビアンバーはカウンター越しに1対複数人ですが、レズビアン風俗はカウンターを取り払い、障壁もなく、1対1のコミュニケーションの場になります。
性に関する悩みを抱かれている方もいらっしゃれば、次の一歩を踏み出すための機会にしたい方、誰かと一緒に過ごす時間を楽しみたい方もいらっしゃいます。
大それたことはできません。決まった時間の中では、大きな夢を叶えてあげることも、人生計画の大がかりな相談に乗ることも、何時間もかけて身体を開発することもできません。
できるのは本当に小さな、些細なこと。

・お話しを聞くこと。
・次の一歩を提案してみること。
・これからの選択肢を整理すること。

悩み相談で答えは出せません。私は出しません。決めるのは本人だからです。
そして本人の中に、しっかりと答えがあるからです。
だから客観的に見た提案と選択肢の整理、それからほんの少し、背を押すという、極めて小さな、些細なことをするだけ。

・身体に触れること。
・気持ちよくなってもらうこと。

これらも決して大それた話ではありません。
幸せホルモンの持続時間は長くても12時間。スイーツを食べたあとは20分の持続、20分の有酸素運動のあとは12時間といわれています。
人生50年としても、438,312時間のうちの、ほんの一瞬のこと。
でも今起きている欲求を解消すること、やってみたいという好奇心を叶えることはできます。

私には、レズビアン風俗のキャストになる上で、芯として持っているものがひとつあります。
「私は、迎え入れ送り出す側で、受け入れ背を押す側でありたい」

誰かの特別にはなれないと思っています。
キャストである以上、お嬢様はそれを求めていないと思っています。
お嬢様にはお嬢様のバックグラウンドがあって、生活圏があって、大切な心があって、私の存在は「ちょっとトンネルの向こうに行ってみた」「ちょっと隣町まで普段乗らない電車に乗ってみた」感覚。
それでも、会いたいと思って、準備してくださったその時間は、お嬢様とふたりで過ごせる大切な時間です。
その大切な時間で、お別れのときまで、十分に甘やかして、お話しを聴いて、可愛いと何度も伝えて、前を向けるお手伝いをする。

別れ際、「今度、言ってもらったことを実践してみる」「次はこれをしてみたい」と次へ向けた言葉をいただけるのがとても嬉しいです。

まるでそれは、私があなたにとって、人生のうちの、ほんの些細なトリガーになれているよう。
私は、ここでようやく、誰かにとっての何者かになれるのだと思いました。
レズビアン風俗のキャストでいることが、自己実現に繋がるのだと、そう思ったのです。

「いってらっしゃい」と「おかえり」の連続

基本的には一期一会の世界です。
ビアンバーに比べて、レズビアン風俗は費用もかかりますし、そう何度も頻繁に通えるものでもありません。
お嬢様にもそれぞれ生活があります。
だからこそ、別れ際、私はお嬢様の背が見えなくなるまで、その場に立って、ずっと見ています。
これが最後になるかもしれない姿を見守りながら、日常に帰っていくその姿を見つめながら、改札を通る瞬間、階段を下りる瞬間、信号を渡る瞬間、踏み出すその一歩が、数時間前とは違う一歩になっていればと願っています。

本当は聞きたいですよ。
その後どうなりましたかって。
悩んでいた件は解決できそうですかって。
でもそこまで踏み込めないじゃないですか。
それはお嬢様の生活であり、お嬢様の心の中であり、許された時間でも、キャストのために用意された時間でもない。
だから一期一会。
最後になるかもしれない背を見送りながら、どうか健やかに、と願うしかない。

私は、迎え入れ送り出す側で、受け入れ背を押す側です。

それでも「おかえり」と言えたら嬉しいです。
ビアンバーで店員をしていたとき、よく言っていました。
「おかえり」って。
エレベーターホールでお見送りのとき「いってらっしゃい」って。
ここがお客様にとってホームだからです。
通いやすい費用、通いやすい立地、通いやすいタイミング。それらすべてを兼ね揃えているバーだからできたことでした。

「とおる」というレズビアン風俗のキャストが、そうなれたらいいなと、思っています。

お嬢様が私と会って、日常の次のステップを考えるように、私も次のステップを考えています。
「いってらっしゃい」と「おかえり」を繋げていきたい。
誰かにとっての「ホーム」でありたい。
会いたいと思っていただけるキャストになります。

どうか、また、会いにきてください。
いつでも、お嬢様のことをお待ちしています。


◇ レズビアン風俗「シェアカノ」本店在籍キャスト・とおるへのご予約は、InstagramのDMまたは公式HPキャストページの専用LINEより。
◇ 予約コースは、デート/添い寝/ヘルス/ステイコースと多種。内容やできること・各種プラン案などコース詳細はInstagramをご確認ください。
◇ Instagram:https://www.instagram.com/share_toru/
◇ 公式HPキャストページ:https://share-lesbian.com/profile/top/castCode/355606/


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